変態的な主人公、お気楽な展開、多彩な変身シチュエーション、よい意味でバカバカしい使い方のアニメ、テンポのよい音楽と演出。全体的に質の高いエロコメ。クリアデータの引継ぎが面倒なのが玉に瑕か。
攻略対象は、天坂みこ、月城神楽、米良川ゆず、水越こなみ、中田姉妹、安藤ローザの7人(中田姉妹は2人1組み)。
シーン回想は全部で95枠。
内訳は、天坂みこ12、月城神楽11、米良川ゆず11、水越こなみ10、中田姉妹12、安藤ローザ13、その他26。
当たり前だが、変身してのシチュエーションが大半を占める。アングルにこだわったものが多い。
バカバカしくて面白いシチュエーションが多いが、わりと強姦まがいのことをしているので、そのへんで好みが分かれるかも。
アニメは全部で18枠。うち12は、ゆっくり、早く、射精の3段階が用意されている。
アイスなめやブラジャー装着、タンポンに変身して膣潜入など、バカバカしくマニアックなアニメの使い方が素敵。
ひとつ残念な点を挙げると、あくまでも悪戯がメインなので、ヒロインとの話自体は過程があっさりしている。
全体的なボリュームに不満はないが、出来れば1人あたりの内容をもう少し充実させて欲しかった。
ところでこの作品、はやさかうたね氏は、米良川ゆず、中田姉妹、その他いくつかのシーンを担当しているらしい。
今回テキストが大分おとなしめなので、中田姉妹以外は気付かなかった。
『えろげー! Hもゲームも開発三昧』のような、はっちゃけたテキストを期待すると物足りなさを覚えるかも。
以下はヒロインごとの感想。
天坂みこは、ツンデレタイプな妹の定番ストーリー。
ひたすら悪戯するだけで話が進むのに、ラストが恋愛物っぽいノリになるのが唐突な感じ。
おまけに変身した主人公が勝手にヒロインの処女を奪うのが前提の作品なので、なんだかなぁ、という気分になる。
妄想癖とオナニー好きの設定を上手く活かせば面白くなりそうだったが……。満足度はいまいち。
月城神楽は、ヒロインの抱える問題を解決して仲良くなるという恋愛物の定番ともいえる展開。
裏表のないキャラなので覗き見による意外性もなく、いまいちパッとしない。満足度はいまいち。
米良川ゆずは、自らの処女を奪った謎の相手を捕まえようと奮闘する展開。と思ったらあっさりとエンディングになってしまい残念。
主人公とヒロインの攻防を描いたイベントがあと2、3回あれば、かなり面白そうだったと思う。満足度はそれなり。
水越こなみは、見合いを断る口実に主人公に彼氏役を頼み込み……。というお約束な展開かと思ったら、これまたあっさり終わる。
検査イベントのバカバカしいノリがお気に入り。オチもよい感じで満足度はまあまあ。
中田姉妹は、頭のゆるい姉とむっつりド変態な妹とのドタバタエロストーリー。
ほかのヒロインが萌えゲー的なのに対し、この2人は完全に抜きゲー的なキャラとなっているのが大きな違い。
とにかくお気楽でエロエロな展開が楽しめる。個人的には大満足。
安藤ローザは、この作品の真のヒロイン。真打なだけにストーリーもなかなかよく出来ている。
最初は無口キャラだが、部屋に潜入してからの意外な一面や、主人公になついてからの反応が実に可愛らしい。
よい出来だが、感動路線の作品でやった方がよかったんじゃないかと思わなくもない。満足度はまあまあ。
ついでにいうと、この主人公にはバッドエンドの終わり方がもっともふさわしかったと思う。