雰囲気重視のキャラゲー。良作だが勿体無い感のある作品。
攻略可能なキャラは、愛理、桜乃、アンジェ、みうの4人。愛理とアンジェを保住圭氏、桜乃を北川晴氏、みうをおるごぅる氏が担当しているらしい。
愛理ルートとアンジェルートは和気藹々とした雰囲気が楽しめるが、やり取りやストーリーに印象に残るものがない。みうルートを先にプレイした事もあって少々退屈だった。
桜乃ルートはテンポの良いテキストが楽しめるが、キャラ的魅力は普通。恋愛物語としては一番しっかりとしているものの、如何せん捻りがなさすぎ。ストーリーがありきたり過ぎて拍子抜けした。
みうルートはおるごぅる氏にしては抑えめだが、キャラ良し、テキスト良し、ストーリー良しで、飽きることなく最後まで楽しめた。沙凪とみう先輩のママが実に良い味を出しており、攻略出来ないのが残念だった。
Hシーンは、愛理が5回、桜乃が4回、アンジェが3回、みうが6回。登録されないシーンもいくつかある。みうルートの連続挿入失敗が笑えた。ただ雰囲気に合わせているのか、おるごぅる氏にしてはかなり控えめ。
全体的に水準が高く、特にグラフィック、音楽、演出などは最上級の出来映えなだけに、単に雰囲気が良いだけのキャラゲーとして作られているのが勿体無く感じられた。個人的には、みうルートを主軸にして話を広げた方が面白かった気がする。
また複数ライターの弊害があり、ルートによって結構キャラが違う。みうルートを最初にプレイすると、他のルートのキャラに違和感を覚えたり、味気なく感じられたりする恐れがあるので、最後にプレイした方がよいと思う。