武士の最後をしかと見届けました。やっぱりこういう作品が好きなんだよね。
誠の道ではほぼ全√泣きました。
短く儚くも勝ち戦だったChuSinGuraの題材とは反して今作の題材となる新撰組は武士社会の終わりという時代の流れに逆らいながらも延々と泥臭く戦い続けた。
一般に新撰組は悪として描かれる事が多く、本作でもそういうシーンは数多くあった。それも時代の流れに逆らって生きた者の宿命なのかなと改めて思いました。よく「勝者が時代を作る」という言葉で表され、本ライターは他作品でも史実というものを疑い、ifの可能性を描いてくれる特徴がある。例えば、ChuSinGura4章での一魅であったり、GIKEIにおける2章以降の話などはそれだろう。本作でも各隊員の最後などで「創作ではないか」と疑われている書物の内容をなぞったりしてくれている。
この様な観点から敗者側、要は歴史を作られた側に存在する新撰組の信念を書いたのは勝者側であったChuSinGuraとの対比を感じさせられた。
武士の鼓動からあったこの対比についても、ChuSinGuraのキャラ達と戦った後からいさりん達の心に変化するのもそれっぽくて良かったです。
具体的に何処が良かったかと言われると具体的なシーンがたくさん頭を過ぎって上手くまとめる事が難しいが、僕は途中でいなくなったキャラも含めて、新撰組、あるいは壬生浪士組、更には試衛館のみんなが信念を持って1時代を生き抜いたというその生き様に感動しました。他に何を言われようとも彼ら、彼女らはカッコよかったと思います。
それでも、芹沢を粛清する辺りからの歪みや戊辰戦争が始まってからの話は目もつむりたくなるような泥戦、負け戦で辛かった。こういう時にふと試衛館だった頃や京都で壬生浪士組あるいは新撰組をしていた頃を思い返してしまい「どうしてこうなってしまったんだろう」という気持ちでもうダメでした。
少しだけ不満点を言うなら、主人公の妹周りの話は中途半端でいるのかな?って気持ちにはなりました。ひじりんENDの最後とかで出てきて「そういやあったな」くらいの気持ちだった。
特に好きな個別は沖田、土方で、沖田√の最後や土方√の馬に乗って戦っていくシーンや二股口での戦闘は特に心に残りました。大好きな作品の1つになりました。ありがとう。