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pkmnkeenさんの9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあとの長文感想

ユーザー
pkmnkeen
ゲーム
9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあと
ブランド
ぱれっと
得点
96
参照数
618

一言コメント

恋愛ADVの理想形

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

神ゲーだった。はるいろまでは名作止まりだったけど、プレイヤーを大胆に巻き込む構成と演出が新鮮かつ激アツだったので。ADV形式のゲームの理想形だなって思った。枝のフローチャート図最初見たときプチ感動。

最初のイーリス戦の後のED映像で、イーリスが映った時に停止して、巻き戻しが発生したのゾクゾクした。そしてイーリス復活&与一登場、ヒロイン全員死亡の絶望展開。血塗れになった希亜が翔に希望を託して息を引き取るシーン泣いた。恋人になった後だったからすごく悲しかった。

でもここまでは「まあまだ勝ち目あるんじゃね?これから復讐だ!」とか思いながら進めてたけど、さらなる絶望。オーバーロードで全ての枝に干渉して全ての枝でヒロイン4人を殺害していく。守りたいのに方法が見つからない。何度やっても殺されてしまう。ほんとこの辺り絶望だった。勝ち目が浮かばない。「どうやってここから皆を守ってイーリス倒すの?」って思ってた。
心の折り合いなのにほぼ一方的に心を折られ続けてしんどかったけど、それだけに、最終決戦でヒロイン4人が参戦した展開は嬉しかったしアツかった。飛び跳ねた。
セックスでの射精による眷属化で”世界の目”が使用可能になる伏線なるほどねって感動した。この発想はつまり、個別√は別世界という恋愛ADVにおける一般的な基本ルールを論理的に突破して、個別√で恋人になったヒロインをその√の愛情と記憶を持ったまま一つの世界に同時登場させたわけだから。(他にも個別√の枠組みを超えたエロゲやった気がするけど記憶力低いから思い出せん。誰か教えてほしい)エロゲオタクなら一度は夢想するよね、各個別√で恋人になったヒロインみんな集めて良い感じにイチャコラしたいって。

最終決戦はホントアツかった。全ての枝から集めた能力とみんなの力で何度も与一を殺して、イーリス引っ張り出して、プレイヤーである九人目である自分にも役割を与えられて、””本当の意味””での全員で勝利。ハラハラでドッキドキでワックワクした。異能バトル系作品でキャラ全員の力とコンビネーションで勝利!みたいな奴あるけど、読み手であるプレイヤーを巻き込む作品は珍しい。

神ゲーでした。4作連続でプレイできたの本当に幸せ。

あと今作のヒロインについて。
希亜かわいい!!!!!
新規立ち絵とか天然だったりヘタレだったり。
翔の家来て無防備シャツ状態でダラダラと駄弁ってゲームしてコスプレ撮影会して、ともに異性として意識しているってわかってからは、「恋人いる?」とか「髪乾かして」とか「この子俺のこと好きなんじゃね??」発言や行動を連発。たまんねえ~~~~~。

あと細かいとこで、最終決戦で、絶望を味わった翔が少しやさぐれ気味だったの好き。阿部敦さんの演技も流石。
天ちゃんに記憶をインストールした際、シリアスモードだったのに寝顔を取ったの草。
コードギアス反逆のルルーシュが随所で神作品扱いされてて超好印象。俺もギアスは大好き。アニメで一番好き。