廃校が近づく中で日常を過ごしていく話。
日常シーンは、主に幼馴染の汐音や悪友の大竹との会話で成り立っています。
通学路にある橋は、ほぼ毎日登校する際にその長さを強調され、同時に主人公がバイクを盗まれた事を悔やむ原因となり、更に各個別√でもヒロインと会話をして、少しずつ仲を深めていくきっかけになっていたので印象的でした。
通う高校が廃校寸前で、編入試験を受けた後は皆バラバラになってしまうものの、共通√の前半の方ではクラスメートも友人も変わらず過ごす様子が描写されていました。
基本的に何事もなく、平和な毎日を過ごしていくのですが、所々不穏な台詞を耳にします。
個人的に他の作品と違う点を挙げるとするなら、ヒロインの悠理は主人公を起こしに行くのではなく、逆に朝が苦手で主人公や大家さんに起こされる事が多いという所でしょうか。
個人的に沙祐璃√で店長の情報が出た時はかなり笑えました。南米や中東を駆け巡ったり、30時間以上水につかったり、店長は何者なんですか。一体前職は何だったんでしょうか。
【個別√】
汐音√は個人的に少し心にきました。共通√で主人公、汐音、大竹の3人の仲睦まじい姿を見ているだけに、仲が険悪になってバラバラになった場面は辛かったです。
幼馴染という体裁を保ち、自分の気持ちに蓋をし続けてきた主人公と、ずっと言い出す事が出来なかった汐音が別れる所は涙が零れてきました。
香耶√は香耶と共に剣道に打ち込み、トラウマを乗り越えていく話だったと思います。
主人公が敗北で打ちひしがれている香耶の頬を叩いて鼓舞する場面が特に印象的で、2人の心の繋がりの深さ、剣道に対する想いが伝わってきました。
この√でも汐音が遠くへ引っ越す事が示唆され、少し心が痛みました。