落ち着いた世界に合ったどこか儚げな音楽――何より妹属性持ちにはたまらない作品。
「過去の選択が未来を変える」というシステム。
パッケージにも書かれている売りの一つです。
ここに期待していたのですが……
過去の選択枝を変える。
現在に影響する。
不幸な未来を回避できる。
それはまあ。
確かにその通りで、決して嘘ではない。
でもこれ、一般的なアドベンチャーゲームのシステムでは？
序盤の選択肢次第で、後々の展開が変わる。
そこまで声を大にして訴えるべきセールスポイント？
平行世界とか、時間軸移動なんてシステムもありませんし。
至って普通。
だから、わざわざ三章立てにする理由も見えません。
とあるシナリオ、とあるキャラクターに教えられて、
初めて主人公がその概念に気づくまで、能動的に働きかけることもなく。
ただ流されていくだけ。
現実を仕方なく受け入れるだけですから。
……そのシナリオの主人公は格好良かったですけど。
ただし妹ゲーとして考えれば。
文句なし。
いっそのこと彼女だけにシナリオを絞ってしまった方が良かったくらい。
いや、むしろそう願いたい。
先生との駆け落ち騒動も回避できなさそうだし。