この、欲望に振り回される感覚。とても良い。
芯の通ったクズであるミク
本当に可愛いいたずらでしかなかったカナ
実は一番えげつない存在であるユリ
そんな彼女たちに振り回される主人公と私。
別段狂気でもなく人間誰しも内に秘める黒い部分が素直に描かれている。
しかし、甘いと苦いに振り切ったお話しが共存していて、その振れ幅の大きさにいろいろ気持ちを持っていかれた。
ミクの内に秘めたものは序盤から色々漏れ出る怪しさから感じ取れたが、カナとユリは本当に面白いほど予想を裏切ってくれて実に痛快だった。
総括すると実に刺激があり読み応えのあるお話しだった。