テキストが良くて楽しめた。
とても笑いのテンポとノリが良い作品。
日常会話の半分が笑いネタだが、プレイしてても嫌な感じが全くしない。
いつもなら、ここまで笑い話がぶっ飛んだ作品に対しては途中から嫌気を起こしてくるのだが、この作品は全く違った。
１つの笑いを引っ張らず切り良く終わらせ、次の笑いをもってくるテンポが良かったのだと思う。
この部分だけでも個人的に評価できるであろう。
シナリオは主人公が幽霊な作品なので、こんな設定で自分がまず頭に思い浮かんだのは覗きや女の子に悪戯する内容があることである。
けれども、実際にはそんな内容は一切なくて、主人公は何事にもオープンな性格と同時に紳士であり、幽霊という境遇から広がる純愛ストーリーもの。
ホント、自分のエロゲ脳的考えを反省しなければならない。
関係ない話から戻すと、主人公が幽霊ということもあり、何となく話の結末は予想できたが、結末よりそこまで到る過程がこの作品の売りだと思う。
もちろん結末自体が悪いと言っているのではなく、個人的には感動できる内容であったと思っている。
けれどもその感動は日常の笑いがあったからこそ、シリアスな部分でより感傷的になることができ、哀しみや切なさを起こしてくれたのだろう。
「スイカに塩をふって甘さを際立たせる」ような相反効果である。
それプラス、予測できた結末だったことで感動が若干薄れたこともあり、個人的に結末はあまり高く評価できないのである。
あとはシステムが悪くなければ、より良い作品になったことだろう。