1が『問題提起』なら、2は『答え』になってしまったかな。
1と2の全体で"narcissu"は完成されたことであろう。
1の情報量の少なさに比べると、2は情報量の多さがある。
それは単に物語が短いから長いになったことではなく、『モノ』を多く残していることからである。
おそらく、2が1の影と重なるための必要不可欠な要素なのだろうが、それがエンタメ調を強め『答え』と感じてしまうのだろう。
もちろん『問題』に対して『答え』があることを否定している訳ではない。
やっぱり『問題提起』であった1のプレイ後の複雑に考えさせられた気持ちに比べると、『答え』である2は少し落ち着いて考えることができた。
その差が個人的に2が1より少し劣って見えてしまうのだろう。
まぁ、それは物語の単体として1と2を見比べた評価であり、むしろ"narcissu"を完成させた2の出来具合は素晴らしいものであると思う。
1と2を合わせて"narcissu"という1つの物語だから、1をプレイしたならぜひ読んでもらいたい。