海斗「ながったるいバトルは嫌いなんだ。すぐ終わらせようぜ」つまりそういう事です。長文感想は通常感想とは他に、「グリザイア」と「暁の護衛」の比較検証?の駄文を少々
これは麗華√ラストの禁止区域屋上で、海斗とアツシの一騎打ちの時のセリフ。
全体的にストーリーは時間を忘れてのめり込むほど熱中する一方で、戦闘シーンは海斗の強さが顕著に表れることで直ぐに終わってしまう。
まぁ三作続けてやると、それすらも気にならなくなり『これが衣笠の持ち味なんだ!』と無理矢理納得してしまいましたが(笑)。
先ほどの海斗のセリフが全てを物語っていますね。
ですがそのおかげで、テンポが非常に良いメリットもあります。
さて、本作が暁の護衛の最終章であることからも、普段のギャグを押さえてシリアス度を前面に出しています。
割合からすると半々くらいでしょうか。ボリュームもかなり感じましたが、一気にプレイしたくなるほどのテキストの読みやすさは抜群でした。
ただ起承転結の結の部分で、凄くあっさりとした締め方の印象を受けます。
これも前作を踏襲した形で、衣笠の代名詞になっています(悪い意味で)。
個人的にはもっとシナリオを推敲して、良い読了感を得られながら感慨に浸れる形が好きなのですが、それももう慣れました。
その理由として、私にしては珍しく時間を置かずに二周したためです(全三作分)。
徹夜するほどクリックする手が止まらなく、結末を許容する面白さがあった作品だと評したいです。
次にこの作品のテーマに関して、タイトルから解るように「守る」が正しいのだと思います。
酷な生い立ちの海斗が、自分にとって大切な人を救う話。
ですが、海斗は凡百のヒーローとは一線を画す存在です。
良くも悪くも、独善的なのだ。
「オレは、見知った連中さえ助かればそれでいい」
「顔も知らないような連中がどうなろうと、知ったことじゃなねぇ」
このセリフは禁止区域√で、連れ去られた人質たちに対して海斗が杏子に放った言葉。
非情な奴だと非難する者もいるかもしれないが、海斗は人間というものを表裏含めて色濃く表している。
誰もがその葛藤に悩みながらも、海斗の迷いの無い意志に素直に感銘を感じる自分がいる。
下手な偽善なんてものを一切感じさせずに、確たる己という存在を持った人間として完成されている。
犯罪行為や醜態ともいえる行為をさらしても、過去の事実と彼の現在を知ることで許せてしまう不思議な魅力を持ち合わせている。
一言でいうなら、海斗は「人を惹きつけるかっこいい奴」なのだ。
総評して、心身とも強い主人公が好きな人は高評価だと思う。
実用性も高く、特に麗華のアヘ顔は個人的にヤバかったです(^-^;
また世界観も他人ごとではなく、近い将来起こりうる可能性を秘めており、現実感と適度な緊張感をもってプレイできました。
海斗の親父の雅樹の過去篇なんかあれば、もっと楽しめそうだと思いながらも、結末は悲惨なので、ここで完結するのが正しいと感じます。
なかなかこういった作品に巡り合う機会が無いので、暇ができたらもう一度プレイしたくなる名作でした。
*ここから先は「グリザイア」をプレイしてない人は、何がなんだかわからないと思います。未プレイの方は至急回避して下さい*
要は「グリザイア」と「暁の護衛」の関連性の駄文になります。
書きたいことを書いてるだけなので、閲覧する人はどちらもネタバレ込みです。
「なに妄想垂れ流してるんだ」と思わずに、生暖かい目で気楽に読むことを推奨します。
グリザイアと暁の護衛って結構似ている作品ですよね。
「いやっ、全然違うだろ」と仰る方もいると思いますが、そこはこの場では遠慮させていただきます。
共通項として述べますと、
・どちらも三部作で二作目に主人公の過去編を持って来る構成(暁の護衛の場合、一部FD)
・主人公が心身共に強く、悲惨な過去を持つ。あとイケメンで常識が通じない。
・主人公がどちらも父親を殺害未遂。母親も亡くしている。
・両主人公とも、自分を屑だと卑下する傾向にある。
・お金持ちのお嬢様がメインヒロインとして存在する(由美子と蒔菜、麗華と彩と妙と萌)。
・最終章の敵がテロリスト集団。
・ヒロインを敵から守る場面が多い(暁の護衛では、ほぼ麗華)
・メイドがヒロイン(幸とツキ)。
・おバカな金髪ヒロインがいる(みちると妙)。
・舞台が特殊な学園。
・どちらも学園長の手引きによって学園に入学。
・ヒロインとの共同生活。
・ギャグ要素が強い。
・動物に優しくないですよね(ニャンメルと雄二が飼っていた犬、カナタとソナタ)。
・最後が残念な印象(楽園と終末論)。
・海斗と雄二の趣味が似てる(読書と体を鍛えること)
・どっちの主人公もモテモテで、女性経験が豊富。 etc…….
その他にもあると思いますが、とりあえず挙げてみたら結構ありました。
発売年から比較すると、終末論が2010年。果実が2011年です。
なのでグリザイアのライターである藤崎氏が、暁の護衛を参考にして作成したのではないかと心無いファン(主に私ですが)は勘ぐるかもしれません。
狭いエロゲー業界で作風が似通っていますからね。
ですがグリザイアの果実の作成段階の企画は2009年で、そこで簡単なプロットも決めていたらしく、必ずしも似せて作ったということは無いようです。
ただ暁の護衛の発売が2008年なので、衣笠氏を少しは意識をしていたのかもしれませんね。
まぁそれより、もっと個人的な端的欲求として、風見雄二と朝霧海斗どちらが強いのかが気になります。
「何を馬鹿な」と思う方もいるでしょうが、そこは男のロマンと性(サガ)であると察して下さい。
異能や超能力抜きの生身の人間で、これほど強い主人公はほとんどいません。
だとしたら、どっちが強いか比べてみたいわけです(理由になってないですが)。
まずは二人の戦力分析から始めます。
【朝霧海斗の戦闘能力】
・気配を遮断できたり、複数の気配を把握できる。
・殺気を込めた場合、対象の動きや戦意を奪う。
・古武術をはじめ、中国拳法など格闘術の造詣が深い。
・声帯模写、ピッキングの特技がある。
・マンションの八階から飛び降りても無傷。
・超越した精神力で痛みを支配下に置き、重症でも動じない。
・並外れた学習能力とそれを実践で生かす対応力が高い。
・戦闘経験、特に命がけでの状況に対して、多くの場数を踏んでいる。
・生死をかけた戦いであれば作中最強(公式設定)。
・廃人レベルの薬物(5倍)の投与を受けても、体内に耐性がつき平気。
・殺人や非道徳的行為に対して、嫌悪感や迷いを見せず、動じない強い意志。
・集団戦においても無双(体調最悪でも30人は仕留める)。
・八刀刑(人体を八分割)をおそらく手刀をもちいて実践。
・死にたくなるほどの拷問、凌辱においても、自分を保ち生き残ろうとする心の強さ。
Etc……..
【風見雄二の戦闘能力】
・尾行や周囲の目線を感知する能力が高い。
・毎朝16kmランニングを行うスタミナ。
・風見流護身術(柔道,ボクシング,テコンドー,合気道,ムエタイ,クラブ・マガ,カリ,琉球空手を取り入れた総合格闘術)師範代。
・幼少期のテロリスト訓練や麻子との特訓にて戦闘経験を多く積む。
・海軍での戦闘訓練と実地任務での戦場にて、強靭な身体と精神を備える。
・豊富な知識とそれらを活用する柔軟性と状況判断能力。
・格闘術以外にも銃器や爆発物、刃物の取り扱いも卓越している。
・狙撃には天性の才を持ち、2000m離れた標的を正確に射貫く。
・人殺しに抵抗を感じているが、殺しに特化した状態に頭を切り替えることができる。
・銃火器で武装したテロリスト集団を一人で壊滅させた。
・粘り強さ、生き残るための心の強さが常人を超える。
Etc…………
【肉体強化剤(ブースタードラッグ)使用時】風見雄二12歳頃
・100m:9.48秒
・31.25Gの重力速度に耐える
・水だけで19日間生き残る
・264時間の不眠に耐える
・静的計測による無呼吸最長時間15分48秒。動的なら6分18秒
・真空環境下での生存時間68秒
・限界最低体温13.7度
・体温が24度下回ると心臓が停止するが、自己蘇生可能
・連続単純労働による集中力持続時間12時間18分
・記憶力は標準的小説の文庫本で100冊分
総合して私が判断するに、どっちも化け物です(笑)。
ですが実際に勝負したら、戦闘環境によりますが十中八九、海斗の方が強いでしょう。
雄二のレベルは人間の想像内で強いと思える戦闘力ですが、
海斗の強さは想像を超えた域にあるレベルです。
暁の護衛の戦闘描写が雑なので、海斗の本気が伝わりにくいですが、
あいつなら、たとえ雄二とチュポーン(雄二のクローン)が二人がかりで襲ってきても、勝つイメージしか湧かないですね。
だが、それは丸腰での徒手空拳での話。
なんでもありの状況なら、勝敗はわからなくなります。
つまり雄二がブースタードラッグ2発目(雄二の最大戦闘能力)で武器(銃火器・刃物・爆弾など)を用いた場合です。
勿論、海斗もブースタードラッグ有りですが、体に薬物耐性があるので、常人ほど効果が薄いのではないかと考察します。
また海斗が武器を用いても専門では無いので、さほど雄二の脅威ではないでしょう。
そうなると、なかなか好勝負になるのではないでしょうか。
遠距離勝負は、狙撃の才がある雄二に分があるので、
【お互い同条件化で遮蔽物ありの半径50m円形競技場が戦場と仮定した場合での一騎打ち】
これなら私の妄想の度合いも拍車がかかります(^o^)丿 残念ながら文章力が無いので割愛しますが……
勝負の結末に興味がある人は、皆さんの妄想にお任せします。
ちなみに私は色々考えましたが、やはり海斗かな。
ブースタードラッグの影響で短時間の決戦を余儀なくされるので、何だかんだで接近戦になると思います。
そうするとお互い致命傷を受けながらも、痛みを無視してハイになっている雄二より、
痛みを支配下において冷静に行動できる海斗の方が、若干有利だと感じるからです。
しかし、結局の所これはあくまで私の妄想でしかなく、絶対に雄二が海斗に勝てないわけではありません。
いくら海斗でも何発も打てば死にますし、スタングレネードで五感を麻痺させればかなりきついと思います。
あくまで勝敗確率が雄二より海斗の方が高いと私は感じるわけで、実際戦闘になった場合どちらにも勝利の天秤が傾きそうです。
どちらも超人的な強さですので、甲乙つけがたいのは確かですから。
つまり何が言いたいのかというと、
私はどっちも好きなんです!(ゲイじゃないよ)
なのでどちらが強いかという結論において、接近戦は海斗、遠距離戦は雄二が勝つ確率が高い!
でいいんじゃないでしょうか。
ということで、両作の比較考察?の検証をこんな感じで終えたいと思います。
ここまで読んで下さった方は、私のアホな妄想にお付き合い下さりありがとうございます。
そしてこういったハイスペック主人公が活躍する面白い作品を、どんどん世に出してくれる事を各メーカーに願ってる今日この頃でしたm(_ _)m