「陰陽師が可愛い悪魔に誘惑されるADV」の名に偽り無し
同ブランドの過去2作は未プレイです。体験版にホイホイされて後半の豹変っぷりに仰天しました。初プレイ中は深夜だっただけになおさら……。
短いながらも伏線が散りばめられたシナリオが特筆もの。
ウェールズの古い館に日本の漫画やらが大量にあるなんておかしいだろとか、一人称ブレッブレじゃんとか、体験版時点では色々と疑問でしたが、真相が明らかになった時に全てが繋がっていったのが印象的でした。
また、せっかくファッションショーしてるのにHシーンが全て悪魔服or全裸なのは何事じゃい、と当初は憤っておりましたが、アンネが印象付けたかったのはあくまでも「ダーリンだけのアンネリーゼ」であり、素となった住人達の要素が色濃く反映された別衣装バージョンではないわけで、そう考えると徹底して「悪魔アンネリーゼ」とイチャイチャするのは必然なのでした。
そんな無駄なところのないシナリオはひたすら胸糞悪く救いの無いものでしたが、アンネが癒し系だったのとハルヒサくんがボケ系だったので上手いこと中和されていたように思います。クズ女がしっかりクズ女してくれただけにアンネがやってくれた時はカタルシスを味わえて良かったです。（ED回収のために既読スキップしてても悲鳴が飛ばされないのはあまり心臓に良くありませんが）
唯一シナリオで納得できないのが、アンネの誘いを断り続けると強制的に放り込まれるノーマルエンド（後悔）が住人全滅エンドであること。アンネの目的が女の子アンネリーゼを覚えてもらうこと≒イチャイチャすることなので、仕事にばかりかまけているとTrueに辿り着けないのはジャンルが示している通りであり納得なのですが、イチャイチャを怠った末路はもう少し好感度不足であることがはっきりと見て取れるものであって欲しかったです。
探索システムはちょっと勿体無かったかも。見る・調べるが中盤でほとんど使えなかったのはもやもやします。特にクズ女の部屋は体験版で全く探索できなかったので、何か出てくるんだろうと期待していたのですが。シナリオに全く関係の無い某薄い本は発見できるタイミングが極めて限られている反面、Trueに必須となる注射器は見つける機会が3度設けられている辺り親切に作られているなとは思います。
とりあえずファンディスクプリーズ。相棒とイチャイチャしてるところが見たいのは当然ですが、仲良しの2人がどんな風に過ごしてるかとか、パパとママに会いに行った時のこととか、そういうのが欲しいです。欲しいんです！
あ、クズ女は結構です。いじめても多分すっきりしないし。死んどけ。