調教ゲーとしてはなかなかのもの
調教ものと言えば大体育成SLGの形を取ることが多いが、本作はADV。
調教ものの醍醐味と言えば、無垢な女の子が堕ちていく過程を楽しめるというのも醍醐味の一つではあるが、それは十分楽しめるものになっている。
シナリオ的な関係で女の子を壊すのが目的ではないため、スカやグロは皆無。
ただし痛々しいプレイはある(ドMの美加の調教ね)。
ADVではあるが、意外に調教内容は豊富。奴隷候補は4人だが、特別調教も含めて9回まで調教できる。
調教について欠点を一つ挙げると、それぞれに特別調教が3回あるが、特別調教後に前と同じ調教をすると回想では別パターン扱いなのに、CGは使いまわしする所である。
このあたり、いかにも低予算で作りました的なにおいを感じるが、もっとCGはがんばれなかったのだろうか?
あと、日常シーンでのテキスト使い回しも気になる。
ヒロインが6人いるが、メインの奴隷候補4人(正確には3人+1)はシナリオも調教も比較的丁寧に作っているように思える。
エロCGの構図に若干の不満があるものの(特に千鶴の調教)、総じて良かった。
しかし、妹を主人公が調教するシナリオは取ってつけた感じがして、本作の鬼門となっている。
調教メニューを選択できないのは仕方ないにしても、シナリオはもっと丁寧に作れたと思うのだが。
助手の麻里亜にはルートはないのだが、フラグが立っていれば奴隷一人売却につき1回調教できる。
しめて4回まで調教できるのだが、最も調教回数が少ないながら実は一番エロいのが麻里亜だったりする。
調教回数の少なさはシナリオ上の立ち位置的に仕方ないにしても、もっと彼女が調教で活躍するところが見たかったところ。そのあたりに若干物足りなさを感じたりしている。
調教ゲーとしては個人的に楽しめたものの、ゲームの内容でない部分で最大の欠陥がある。
それは頻繁にディスクアクセスが発生するためか、ときどき読み込み速度が非常に遅くなる点である。
このあたり、ゲームの作り方次第で改善可能だと思うのだが、スタッフはどう考えていたのだろう?
CGの切り替えでいちいちディスクにアクセスするように作る必要性は、素人目に見てもないように思えるのだが。
プレイ環境にしてもオートプレイがないのは古いゲームなのでなくても仕方ない部分がある。
だが、バックログがかなり使いにくい。
修正ファイルが出ていないので致命的なバグはないにせよ、プログラムの組み方はもっと考えるべきではなかったか?
エロは十分使えるレベルであり、内容が悪くなかっただけに、プレイ環境とプログラム面の欠陥がなければ90点台をつけても良かった。その点が残念だ。