興味深い作品だった
劇団近未来の作品は、主人公がヘタレなのが多い(少なくとも男に関しては)。
本作は女主人公だが、過去のヘタレ主人公に負けず劣らずのヘタレっぷりを発揮している。
円光で本人はそれなりにうまく立ち回っているつもりが、いつの間にか変なプレイにはまったり、金をとるつもりが逆に取られたり、隠しカメラで撮影されていて地下作品として流通していたりと結構悲惨な目にあっている。
それにも関わらず、最後は「ま、いっか」の一言で済ますあたり、たくましいのかバカなのか分からない奴である。
とはいえ、そういうキャラクターほどなぜか憎めないし可愛いと思うあたり、自分もこんな女主人公にカモにされるタイプなのかと一面で怖くなったりと、短いながらも味わい深い作品ではあった。
エロゲーというよりも、エロ映画をプレイしているような、そんな感覚。
相変わらず低価格でボリュームも少ないいつもの劇団近未来ではあったが、それでも中身があるように感じられるのはやはり味わい深いせいだろうと思う。
エロそのものは好みとなるものが少なかったが、シナリオが充実していたので、コスパは間違いなく良いと断言できる。