素晴らしいゲームだった。ただ・・・これは「エロゲー」なのだろうか?
シナリオはとても良くできている。絵、音楽、演出、声優さんの演技、どれをとってもプレイしていてスタッフの「良い物を作ろう」という意気込みが伝わってくる感じがした。
細かいストーリーについてだが、ハルが婚約者の健夫と最後までHしないで別れるのは不自然。2人が別れる理由も、Hせずに言っていてはただの頭でっかちのママゴト理論、文字通りの童貞理論でしかない。
Hしていたらどちらかの意見が変わる可能性が大いにあるし、「Hしたにもかかわらず、結局ああいう結論になった」なら、その方が納得がいく。
ともあれ、最近よく見られる「安易なエロ萌え」「意味もないハーレム状態」などとは一線を画した作品だろう。ライターの前作は9年前発売だったそうだが、当時の「シナリオ展開で勝負」という流れを大きく残した作品だと思う。
反面、シナリオは実質一本道の上、主人公ハルは最後までHせず、エロシーンはとってつけたようなもので、これで「エロゲー」として成立しているか疑問に感じた。
どちらかというと、コーンシューマーで発売した方が良かったのではないか。