天性の容姿と才能を持つさながら妖精のような血の繋がらない妹との恋愛を描いた作品。しかしそれだけに留まらず時には熱く、時には泣かされる…とても読み応えのある作品でした。
あらすじとキャラデザ、CVが公開された時、属性マシマシの義妹、これはキタ！(もちろんスケベな意味で)と感じ、発売日に購入
蓋を開ければ最高に可愛いけどちょっとメスガキチックな飴川紫乃さんの義妹と対面してとてもニコニコしちゃいました。
またHPのあらすじにもある通り、「わからせる」シチュもしっかり用意されていて、この手の作品では珍しくかなり踏み込んだSMシーンも用意されていてとても良かったなぁと。この時点でだいぶ満足だったのですが…
今作は無印アイコトバのように兄妹モノ(無印は実妹、今作は義妹でしたが)で、SNSアプリ「アイコトバ」をキッカケにその距離が近づいていく…という基本的な部分は共通していたものの、今作はその兄妹恋愛に対する背徳感や苦悩を描くだけに留まらず、フィギュアスケートの選手であるヒロインとそれを支える主人公というスポ根展開までを描いていました。
序盤は些細な会話をキッカケに恋愛レッスンと称して主人公とヒロインが擬似的な恋人になり、やがて密かに抱えていたり新たに発露した感情に向き合いながら互いを想い合うようになる様を丁寧に描いていました。正直ここだけでも満足できる代物だったのですが、予想外の展開を見せます。
後半はそんなヒロインと主人公がフィギュアスケートに真剣に向き合うというお話になります。
明かされる過去の傷、甘くないプロの世界、期待や悪意がひしめく世界で時にはすれ違い勘違いしながらも2人は手を取って立ち向かっていきます。
フィギュアスケートの選手はただのヒロインの「属性」でしかないと、兄妹恋愛を主軸に描いている作品だろう、そう思い込んでた私はこの後半のスポ根展開の熱さにすっかりやられてしまいました。
そのスポ根展開の中でお互いが人間として成長していく様や、絆を深めていく描写をしっかり描いてくれたのも凄く良かったなと感じました。
とまぁただの兄妹恋愛モノ、キャラゲーだと思い込みヘラヘラしてた私はすっかりこの作品がとても好きなになってしまいましたとさ。とんでもないダークホースでした。良い作品でした。