印象的な美しい物語
【良い点】
芸術・文学・哲学の知識が多く含まれていて、セリフが少し読みにくいところもあるが、ルートを一つずつ進めていけば、物語の全体像が少しずつ見えてくる。
ストーリー・音楽・美術がうまくかみ合っていて、本格的な文学作品のような雰囲気と独自性がある。
自分の好みに合う、予測できない展開や長い時間をかけた描写もあって楽しめた。
ヒロインたちはみんなそれぞれ魅力があり、心の複雑さも丁寧に描かれている。特に藍さんの健太郎への気持ちは一言では言えない曖昧さがあり、母性と繊細さが混ざったような不思議な引力を感じて、とても愛おしく思えた。
【悪い点】
一番好きな「ヒロイン（？）」が女性ではなく、そのキャラのルートがないのは残念。
真琴が好きだが、彼女のルートは背景設定に関する内容が多すぎて、プレイヤーとしてはあまり満足できなかった。
百合ルートが、バッドエンドのような雰囲気ではなかったら、もっと良かったと思う。
主人公の顔に統一感がなく、まるで別人のように見えるのが気になった。