それでも僕らは希望を抱く。
実を言うと、作品で多くが語られている為、書く事が少なかったりも致しますね。
アスルには、持つべき力が少なく、その逆、持っている力は大変大きなもので。
前作のメアリにも該当する事ではありますが、受ける印象は、結構異なるかと。
アスルは、何をも為し得えそうな感じだな。その理由は、幾つかあるのでしょう。
一つは、主人公たる人が多い為に、視点の入れ替わりがこれまで以上にある。
その故に、アスルの登場機会は少なくなって、彼が何をしたか、何を考えたか。
その事が伝わり難くなる事で、万能性や嘆きを打ち砕く、正確には、包み込む。
そういう彼を主人公たらしめる行いが、神々に近しいとすら感じさせるのかなと。
彼は、確かに希望そのものであり、多くの「ひと」の物語も白光瞬くものですね。
アスルとクセルの物語は、始まったばかり。生きる全ての「ひと」の物語も同じ。
どれも読みたいし、どれも目にしたい。喜びも妄想も期待も一層膨らんでしまう。
物語としては、セレナリアに近いかなあと。蒼天の下で旅する物語であるので。
打ち砕く左手。差し出す右手。届くと信じて手を伸ばす事。それでも希望を抱く。
製作者の方々に感謝を。次回作に触れる、その時が楽しみで仕方ありません。