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osterさんのときめきメモリアル4の長文感想

ユーザー
oster
ゲーム
ときめきメモリアル4
ブランド
KONAMI
得点
72
参照数
318

一言コメント

KONAMIの本気。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ときメモといえば、元祖恋愛ゲーム的な位置づけのものだと思いますし、それに引っ張られたイメージで、なんだか古臭いものだと感じていました。
それは今作も同様で、グラフィックも独特でちょっと古いなぁという印象。しかしながら、瞬きや口パクパクに加え、アニメーションなんかも上手く織り交ぜるので、古いというより、ひとつのクセみたいに許容出来ました。

ときメモシリーズ自体初めてだったので、歴代のものと比較はできませんが、このようなシステムは選択肢で進行する多くのものと比べ新鮮で、同じKONAMI社の、かの有名な野球ゲームのサクセスモードに似たものだなぁと思いました。小物アイテムとか、ミニゲームとか細かく作りこまれてる印象を受けます。

このゲームはランダムにイベントが発生するおかげで、デート以外での作業プレー感を和らげているのが結構大きくて、同じヒロインを攻略するにも何通りもの道筋があるのが飽きさせない要因だと思います。しかし、このゲームの目的というのが女の子と付き合うというところで、主人公のピュアさには同感するのですが、評価上がりきって期間が残ってしまうと残り一年近く作業プレー感に浸るのは否めないなと。あと、どの女の子をプレイしても、終了後の余韻が同じ波長でしたけど。

しかし、会話部のテキスト文は少ないのだけれど、各女の子の徐々に変わってくる態度や、それに応じた可愛さ、告白シーンなど、結構萌えることができました。

実際、恋愛ゲームの主人公とヒロインの関係って、もとから好きだったり、イベントの有効打っていうのがあったりなのですが、勉強や運動頑張ってるねとか、デートを何十回も繰り返してとか、こういうコツコツ評価あげてくってのは、実は一番リアリティーあるんじゃないかと。

たしかに他のゲームに比べれば、濃い密度という点では劣るかもしれませんが、手を繋ぐことだけでドキドキできるゲームもそうないし、キャラ立ちしたヒロインの数を考えれば、むしろ釣りがくるレベルです。まあ、シナリオはあってないようなものですけど。