おちんちんが 3本あったら 三すくみ
ごく普通の楽しいゲームであるという評価をする前に、私はリーフの社員に一言言いたい事があります。それはなぜユーリを男の子にしてしまったのかという事です。
普通は逆なのではないでしょうか、仲の良い男の子かと思っていたら実は女の子で、「〇〇〇はボクが本当は女の子だって知ったら変わっちゃうの?(うるうる)」、これこそ昨今言われている「男の娘」のライト層に対しての最適なアプローチであり、王道・本質であろうというのに何故なんだ。リーフはあくまでも水準の高い、80点狙いの作品を出すメーカーだと我々は思っている訳で、当然男の娘、広義的に解釈をさせて頂ければ「ユニセックスな存在」を作り出すならばやはり、多数派が望んでいる女の子的なものも用意しておくべきであるのに、まさか最後までそれを押し通してしまうとは。初Hシーンでおちんちんを扱いなれていると言われた時の心臓が握りつぶされそうな私たちの思いと、それを甘受しようとする主人公の優しい少年。プレーヤーは「ワハハそりゃそうだよねー」と安心をしつつも、同時に心の中で、これからおちんちんを受け入れる為の自己正当化のロジックを組み立てる。それを受け入れ愛する事をまるで強要するかのようなシナリオ。二月の静かで澄んだ夜に、モニタの中に2本、計3本のおちんちんが、本来向かうべきである方向を見失いつつも、それを受け入れようと、変わろうと、強くなろうと、無理矢理自分の中に整合性を求める。そして夜は更けていく。このゲームを作ったスタッフは我々に生きる為の強さでも教えようとでもいうのでしょうか、それとも普通にホモなのでしょうか。だとしたら私は言いたい、この絵とノリでやるなよと。
ゲームの方ですがりんごさんとぷりんさんの主人公に対する気持ちが最初から強くあり、また距離感がとても良かった為にこの二人のルートの楽しさはなかなかでした。やはり友達感覚の仲の良さから確固たる恋人に変化するその過程の心地良さというのは良いモノで、それを表現するのはちょっとしたリアリティのようなモノが要求されるためになかなか難しいと思うのですが、まあまあいい線で描けているのではないかと思いました。変に陰鬱な展開もなく、笑いながらプレイして、ああ可愛い、これだけで、狙いすぎて失敗してしまった数多の作品と比べると幾分楽しい記憶として残ると私は思います。逆に何も無いゲームと評されてしまう可能性もあるのかもしれませんが、モノの考え方の多数ある真理の一つである、何もないという事は実はあるという事なのかもしれない、これを自らの中に見出した方ならば、このゲームを楽しいと受け入れる事はそう難しくないのではないかと思います。おちんちんも然りで、在るべきか在らざるべきか、これは我々エロゲーマーにとっては永遠の命題と言うべきものなのかもしれません。
総評は、「ぷりんちゃん良かったね。周りの皆も良かった良かった。私もなんかまあよかったかな」です。ですがこのちょっとした気持ちですら持たせてくれる作品はそんなに多くないと思います。普通の水準、普通のゲーム。それでもまあいいんじゃないかなーと私は思っています。だがTH2のタマ姉に比べたらまだまだだな!