よくできた悲劇 因習にまみれた村の歴史がきちんと作り込まれていてよかった
実プレイ日数:10日
総プレイ時間:30時間10分
【クリア(直)後の感想】
・グラフィック/システム
何よりもまず、絵が(立ち絵もイベントスチルも背景美術も)とても良かった。人物の表情差分が豊富で、ほんとうに豊かな感情が伝わってくる、そそる表情が満載だった。原画のジェントル佐々木さんの腕も勿論だけど、クロアプのグラフィック陣の塗りがやっぱり好きだなぁと再確認した。肌感も魅力的だし、精液までもいやらし美しい。──そう、CLOCKUP作品って、やってることはめちゃくちゃ残虐だったりアブノーマルだったり変態的だったりすることが多いけれど、その行為内容の下品さに比して、それを描くイラストレーションは不思議と上品さがあると思う。(それが女性ファンも多い一因じゃないかな)
システムも相変わらずめっちゃ使いやすくて良かった。
・田舎の因習村エロゲとして
因習村エロゲとして期待してプレイしたとはいえ、基本的には抜きゲーだと思っていたので、想定よりもずっと来待村の因習や伝説、民俗的な設定が作り込まれていて嬉しい誤算だった。村人にもいろんな階層や派閥や人間関係があり、それぞれに辿ってきた歴史・人生がある。その結果として、(√を進むごとに徐々に明かされる)何重もの「暗部」が存在している、という、単に恐ろしかったり悪趣味だったりするのではない、確かなリアリティを感じることができた。太歳という異世界SF要素があるとはいえ、それ以外は基本的にリアリズム・実証的な次元で設計されており、「風習」「伝説」とは、歴史のある時点で誰かが何らかの目的のために作り、改良し、維持してきたものである、という思想をベースラインとしてしっかり創作されていたのがすばらしい。なんとなくそれっぽい因習村の抜きゲーではなくて、「来待村」ならではの歴史を感じられた。現代編ではただ怖いだけだった美壽々さんだが、廻歴編を読むと、その才気と手腕に尊敬の念を抱かざるを得なくなった。
ひとつ気になった点を挙げるならば、H中のヒロインの淫語の多さである。ピンポイント作品かってくらい、はっちゃけた猥語を叫びまくっていて、耽美とかおぞましいとかエッチとかを思う前に笑っちゃう。せっかく純和風の、前近代的な村の異常なしきたり──というお膳立てでエッチなことが始まっているのに、こいつらDLSiteの売れ線の同人音声作品をキャッチアップして吸収してるのか?と訝しんでしまうほどに「現代的」なエロい語彙を口から発しまくっていて、端的に言えば雰囲気が、世界観(誤用)が台無しではないか……? いや勿論、序盤は伏せられている彼女たちの育成環境、村の実態が明らかになるごとに、猥語に堪能なのも仕方ないかも…と納得できなくはない。けれども、設定の整合性というよりは、やはり主観的なプレイ体験、雰囲気の次元で、やっぱりもう少し古風な言い回しに寄せても良かったのでは?という思いは最後まで拭えなかった。
・シナリオ/キャラクター
ほとんどがバッドエンドで、ちゃんと救われる結末はひとつも無かったと言っていいんじゃないか。出来過ぎた雑なハッピーエンドはあったけど。
「救いのない」さまに不満を覚えることはない。よく書き切ったとは思う。ただ、めちゃくちゃ感動したとか面白かったとか抜き目的で使えて良かったとかは思わない。ぜんぶそれなりに楽しめた。
ゲーム全体の後半、取り替え子編から廻歴編までは、メイン3人中ほぼ十子しか出てこなかった。取り替え子編の時点で稀世良の影が薄かったので、メインヒロインみたいな面で登場したわりには、まじで稀世良とかそんなキャラもいたなぁ~という程度には印象が薄れている。まぁもともと特に好みのキャラではなかったのでいいけど。
サエは……村から脱出できるエンドがひとつだけで、それも不穏な終わり方だったので、マジで救いようがないひたすらに可哀想なキャラだった。ふつうの(?)作品だったら、なんか終盤で実の母である八千代との感動の和解……!ないしは、これまでの恨みを晴らすための親殺し!……なんかが描かれてもおかしくないけれど、取り替え子の事実を知って狂って十子と幸仁を奈落に葬ってからは逆に自分が物語からフェードアウトしてしまった。
廻歴編で、幸仁が来待村に迷い込んだ「現代」(平成元年)までの村の血にまみれた歴史は概ね描かれていたのでスッキリした。けれど、これまでの全ての歴史を知った幸仁が「現代」や過去に戻って村の運命をどう変えるか……!という、当然に期待されるクライマックスのパートが思ったよりもあっさりとし過ぎており、しかもなんか無駄に5個くらいのエンドに分岐しているために余計に「雑」な読後感が拭えなかった。もちろん、この物語が必ず救いのある希望的な結末に到達するべき、だと思っているわけではない。ただ、どう終わらせるにせよ、もう少し丁寧に最後まで書き切ってほしかったな。いたずらに分岐させるのではなくて、ただひとつの結末を。エンディング7(十子救済エンド)がもっともトゥルーっぽいけれど、あれでいいんなら、洞窟の中を何千年も彷徨い歩いてあれこれ試行して挫折して絶望していたくだりはなんだったんだ……と呆れてしまいもする。
十子、そりゃあいちばんお気に入りのキャラではあるけれど、最終盤であれほどフォーカスされまくると、えぇ……そんなに……と引いてしまった。「究極の純愛」的なものを徹底して相対化していた点は好ましいけれど、やっぱり最後には「愛すべき十子を救って過去の俺を救ってもらおう!」と、ふたりの関係に収束していく。まぁ「純愛」というよりは、やはり幸仁自身が救われるための独りよがりな行動・結末であるという風に描かれていたとも読めるので、あとは解釈次第でしょうかね。
廻歴編で、美壽々・千鶴江・八千代ら本家巫女3名や、正之助・みどり・勝・正嗣そして「姫」といった上の世代のキャラの人生ががっつり描かれたのはとても良かった。千鶴江さん好き。
美壽々も、本編ではひたすらに怖いラスボスだったけど、そうなるまでの過程を丹念に見せられて、美壽々のパーソナリティが分かって同情というか感情移入できるようになったし、それゆえに理解しがたい点もまたあらわになって良かった。自分でこれと決めた目的のためにすべてを捨ててすべてを支配しようとあらゆる手管を用いて邁進する美壽々さんは、やってることの倫理性はともかくとして、その才気がひたすらにカッコいいと思う。そういう意味で、美壽々さんは廻歴編を通してかなり好きになったキャラである。
八千代さん? 八千代さんは、まぁ…… 自分を絶対に曲げない点は尊敬します。
プレイメモの途中で書いたけど、本編(現代編)では単に虐げられているだけの可哀想な境遇の人々だった「窪地の男たち」正之助やボロ小屋のマサさんも、廻歴編ではしっかり私利私欲にまみれて残虐な行動を取ってきた人間であるとわかる。これがむしろ、周縁化されている人々を単なる「被害者」「社会的弱者」というラベリングだけで見るのではなく、その奥にある、われわれと同じ「人間」としての厚み=愚かさと滑稽さをもったキャラクターとして理解できる点ですばらしいと思った。
・異世界・異生物SFとして
廻歴編では異世界の異生物とのコンタクト(交合)というデカいSF要素が持ち込まれた。太歳という異世界生命体が本作の「因習」の大本ではある。わたしが本作に期待していたのは民俗的な田舎の風習描写であり、がっつりSF要素が出てきたときには不安になったが、終わってみれば、それほど苦手ではなかった。それは第一に、太歳が個の意識を一切持たない群体生物だったからである。ゆえに、ヒトならざるものとのファーストコンタクト……的な、アンドロイドものにも似た、異生物と人間の関係にフォーカスする話にならず、あくまで太歳はそういう「異客」として存在し、ヒトはヒト同士で醜く争い合う……(それを太歳はうまく利用して生命を繋いでいく)という内容が好ましかった。また、幸仁がいっしゅん異世界を幻視はするものの、異世界そのものは物語に大きく関わってこず、来待村とその周りの森・洞窟という限定的な舞台のなかで話が回っていたのも良かった。
土砂崩れで極限状態に陥った村人たちが「姫」を食べて発情して乱交する場面は、本作で一二を争う名シーンだと思う。太歳の存在は、ヒトが「生物」としてのレベルと「人間」としてのレベルのふたつを併せ持った存在であることを顕わにしてくれる。物語のほとんどは後者の「人間」レベルで、愚かな裏切りや復讐、私利私欲にまみれた嗜虐などが行われるが、そうした村の人間関係を一時的にリセットする装置として「太歳」はいい働きをしていた。
・主題考察──「愚かさ」こそが "人間" であるという倫理の出発点
廻歴編では、マサや「窪地の男」正之助といった、本編で単に虐げられていた可哀想な「弱者」の犯した罪が次々に描かれる。もちろん、だからといって虐げられていいわけではないし、「弱者」ではない八千代たちの犯している所業も描かれるので、どいつもこいつも極悪非道なことをしている。ただし、ここから「みんなそれぞれ悪い」「どっちもどっち」という素朴な相対主義(→日和見主義、冷笑主義)を見出してはいけない。
それぞれの利害や私怨、立場によってそれぞれに愚かで罪深いことをしてきた「歴史」が語られるが、ここでは歴史の中で(あるとき)虐げられて周縁化されている者でも、ちゃんと利害関係のなかで主体的に罪深い行動を取ってきたことを描いている点を肯定的に評価すべきだと思う。つまり、この作品の思想は「愚かで罪深いことができるからこそ "人間" である」ということだ。「人間は愚か」というニヒリスティックな性悪説ではなく、愚かさの中にこそ人間の尊厳を見出す、という逆説である。
ここでの「人間」と対置されるのが異生物の「太歳」だろう。太歳は個や意志や主体といったものを持たない群体状の生物である。人間の女性に擬態した「姫」だって即物的な反応しか持たない「人形」のようだとされる。そうした太歳は原理的に「罪深い」「愚かな」ことは出来ない。そもそも罪深さや愚かさといった倫理道徳規範の概念が当てはめられないためだ。
ただし、何らかの形で生命を繋いでいくための巧妙なシステムを有している点では人間と同じ「生物」である。すなわち本作において人間とは、太歳と本質的に同じような生殖システムに操られている「生物」の次元と、自身の利害や私怨に基づいて愚かで罪深い行動を主体的に起こせる「人間」の次元という2つの重ね合わせによって成り立っている。
前者の次元を如実に示していたのが、「姫」の肉を喰らった村人たちが発情して乱交する場面である。あのとき、個々の人間のあいだの身分差や因縁といった社会的関係は消えて、ある意味で「平等」に動物化していた。しかし、あのシーンが終われば、さっきまで動物として喘いでいた美壽々や八千代や勝などはそれぞれにまた「人間」に戻って社会関係を復活させ、あくまで「冷静」に私怨に基づいて動いていく。このギャップに思いを馳せると滑稽にも思えるが、愚かな人間の根源にはこの滑稽さがある、というのをこの物語は見事に表現している。
そして、その滑稽さを見つめてこそ「倫理」が立ち上がるだろう。たしかに人間はみんなそれぞれに私利私欲に基づいて他者を虐げる愚かな生き物である。しかし、だからこそ、個々の非道で残虐な行為をあげつらうのではなく、社会の構造・システムの良し悪しに目を向けるべきだ。人間は本来的に愚かな生き物であることは前提のうえで、そうした愚かな生き物である人間が集まって社会を作るときに、どうしたら、その愚かさゆえの悲惨な物事を最小化できるのか、制御できるのか。そうしたレベルで人間(社会)を見るべきだろう。
このゲームは、むろん、具体的な解決策を提示するものではない。しかしながら、まず、人間は平等に愚かであり、その下にはいち生物でしかないという事実が横たわっていることを認識することで、愚かさを「滑稽さ」と読み替える視点を得ることができる。また、そんな人間の滑稽さを受け入れてはじめて、差別を招くような人間の性別や民俗、人種などにまつわる本質主義を退け、「罪を憎んで人を憎まず」の精神で、あくまで社会構造の問題点を吟味する視座に立つことができる──そういうことを、教訓的ではないかたちで示していると読めはしないだろうか。
【プレイ中のメモ】
安定と信頼のクロアプの充実したシステム設定機能ほんとすこ
カール・ブッセ「山のあなた」上田敏訳 エピグラフがある
楡井田幸仁(にれいだ ゆきひと) 天皇っぽい名前 森の中で迷って集落に行き着く男主人公 泉鏡花みたいな
幸仁の一人称の語り
屋敷の外には狂い咲く椿の花畑 赤い夢のような世界 椿の山の記
「御廻様」 おめぐりさま 「私の、かみさま」
スチルの背景美術だけ瞬間的に差し替える演出いいねぇ
稀世良(きよら) すごい名前
もうここで立ち絵は出しちゃうのね 日常="ケ"性が現れて怪異性が減じてしまうけれど。
出会って5秒後にキス
仕事に疲れて辞めて山の中にやってきた幸仁。死ぬつもりだったんか? いずれにせよ、都市から田舎へ、という典型的なエロゲ男主人公の設定やね 都市商業社会から農村共同社会へと「都落ち」して落ち延びた先で癒やされるエキゾチシズム
>俺が……彼らに無関心なんだ……
>関係は常に希薄だった……
>親とも兄弟とも、社会とも……
>だから今の俺には何もない……
「真っ白な肌」 妖怪のような、雪女のような
舌をペニスの隠喩とする。キスをフェラの隠喩とする。
浅生さんの文体だなぁ 官能小説のような、やや硬派な文章
この絵柄好きだ〜 思ったよりめっちゃ幼い体つき 破瓜
そういえばアスペクト比が全画面でない 左右端に黒い部分がある
がっつり淫語を喋るのは雰囲気をぶち壊してはいないのだろうか
「貴方を喜ばせる……肉人形になりたいのです……」
初めての辿々しさと、行為を主導する妖艶さを両立しなければいけないジレンマ
犬歯? 吸血鬼というかサキュバスというか……
ピンポイント作品かってくらい思い切り猥語を口に出すな……冷めてしまう気も。こんな辺境でどうやってそんな言葉を覚えたんだ。ネット回線繋がってるのかな
『チェンソーマン』のレゼの幼女ver.みたいな風貌だ、稀世良
「ああ……この子宮に……御廻様の……お情けが……」 そんな言い方あるんだ
・2日目
「ぬれ縁」ではなく「くれ縁」 室内にある縁側 やけに建物の間取りを精緻に認識するなぁ
「下働きの少女」の立ち絵はない 影だけで姿を現していないので当然か 声だけの召使い
背景美術の画風が、これまでやったことあるクロアプ作品のものとはまた違った、「和風」を意識したものだ
おお! 座敷にいっぱい人がいる 6人 多人数のスチル
来待村(きまちむら) 幸仁は『地図にない村』である来待村を目指していて遭難した
退職直後に『手記』でその存在を知った 「退職」ってのが皇族業務の放棄だったらおもろいな
https://ja.wikipedia.org/wiki/有栖川宮幸仁親王
「幸仁親王」という江戸時代の皇族はいるらしいけど天皇ではない
(疑似ハーレム)エロゲの男主人公は天皇・皇族の暗喩……
皇子の追放・流浪譚 都市から農村へ山口昌男『天皇制の文化人類学』
「社会人になって数年」 「体育会系でもない、典型的な文系人間」
「あえかなるまれびと」 折口信夫
>大学では宗教学を専攻し、民俗学系のサークルにも入っていた。
「時を定めてやって来る来訪神」
https://book.asahi.com/article/12384906 想像力が支える天皇への洞察 折口信夫「大嘗祭の本義」
https://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/18411_27474.html 「大嘗祭の本義」折口信夫
主人公=幸仁が最上座=神座である位置を占める構図
永見 美壽々(ながみ みすず) 神職
阿式 八千代(あじき やちよ) 阿式家は来待村の村長の家系
田儀 千鶴江(たぎ ちづえ)
永見 和比古(ながみ かずひこ) 美壽々の夫 男性にはCVがないのか
阿式 恒太郎(あじき こうたろう) 村長 八千代の息子!? 八千代さん若すぎるでしょ
田儀 庄三(たぎ しょうぞう) 永見・阿式両家の補佐役、田儀家
永見・阿式・田儀が来待村の御三家
20年に一度の祭り「式年大祭」で神の役目を担うのが御廻様
生贄を要求する「鬼女」を退治した青年のまれびとの伝説 「若者」=若い男性
>少女がふたり並んでいる。
>『鄙には稀な』という言葉を実際に使う日がくるとは思わなかった。
>それどころか、これまでの人生でもそうそう見たことのない、美しい少女たちだった。
永見稀世良と阿式十子(あじき とおこ) 神職の永見家と首長の阿式家のW権力家系をWヒロイン制に投影したということか 宗教権力と行政権力の分立
ふたりは斎(いつき) 巫女みたいなもん
八千代さんがめっちゃ若いの、すげぇ幼い頃に村のアレコレで孕ませられたってことだよな……
20年に一度の式年大祭 年一の例祭でもいちおう御廻様がいて妻を選ぶらしい ミッドサマーの夏至祭は90年に一度だったよな
20年周期で村のシステムがうまく廻るようになっているってことだよなぁ
>美壽々「しきたりでございますので」
エロゲの(攻略ヒロイン毎に√分岐する)"しきたり"を、村の因習として落とし込んだということか。
>美壽々「村の美しい娘を一夜妻として神に差し出す……これは古代からつづく大切な接待(いつき)の儀式」
>美壽々「神を歓待するための、神聖な行為なのです」
>村の風習を単なる野蛮な行為として一蹴するのは、村の外の人間の傲慢だ。
エロゲの男主人公に民俗学の素養をもたせることで、こうしたオリエンタリズムの相対主義を内面化させて、ハーレムを受け入れざるを得なくするやり口
あっ、さっきの下働きの少女さんの立ち絵が出た! この子も攻略ヒロインなのか 支配階級と非支配階級のヒロイン
>一夜妻は遊女ではなく巫女の系譜だと、何かの資料で読んだな……
「遊女」と「巫女」
御三家が挨拶するまで、それ以外の村の者(「下賎の者」)は御廻様の前に姿を現してはならない。だから「影」「声」だけだったんだ
>どうして……どうして……と、考えつづけても出口は見つからない。
>それでも……
>どうして……どうして……とくり返すのは、諦めの儀式にも似ていると、思う。
>逃避だとわかっていても、そうしたい。
会社員時代のコトではなくて? 幸仁の来歴・アイデンティティにも焦点が当たるのか、それとも「御廻様」としての形式的な神=主人公性しか与えられなくなるのか
十子さんとの初夜 かなり常識人っぽい こっそり幸仁に敬語使わずに話せているってことは、この床は他の誰にも監視されていないのだろうか。
武道を嗜んでいそうな凛々しさ 女部田勝代さんを思い出す
仰向け一人称でのフェラスチル 表情や身体の質感・肉感がたまらないですね 陰影の付け方とか目線の制御とか 耽美というか、上品なんだよな。描かれている行為・状況がどれだけ下品だとしても拭えない気品が漂っている。
めっちゃ猥語を言うのは稀世良と同じだけど、そういうふうに教育されてるってことか。まれびと=現代社会人が興奮するような言動をするように。
破瓜のあとの挿入ピストン運動を躊躇っていたらヒロインに感謝された上で後押しされるやつ、風俗嬢にプレイ後に説教するようなヘテロ男性の卑少な欲望ってかんじでめっちゃ趣深いんだよな
>「この体はあなたの所有物(もの)だから……子どもができてもかまわないんだ……」
そりゃまれびとは外部からの遺伝子を村に取り込んで存続・繁栄させるためのシステムですし
肌上の汗や液体、髪や表情だけでなく、口内の舌や喉奥までフェチズムをもって描いてるのがすばらしい
性行為・異性器結合行為を、異様なこと・不穏なこと・暴力的なこと・おぞましいこととして描いてくれるエロゲが……好きだ!安心する!! ……今のところオカズとしてはほとんど興奮していないけれど(ヒロイン側の了承のもとでの準和姦なので)。「使える」エロシーンと「安心する」エロシーンは異なる(どちらも好き)
>凛々しい十子を、真面目な十子を知っているからこそ、我を忘れて吠え喘ぐ乱れっぷりとのギャップに、限りない興奮を覚えてしまう。
さっき会って僅かに言葉を交わしただけでこんなこと言うの笑うわ 幸仁お前そんなに十子のこと知らないだろ
月下美人の逆光仁王立ちスチル 夜伽用の白装束の下に身体の影が透けていて、つい先ほどまでがっつりHしていたからこその趣がある。[たからさがしのなつやすみ]前編 の膝枕シーンと同じ、18禁コンテンツにしか出せない魅力。
式年大祭のときだけ狂い咲く赤い椿 「花咲祭(はなさきまつり)」
>十子が俺を真っ直ぐに見あげる。
スチルでは明らかに見下されてない? スチルの視点≠主人公の視点 ってこと?
>「私は……私の神が、あなたで良かったと思う」
ここでオープニング! なんか音声がバグっていたのでゲーム再起動して見直した
これまでの2回のような(準)和姦ばかりかと危惧していたけれどOP見る限りそうじゃなさそうで安心した 信じてるぞクロアプ
https://oggi.jp/6660048#:~:text=入れています%E3%80%82-,椿%EF%BC%88ツバキ%EF%BC%89の花言葉には怖い意味は,女性の物語があります%E3%80%82
「(純愛のために)罪を犯す女」とかいう椿の花言葉をモチーフにしてたら嫌だな(花言葉ガチアンチ並感)
https://ja.wikipedia.org/wiki/椿姫_(小説) 元ネタはデュマ・フィス『椿姫』(1848)か。高級娼婦の話。光文社古典新訳文庫で2つの訳があるのか。クンデラの翻訳で有名な西永良成さんとシュペルヴィエルなどの永田千奈さん……どっちも読みたいな
https://www.kotensinyaku.jp/books/book269/
・3日目
3人目の攻略ヒロイン、下働きのサエとの交流
屋敷は式年大祭のために建てたもの。20年ごとに建てるのか〜
OPで出てきた来待村の風景美術 真ん中に鳥居の神社がある
あ、赤い椿は20年に一度必ず咲くわけではないんだ。そこは自然任せ つまり今年は20年に一度以上に特別な年ってことか
自給自足、養蚕や機織りもする 薬や金属の買い出しは数年に一度!? どんだけ閉鎖的やねん
椿油が特産品 御三家の人しか村から出入りできない やばすぎ
あ、「できない」って許可されてないとかじゃなくて、能力的に不可能ってことか。迷わずに行き来できるのが御三家のみ
電気は通ってない 前近代やないか じゃあどうやってあんな淫語を…… いや、稀世良や十子は御三家だから村の外に出た経験があり、そこで何かを持ち帰ってきている可能性がある。サエが淫語を喋らなかったら完璧
実質、ファンタジー異世界転移モノというか、ほんとに近世の農村にタイムスリップした話だなこれは。『キリンの国』の綾野郷みたいな
寝泊まりしてた屋敷が神社の「本殿」なのか
禁域はヤバそう そこに電気通ってないかな
神籬(ひもろぎ)や磐座(かみくら) 石や小山を神の依代としたものらしい
永見家は村の宗教権力かつ司法権力、あと医療も担う 阿式家が立法・行政権力かな
幸仁、ふつうに学生時代の研究を思い出して来待村の風習に学問的な興味が湧いてきてる。いいね じっさい、その村の祭事の「神」になって働くとか、ものすごいフィールドワークだよな。研究者としての倫理からは反してそうだけど
幸仁が持っていた「本」って過去の「神」役の男が帰ってきて書いたものかな
神扱いされることに戸惑い、引け目を感じる幸仁 エロゲの男主人公の特権性(の空虚さ)に自覚的な人物として推せるかもしれない
しかし、幸仁が自信なさげにするとサエたち村の者の信仰心の欠如として解釈されてしまうので、偉そうに振る舞うことを実質強制されてしまう。すごい仕組み・環境だ。
村から出たことがないサエは√の最後で外に出そう。出てほしい
>村は三方が山に囲まれて、一方だけが森に繋がっている。
お〜 『ヒラヒラヒヒル』の劣悪な私宅看護を彷彿とさせるボロ小屋だ。ミッドサマーにもこんなんあったな
稀世良の夜伽
>少女があまりに美しくて……
>この少女の存在そのものが……現実感を喪失させる……
「フィクション」=狂気の厳選としての〈美少女〉
Hスチルの表情・動作差分がめっちゃ多くて丁寧 すごい
前夜には十子と交わった幸仁に、稀世良が焼き餅を焼いた! 神様の独占欲がある ふたりの生贄候補と "かみさま" の三角関係
ん? 稀世良のいう「かみさま」とは御廻様とは微妙に異なるのか。森の入口で稀世良は待ち続け、「かみさま」を探し続けた。彼女に選ばれたから幸仁は御廻様になった。
・4日目
十子と禁域に入る
>禁域の領域は日によって変わってしまう。
へ〜
>「だから、三方の御山のうち、この山だけは全てを禁域としている」
「富士の樹海やルーマニアの呪われた森のようなもの」……
https://hoiabaciuforest.com/ja/ これか。オカルト陰謀論っぽいやつ
20年前の式年大祭で村の娘がひとり消えた。ぜったい御廻様と駆け落ちしてるだろ。その息子が幸仁ってことはないよな…
禁域では「岐(くなど)の神」を祀る 洞窟を塞ぐように立つ椿が神籬(ひもろぎ)=御神体
御杖村(みつえしろ) 御稜威(みいつ) 専門用語がたくさん 民俗信仰モノとしてもかなりガチだ。幸仁もそれに食らいついていってる。
「私はいやらしい人間なんだ……」と照れながら言う十子さんかわいい
風呂場での洗い奉仕からのパイズリ 乳首の勃起差分サイコー!
精液の描き方もめっちゃ良い エロいというより美しい スカトロの描写もそうだけど、綺麗なんだよな〜クロアプ
幸仁を熱狂的に「かみさま」として崇拝して迫ってくる稀世良より、性的なことに恥じらいながら興味のある一介の少女っぽい十子のほうが好感は持てるなぁ。肉感もあるし。
ASか。うお〜事前に「潤滑剤」を入れて洗浄してきたってこと?
あと単純に濡れ透けの白装束がえろい
絶頂前後のセリフは流石に馬鹿げていると感じちゃう オホ声が常に悪いとは思わないが、ここには合ってないと思う
>十子「祭りの嫁御前には……稀世良を選んでくれないだろうか」
御廻様の嫁御前(よめごぜ)に選ばれなかったほうは、ふたりに退治される鬼姫(紅姫)役として身体的に過酷なことをする。稀世良を庇うために十子は自分が鬼姫になろうとしている。 これは明らかにハードSMの予感……
・5日目
稀世良にあれこれ訊くために永見家へ 一人での行動を許される幸仁
書斎を管理する少女、稀世良 パチェリーとかの系譜
橘姫の伝説 不老不死の霊薬、非時香菓(ときじくのかくのこのみ)=蜜柑に変化して村人を救った貴人。その椿姫が転じて鬼女=紅姫となった。 なるほど、つまり最初に異邦人として村を救ったのは女性で、そのあとで男性の御廻様を信仰するように代わったのね。じゃあいつか御廻様への信仰を怠ると、紅姫と同じ様に彼が祟るようになるのか。そうして男女の異邦人によって輪廻はめぐると。
お花を渡してくれた「シズさんとこのキミちゃん」が行方不明に。
>昔からこうだった。
>たとえ同じ電車に乗り合わせただけだとしても、誰かが困っていると……おかしな焦燥感と罪悪感に見舞われた。
>誰かを助けたいわけじゃない。(中略)
>ただ自分の中から湧き上がる理由もわからない罪悪感から解放されたい、その一心だった。
おお、幸仁の人物設定で露骨に重要そうなものが。「罪悪感」がテーマか。自罰的思考・自己嫌悪が半端ないな。それこそどこかの信徒のような。
ぐるっと繋がっている洞窟とそのなかの赤い壁
>思った以上に疲れていた。
>それでも眠っている子どもを十子に預けるのは気が引けた。
>くだらないかもしれないけれど、男の矜持のようなものが自分にもあるのだなと思った。
>ああ、でもそんなものは……
>できるだけない方が楽だよなあ……
「男らしさ」の呪縛に自覚的? そういうテーマもやはりあるのかな
疲労でぶっ倒れて過去回想 仕事で摩耗する心 「世界が遠い」 鬱病に入るんじゃなかろうか 退職・転居して古書店街で見つけた本に載っていた「地図にない村」
稀世良から聴いた御廻様の伝説の顛末、親の心配をして村を出ていく男に同意できない幸仁
>外にそこまで価値があるのか……?
>何もないじゃないか……何も……
>親なんて……たかが血のつながりのあるだけの……他人じゃないか……
>俺にはわからない……
>俺なら……
>出て行かない──
引きこもり心理と「血」=イエの否定? しかし娘と結婚して村に留まり続けるなら、それは新たな家長=神として君臨し続けることを示すだろう。
・6日目
ヘマをして同僚たちから折檻を受けるサエを救う幸仁 もしかして十子とサエは同級生・幼馴染? だったらいいな
お〜〜見晴らしのいい高台から村が一望できる! これは実質、来待村の地図・全景のスチルだな
十子だけの秘密の場所 十子√入ってるのかというくらいキテるんだけど。
村・家に奉仕することを当然と思う十子 封建社会のなかで主体的に生きようとするも、村のしきたりの暴力性に心を痛めてしまうことに悩む十子に対して、幸仁は近代の個人主義の観点から教え諭す。うーん……これだと典型的なオリエンタリズム、啓蒙主義のような…… 「普通」の押し付け合い
美壽々さんこわいです
え、明日にもうどちらか選ぶのか 夜伽2回ずつってことか。
昨日捜索したキミちゃんが御杖代の候補として永見家に招かれる?
神隠しの民俗学的な解釈 社会的な死と生のあいだを与える制度
洞窟の「気」によって椿が咲く 椿はもとは蜜柑の木だった。つまり橘姫の想い=怨念の結晶であると。しかし外部からやってきたはずの御廻様の杖もまた椿。呪いと祝福の両義性
ボーイ・御稜威・ガール…… 言わずにはいられない!
分霊(わけみたま)の思想
例の「本」と稀世良の話すことの細かな差異が気になる幸仁
本では洞窟を封印したのは御廻様ではなく永見の者 ってことは御廻様と村の娘の子孫が永見家?
意外に冷静で合理的な判断もする稀世良、永見家 永見家にヒミツが隠されてそうだ
うお〜 意外と、民俗信仰モノとしてかなりちゃんとしてないか? もっと抜きゲー寄りだと思ってた。
>そうか……
>この村が医者も、警察機構も、司法機関もなく、それでも長く生きながらえているのは……
>ただの盲目的なカルト集団と違い、上に立つ人間にこうした自覚があるからなんだろうな……
どこの学習塾のことでしょう
幸仁を求めるのは自分の意志によるものだと断言する稀世良 親・美壽々の教育の影響を考えずにはいられない幸仁 自由意志とはなにかみたいな話でもある。教育と主体性・自由の獲得のジレンマ
狂気的な純愛 「私は貴方の所有物(もの)になりたい」と「貴方を私のものにしたい」を両方言う。
〈純愛〉の暴力性をわかってもなお、その純粋さで魅力的に見せようとしている……ように思える。
純愛の稀世良と、より地に足の付いた性への興味と役目への従順さと高潔さで幸仁に向き合う、猥雑な十子 いい対照だ
>「兄妹(あにいもうと)で結ばれるなんて、ありふれたことですわ」
妹プレイ
男性キャラの尻穴まで描くエロゲ珍しいな
排泄を恥じらえる感情が稀世良にあって良かった 人間味が増した
稀世良と十子の思惑が結果的に一致しているうえでどちらか選ぶ、というのが面白い。ようは「ふたりの意向に従うか従わないか」の選択ということだから。
・7日目
選択肢
とりあえずここでセーブして止めておこう。
ちょうど6時間、既読率15%か。ってことは5%/2時間だから、全クリまで40時間かかる計算になる……長すぎるだろ…… というか自分の進めるスピードが遅すぎる。明らかにメモを取りすぎている。
最初どっち選ぼうかな〜 キャラとして好きなのは十子だけど、だからこそ十子が望み通り鬼女として過酷な儀式をさせられるのを見たいので、稀世良√かなぁ ぜんぜんそんなことなくて稀世良とのラブラブえっちが続いたら哀しいが。
ここまでをプロローグとして、明らかにこっから一気に来待村のエグい因習の実態が明らかになって、心を少しは通わせたハズのヒロインたちが残虐な目にあっていくのかな。モブレやNTR展開はあるのだろうか。あくまで幸仁との行為のみ? だったら残念だなぁ。
てっきり原画が『フラテルニテ』や『Euphoria』、『狂宴の赤』と同じはましま薫夫さんかと思ってたけど違った……ジェントル佐々木さん。[装甲戦姫プリズムレイカー]の人かよ!! イラストのルックって原画というよりグラフィック(塗り)や彩色担当の影響が大きいのだろうか。何もわからない
・稀世良√
>稀世良を嫁にする
おこもり たましずめの儀
うお〜美壽々さん! 親子丼ってやつだ 「熟美女」とか「美熟女」といってる
「夕方」ってもう8日目なのか、まだ7日目なのか
貧乳ではなく微乳によるパイズリ
瞳の中の……瞳孔?の描き方が特徴的でいいんだよな
完全に何日目か分からなくなった(幸仁も)
モブ女性を含めた5vs1のハーレムプレイ 女A、B、C
嫁御前を選んでからむしろ3人以上の乱交、「嫁」以外の女性(御杖代)との交わりが増えたのは倒錯しているようでおもしろい
恒太郎さんに「気晴らし」へ誘われる 「一筋縄ではいかない女ばかりに囲まれていると疲れるでしょう?」
式年大祭の御廻様だけが本物 祭りのあとも村に残ってもいい
「この村では、村長が代々娘達の処女を管理する権利があるのですよ」 ようやく本性を見せてきたわね
初夜権 あ、実際にある風習なんだ……
こないだ助けたキミちゃんじゃないだけ優しいな
このゲーム初の、れっきとした強姦 てかこの子は嫌がってるのね。まだ理性があった
>村の男A「おいおい、何を上品なことを言ってるんだよ……ちゃんと男を喜ばせる言葉を知ってるだろ!?」
やっぱり女性の淫語はふつうにそういう指導のもとで発されていたのね。安心した
そして初の幸仁以外の男性の性行為 モブがモブを凌辱するのを傍観する
謎の黒ずくめの人間に襲われて「祭りが終わったら……出ていけ」と脅される おおサスペンス要素も入ってきた。正体は誰だろう。そして意図は? 恒太郎さんはベタすぎるよなぁ
荒態(あらおぎ)と和態(にぎおぎ) 強姦と和姦の古風な言い方か
祭りのために御廻様である自分の心を揺さぶる目的で、襲われたり暴力的に振る舞うことを誘われたりしている、と考える幸仁。冷静だな
稀世良相手だと、いくら幸仁が暴力性を発露してレイプしようと思っても和姦になってしまうから茶番だ カップルのイチャイチャSMプレイに過ぎない
祭りの夜、「鬼」を村人の前で御廻様が手酷く犯す=調伏することが神事だと聞かされる。強姦の末に殺すってこと? 死なない可能性もある? もう十子とも何度も交わっているんだから、今さら衆人環視で犯すくらい……と思ってしまうのは変なのか
稀世良の丁寧な誘導、「全て私のせいだから責めてほしい」という導きをそのまま受け入れて、ちゃんと手荒く扱ってあげる幸仁やさしいな。むしろ萎えちゃわないんだね
鼻から精液出すのはさっきもやったけど、口の端に陰毛ついてるのはここが初か
宙吊り緊縛のサエを犯して祓う これも強姦か微妙なところだ
もう祭り当日か
いきなりの三人称の語り 八千代さんの内心のモノローグが()で語られる
十子=鬼女の調伏 ボス戦のようだ 表情差分の豊かさを存分に生かしている 鬼わからせ 淫語を喋りだして雰囲気台無しなのはいつも通り
今度は村の男衆も参加しての調伏
普段は阿式家の令嬢として神聖にして犯せない十子を好きにできるチャンスとばかりに、男たちが喜々として凌辱する 祭り=ハレの日は、普段の形式的なルール・身分階級が失効して無礼講になる時空間 とはいえジェンダー格差/差別構造は温存されたまま というか、普段はいちおう夜にコソコソやっている凌辱行為が表面化する場である 儀式という建前を借りて。
男たちはみんな「鬼女の調伏」が建前だと認識しているから、完全に村の儀式のために信じてやっているのではなく、意外と普通に理解できる範疇だな。勿体ないというべきなのかどうか。。
正の字のやつだ 挿入射精だけじゃなく手コキとかも一回分にカウントされるの水増し感あるな 性器結合中心主義に陥っていないとはいえる
「五十回分」とテキストではあるのにCGでは正の字が40本しかないような……
十子もまた淫乱な素質を発揮できて、半ば喜んで犯されている やっぱり凌辱ではなく和姦……?
雰囲気は異様だけど、やっている行為じたいはそんなにアブノーマルではない。『Euphoria』とかのほうが攻めてたような。今後に期待
一晩続き、耳なし芳一みたいになっとる 「正」が96個ってことか 5×100=500回?
『フラテルニテ』のクラブとかと比べると、この凌辱構造は来待村の内部で閉じて完結している点が違うのかな それとも「出荷」したりするんだろうか
調伏は最終段階へ このクスコも金属製だから村の外部から調達してきたってことだよな
そういえば村の女性たちはこれを見ているのだろうか ぜんぜん描写されない 完全に「男」が「女」をモノ化して犯す構図になっている。稀世良もほとんど出てこない。
あと十子√では稀世良が同じことをされるのか 同じだったら飽きて退屈かもしれない
人物名が「村の男」と「村人」で使い分けられているが、実質同じだろう
婚姻の儀 稀世良の腟内に出した精液から作った御神酒…… 『君の名は。』では唾液だったな どういう再利用だよ
鬼女には村の男たちみんなの精液を性器から注ぎ、嫁御前には御廻様ひとりの精液を口から注ぐ、という対照関係があるわけか
精液のグラフィックも綺麗すぎてテキストと合わないんだよな
花嫁衣装の着物って布団の代わりなんだ 初夜の儀
「村人」の前に花嫁の痴態を見せつける 流石に他の男が直接凌辱はしないが、性的消費はしている
えっいきなり一年後!? もうこの√のエピローグじゃん 「ボテ腹」 もう女の子なのは確定しているのか
「九ヶ月」? 妊娠したのちょっと遅いのかな 祭りの日ではないのか
子供(女児)と一緒に「親子でご奉仕」したいという稀世良
8:00 稀世良√おわり!!!
なんかめっちゃバッドエンドっぽいぶつ切りの結末だった けっきょく稀世良が幸仁を「かみさま」と直感したワケも(マジの直感?)わからないし、村を出ていけという殺害予告も無かったことになるし。村の暗部・全貌もまだまだ隠されているだろう。稀世良は……あんまし好きになれずに終わっちゃったな。狂気的な純愛を、そういうものとして押し出してきているコンセプトは理解できるけど苦手だ。十子√で村の男連中に凌辱される稀世良は好きになれるだろうか。あと、祭りが終わった後の十子が村でどう扱われているのかも見せてほしかったな。完全に壊れて用済みになったのか、最底辺の存在として消費され続けているのか。死んではなさそうだけど。追放されてはいないよね?
ここまでで10時間ほど 既読率31%
・十子√
>十子を嫁にする
八千代さん、まだあんまり登場機会ないけど見た目いちばん好みかもしれない
八千代さんめっちゃ俗物として描かれている 稀世良や永見家を露骨にdisる
十子の洋服(青ワンピース)姿とてもいい
「たましずめの儀」でサエを凌辱するのを回避したら、代わりに稀世良を犯すことになる。
っていうか稀世良√ではにぎおぎ(和姦)とあらおぎ(凌辱)の両方やってなかったっけ 片方ということになっている
え、なんか結局サエを犯すことに…… 稀世良もそれを積極的に導く 自分以外の女が幸仁と交わることを特に嫌がらない
自身を穢れていると信じるサエは、御廻様に被虐願望がある どうあがいても和姦
稀世良も、自分が嫁御前に選ばれなかったことに哀しむような人間的な様子は垣間見せずに、開き直って、「肉人形」として私を使って下さい、と迫ってくる 「かみさま」とイチャイチャできればなんでもいいのか
エロスの稀世良とタナトスの十子
なんで八千代さんはそんなにサエにこだわるんだ 繋がりがあるのか
Euphoriaの序盤を思い出すプレイ
稀世良のこわいところは、自分が不気味がられて恐れらていることや、幸仁が十子に惹かれていることをすべてちゃんと見抜いた上で、それを利用して自身の思惑のほうに誘導してくる狡猾なところだ
「どうあがいても和姦」という絶望……こそが来待村、このゲームの本質ではないか。凌辱の責任を主人公=こちら(シスヘテロ男性)が負うことが許されない。幸仁は自分が責任を感じてマゾりたいのに、来待村は絶対に責任を押し付けない。幸仁は御廻様にされた「被害者」であり、そういう役割を与えられたから仕方なくやっているだけだという免罪符を押し付けてくる。
問題系としては『天気の子』と近い セカイ系の建て付けで少女と世界を天秤にかけて世界を捨てた自分の選択の責任を負おうとする帆高
十子が椿の森の中で竹刀をふって鍛錬するスチル これは稀世良の最初のスチルと対になるものだろう
まだ十子√に入ってから、十子とのHシーンはない。エロスから遠ざけられている
と思ったら告白して両想いヘテロカップル成立して青姦 「御廻様」ではなく「幸仁さん」と呼んでもらう 初々しい
「常世の国」 やっぱり新海誠じゃないか!
十子と駆け落ちで村を出そうだなぁ最後には。
「太歳(たいさい)」 と「太歳もどき」 キノコの一種
異形の怪物「太歳」を鎮めるために、永見家はこの地にやってきた 洞窟に封印されている つまり来待村(や御廻様)よりも歴史が古い伝説
稀世良あたりが大歳エンドになりそう
太歳の肉は不老長生をもたらすとも。橘姫の伝説でも不老長寿の薬のはなしがなかったか。
美壽々さんがラスボスなのか 不老長生っぽい
御廻様は永見家が作った新しい伝説・設定かもしれない ゆえに御廻様に関して美壽々さんが幅を利かせる
美壽々に襲われた()あと、持参した手記本がなくなっていた。証拠隠滅だ〜!
村のしきたりをちっとも変えられないことに苛立ちを募らせる幸仁 そのはけ口として稀世良の緊縛プレイ
>俺は稀世良の呼びかけに答えなかった。
>残酷な気持ちで、白濁と汗と体液にまみれた稀世良をその場に残し……
>障子を閉めた。
>「はあ……はぁ……ああ、おめぐりさま……おめ、ぐり……さま……ぁ……」
>そうして……
>稀世良は、切なく大切な御廻様を呼びつづける……
>その稀世良の唇に……
>「……ふふ」
>不意に淡い笑みが浮かんだのを、御廻様は──知らない。
びびった〜 シームレスに語りの人称が変わる、ノベルゲームの独特な手法
錯乱状態で衰弱した十子の父親を救うために「太歳」を永見家から譲ってもらおうとする。かわりに十子が祭りで鬼女の役をするという条件で…… けっきょく稀世良は鬼をやらないのか。スチル使い回しではないよな
初々しく睦まじい両想い関係からの寝取られ 王道やね
え〜効かないんか〜い!! そっちか〜〜おもろ。永見家が代々護ってきた「太歳」が偽物だと判明し、鬼女は当初の予定通り稀世良のまま。そして、父を助けられずに悲しむ十子を横目に、十子を寝取られ輪姦されなくて安堵している自分に悩む幸仁。展開が予想外で楽しくなってきた
おお…… 稀世良に鬼を降ろそうとしたら、なぜか十子が鬼として覚醒発狂してしまう。さらに覆るのか
ここで選択肢! おもろ〜
>本当に憑依されたのか?
バッドエンドっぽいこちらを選ぼう。
本当に紅姫が乗り移っているのか、稀世良を守るための十子の演技なのか。判断がつかないままに、幸仁は目の前の十子を凌辱し輪姦させることを決める。キャラクターの不安定なアイデンティティに絡めて解釈もできるか
鬼退治のシーン自体は稀世良√よりもだいぶ短い
ん? 輪姦が終わったあと、既読テキストがちょくちょく現れている。稀世良√のほうと合流はしないよな
無礼講=乱交の始まり 美壽々さんや八千代さん達もやるのか……和比古さんも。八千代さん、千鶴江さんのエロシーンはここが初
稀世良もされるんかい マジで聖域ナシの無礼講だ てかこんな祭りが毎年あるのに、十子や稀世良、サエらがこれまで処女だったのあり得ないだろう 「初夜権」の慣例もちゃんと守られているのだろうか
>男に比べて圧倒的に女が足りないために、
村の人口の男女比じたいが偏っているのか、(下限も上限も)年齢的な意味で参加者の男女比が偏っているのかなんなのか
稀世良√の結末で見たかった、十子肉便器エンド
十子バッドエンドおわり! 幸仁はいずれ村を出ていくつもりなのね
7:30
>演技に違いない
えぇ……みんなのために自分を犠牲にしようとする十子に幸仁が逆ギレし、輪姦させずに独り占めする 幸仁ヤンデレ堕ちエンドか?
アルコール浣腸からのフィストファック
幸仁ヤンデレ十子エンドおわり! めっちゃ短かった こちらでは村に残って十子との閉鎖関係を構築する 『夏ノ鎖』なんかを思い出すEND
7:45
ここまでで46%既読
これまでの選択肢分岐はすべてやった気がするので、「始めから」で2周目に行くか
・2周目
!? 最序盤でいきなり「布団から出る/出ない」の新たな選択肢が。
>布団から出ない
闇夜に響く稀世良の声をガン無視して一晩明かす わろた
これサエ√か! 稀世良になびかなければサエルートに入れるんだな
完全に新規シナリオというわけではなく、1周目で辿った文章の合間に、サエとの交流に関する新規テキストが挿入されている
十子の初夜伽シーンがカットされている! 村のアレコレを見物するくだりもザックリ流されて、今回は村の端にある怪しげなボロ小屋と、田儀庄三さんの陰謀に焦点が当たるようだ。
白髪の老婆 新キャラだ マサさん お〜マジで『ヒラヒラヒヒル』の私宅看護されてる重態の風爛症患者みたいだ
サエも十子もマサさんを優しく介護してあげている ここにきてヒロイン達の新たな一面を知れるのいいな
マサさんはサエのことも分からず、なぜか十子にだけ心を許している さっきの√の十子父とは反対だ。
この村の部外者には「見てほしくない部分」の存在を目の当たりにして、逆に目を逸らせなくなる 好奇心と倫理観から
稀世良には幸仁マジでなんも惹かれていない 自分も結構そんな感じなのでありがたい
これ、たぶんまだサエ√と決まったわけじゃなくて、十子とサエの2人の存在感が強いので、おそらくサエ√と、十子True√に分岐するんじゃないだろうか。
庄三がよく出入りする合掌造りの大きな民家 「共用妻の共同小屋」 村の女性全員がそうなのか……
あの小さなボロ小屋ではなく、デカい民家が嫌な予感ドンピシャだったというブラフ 「暗部」どころかこんな大々的にやってる 祭りの「無礼講」とは実質、御三家の巫女たちを犯せる点だけが非日常だったのか
共同小屋とマサさんの小屋の雰囲気のギャップの演出がすごい
すでに特権階級にある稀世良や十子ではなく、救う価値のある被差別階級の「最底辺」のサエを嫁に選ぼうとする幸仁 いいんだけど、じゃあ虐げられている村の他の女性たちは?(エロゲでは「ヒロイン」として特定のキャラクターしかひとつの√で攻略できない)というのと、あまりに幸仁とサエの立場の格差が激しくかつ固定的すぎて、「男主人公がヒロインを救済する」という美少女ゲームの典型をそのまま体現してしまうだけなのではないかという不安がある。
美壽々が「託宣」でサエを御廻様の下女に選んだ。その真意は?
けっきょく稀世良や十子との夜伽Hシーンは全カットのまま、嫁選択の当日へ。サエとは名前呼びを強制してイチャつく
「どちらでもいい」から十子を嫁御前に選ぶ幸仁 この村の現状やサエについて話せるから
たましずめの儀の内容を美壽々の託宣によって決め直させることに成功する幸仁 「荒態or和態」×「稀世良orサエ」の4パターンで、サエと和態をするのを最も望んでいる サエとの荒態が最悪パターン 託宣も美壽々さんの恣意ではないの?
サエを救おうとして直球に村のしきたりなど「嘘」「迷信」と言ってしまい後悔する幸仁 もっと丁寧に段階を踏まなければならない 近代の価値観を押し付けて「救済」することなど、暴力、植民地主義でしかない
ボロボロの服の男 また新キャラだ…… 「ちいさな墓」
>「俺たちはいないことにされてるからなぁ」
森の奥に集落があるのか こういう不可視の被差別階級の者として、「ヒロイン」ではなく中年男を出してきたことに期待が持てる。マサさんもそう。中年〜老人キャラに賭けるぞ
村の「全景」→マサの小屋→森のちいさな墓 という背景スチルの流れで、中心から周縁までの順序関係が端的かつ鮮明に表現されている。
>「幽霊なんかじゃない──!」
立ち絵として映し出されていたはずの「不可視」の者たちの確かな存在を見つめようとする
地味に千鶴江さんの立ち絵初めて出たな。さっきの√では乱交してたけど。ここにきて重要な働きをするのか
蜜柑に変化した貴人・橘姫の伝説の「真相」を禁域で幸仁に話してくれる千鶴江さん 慰霊碑の真実が明らかに。
なるほど、侵略されたのではなく、村に迷い込んだ貴人一行を捕虜にして略奪したのね 植民地化されなかった新大陸文明みたいなかんじ 共有妻はその貴人の侍女たちの子孫の女性に限る? もともといた村の女性たちは、御三家以外は飢饉でみな死んじゃったの?
美壽々さんは幸仁の望み通り、サエと和態をさせてくれた。
サエが目線を「こちら」にやることで、スチル内の幸仁と視点が分裂している
「美しく長い髪を振り立てながら」と書いてあるが、スチルでは髪をしっかり結い上げており、振り立てることはできていなさそう。
同じく、「俺を見つめる」とあるが、明らかにスチルで俺=幸仁とサエは目があっていない。ノベルゲームの独特な視点の分裂演出。
白装束で髪をおろしたサエかわいい
ローションの表現がなんとも……ローションっぽくない!!
サエに村の外の世界へ連れていってあげたいと思い始める幸仁。なんだかものすごいベタな、オリエンタリズム的な救済譚に収斂しているなぁ。幸仁とサエの権力関係が完全に非対称で固定されているから「可哀想な境遇のヒロインを外の世界からやってきた流浪の英雄(男主人公)が救い出す」話以外になりようがない。当初の、この村の文化を固有のものとして尊重しようとする態度はもはやない。まぁあの実態を知ったらそうなるしかないんだけど……。そうしてサエとイチャラブ和態(にぎをぎ)をしている最中に、幸仁は村の男たちと同様にサエを性のはけ口(モノ)として消費しているのが非常に滑稽というか恐ろしいというか……。ここから雲行きが怪しくなることに期待。
そもそも御廻様の嫁は十子と稀世良の2択ではなく、村の女性全員から選ぶ権利があったらしい。それを美壽々さんが捻じ曲げた。つまり、選択肢を出すノベルゲームの形式(システム)そのものの特権性を美壽々さんは象徴しているともいえる……? だんだんメタキャラに思えてきたぞ、音無彩名みたいな。
十子と相談して、虐げられている村の女性たちをみんな一時的に村から逃がすストライキを計画する。うおおお権力には逆らっていけ 十子が本当にいい人物。村のしきたりの酷さに心を痛めていて、弱者を救おうとする勇気も才気もあるが、だからといって村を出て外の世界で生きていく気は毛頭ない、という点に人の歴史の重みと覚悟を感じる。たしかに酷い世界かもしれないが、私はそこで生きていく。私が、皆が住みよい世界へと作り変えながら……。ほんとうに強いひとだよ十子は。
村の女たちを説得するのに「御廻様が極楽へ連れて行ってくれる」という方便は都合がよい。御廻様という「嘘」=自身の空虚な特権性も有効活用できるならば迷わずする。
共有妻たちに裏切られて密告され、計画は破綻する。サエは最底辺の存在として「皆の心の支え」だったのに、その秩序が壊れたので嫉妬されてしまったから。いわばサエは "逆天皇" なんだな。賤民の象徴。
サエは何も知らなかったといい、十子が必死に庇ったのもあって、謀反の罰は十子と幸仁のふたりに集中する。稀世良はS側が似合うなぁ。
サエの存在は後景化して、十子と稀世良と幸仁、三者の甘美な刑罰プレイがおこなわれる。
腹違いの兄に犯される十子、ペニバンで稀世良に犯される幸仁。
ここでいきなりの、稀世良の自慰を三人称で語るシーン 「御廻様」の精液をこっそり持ち出してきて自慰に使う。これはなかなかにヤバいな…… ある意味で、これほど「女性」が主体的に「男性」をモノ化して性的な快楽にふけっている場面もない。
稀世良の回想から美壽々のHシーンへと飛ぶ。なんだか物語の構成がぐっと自由になってきたぞ
ど、どゆこと・・・? 「チンポ」「まんこ」が原義から遊離してかなり自由な用法をされている
美壽々がこの村の男たちを(性的にも)掌握して支配していることと、「共有妻」などといった極めて女性差別的な村の実態がどのように結びついているのかイマイチ分かっていない。美壽々ほか御三家の女性たちも、祭りの無礼講では男たちにやはり好き勝手に犯される。それすらも美壽々の「支配」のうちということなのだろうか。現状だと、結局この村の酷い因習は美壽々という強大で凶悪な化け物のような《女》のせいだ、というミソジニーに着地しそうで不安だ。「魔女」言説あるいはファム・ファタル的な言説と何が違うのか。山奥の妖怪、『砂の女』……。
十子への責めが続く。衆人環視牝犬プレイ からの輪姦
母親の八千代が助け舟を出すも、村のみんなに迷惑をかけた罰を甘んじて受け入れる十子。しかし心の中で「わたしは間違っていない」とも想い続けている。義理固すぎて難儀な性格だ
>式年大祭の年がくるまで、稀世良と十子だけは無礼講の乱交にも参加しなかった。
そうなんだ。だから20年に一度というスパンがちょうどいいわけね
「人影」? いつか幸仁を闇討ちして脅した奴?
千鶴江さん!? まぁたしかに村のしきたりにやや懐疑的だったもんな
千鶴江さんに連れられてサエと幸仁は脱出を果たす 稀世良が十子を殺そうとしていて逡巡するも、十子の「行け!」という怒号に背中を押されて森を抜ける
幸仁はサエと同居して暮らし始めるも、サエはあまり外に出ようとはせず家の中で奉仕に努める。
サエ√おわり! 64%既読
いちおう幸せっぽいけど不穏さが漂う、『夏ノ鎖』の1エンドを思い出す結末。終盤はサエの影が薄くなって十子の気高さと自己犠牲精神が前面に出ていたので、誰の√だったのか曖昧。
けっきょく「窪地の男たち」やら小屋のマサさんやらはどうしたんだ。True√でぜんぶ回収されるのかな。
4ルートやって、今のところ全部がそれなりにややバッドエンド、という趣で、面白さもそこそこでしかない。つまらなくはないが、期待していたほどのプレイの過激さもなければストーリーの面白さもない。あと1ルートなのかな。頼むぞ~~
・3周目
>布団から出る
お、布団から出て既読部分を読んでいくと、サエを追いかけるかどうかの選択肢が発生している。
>少女を追いかける
サエ√もだいぶ進んだところで未読テキストが。その後もところどころで一瞬未読が挟まる。差分元がわからん
嫁御前に十子を選んだあと、たましずめの儀でサエに荒態をするのを拒否したのに稀世良がサエを犯すよう誘導してくる場面で、口車に乗らなかった。あれ、サエ√ではやったんだったっけ。十子√でやったんじゃなかったっけ。
とにかく、サエを抱くことを目の前で拒絶したことを謝ろうとして謝った。
お、十子と幸仁が村のしきたりを変える計画を話し合うときに、さっきのサエ√ではサエを部屋から出していたが、今回は同席させた! そうだよな~~サエ√とかいいながら、終盤は十子ばかりが幸仁と共謀して活躍していたのおかしいもんなぁ。こっちでは3人で計画を進めるのかな。これはより良い結末になりそう。
十子と幸仁の会話レベルにシンプルについていけないことを自己嫌悪するサエ。おや、これは雲行きが…… もしかして、自分じゃなくて十子と幸仁こそがお似合いのカップルだとして身を引くのかな。三角関係。サエ√では、いちおう十子は幸仁とサエふたりの幸福を後押ししたけど、あんまり三角関係って感じではなかった。十子→幸仁の感情が単に「尊敬」だったから。サエと十子の間柄が幼馴染とか、もっと設定増やせばいいのにな~~
お~ 完全に排除されるのではなくいちおう同席同行させてもらえているからこそ疎外感を覚えてしまうやつだ。やきもちですね~~いいねぇ!
ここでサエの幼少期回想! ヒロインの幼少期の強姦体験をゲーム後半の回想で明かすのは『フラテルニテ』を思い出す。
和比古とサエのほんわかエピソード……かと思いきや和比古ヤバくて草 これで「優しくしてもらった」の棚に入ってるのやばすぎる
勘違いしている庄三が妻の千鶴江を幸仁に「献上」できることに喜ぶ 千鶴江さんは永見家の出らしい
ここで千鶴江さんとの初シーンか~ 千鶴江さんほんと良いキャラだなぁ 疲れきった無表情よすぎる
いかにこの女性の身体が性的に微妙か、を細かく描写しながらのHシーンとか、エロゲでなかなか見ないぞ
石女(うまずめ)…… たしかに庄三との間に子供はいないようだ
「陰気だが卑屈ではない」千鶴江さんすごいわほんと いそうでいないキャラだと思う
盗み聞き対策で同じ布団のなかで密談するために抱く。これぞエロゲ流の諜報戦略!
美壽々さんもかつてはあんなじゃなかった。何がきっかけで変わったんだろう
またサエの幼い頃のレイプ回想か……トホホ……
68%
毎日これだけ酷いことをされて生きてきたならば、当然まともな教育なんか受けているわけがないし、十子と幸仁の話についていけなくても仕方ない。サエの回想が三人称視点なのも、サエが「主体的に語る」能力に乏しく、またそのような権利を認められていない環境で生きてきたことを示す演出であるとも捉えられる。(まぁ十子とか、他のキャラでも三人称だったけど)
庄三と美壽々さんは繋がっていたが、彼なりの思惑もあるようだ。美壽々への反乱?
御稜威(みいつ)とは美壽々の諜報ネットワークに過ぎない
手記の執筆者は「中原」 昭和二十年に村を訪れた。今から44年前! そんなに具体的な年代が言及されるんだ
昭和二十年=1945年 ……アジア・太平洋戦争終戦の年じゃないか! ここにきて戦争やら昭和史やらが絡んでくるのか……? ワクワクしてきた
その44年後ってことは、作中現在は1989年…… 昭和から平成になる年じゃん! 思ったよりも昔の話だった。たしかにスマホもケータイも出てきてなかったか。村の外の描写が少ないので、これまでそこを曖昧にすることが出来ていたんだな、ある意味ミスリードってことだ、おもしろい。
マジで昭和天皇とかが関わってる話だったらどうしよう。幸仁=皇族説、御廻様=天皇の隠喩説は……?
『ゲゲゲの謎』っぽくもなってきたぞ~~
美壽々さんや和比古さんは中原に会っているらしいので、少なくとも44歳以上。口ぶりからすると60歳以上っぽい 八千代さんは中原に会ってるんだっけ??
お~マジで庄三さんは美壽々さん及び永見家を失脚させようとしているのか。罠の可能性も全然あるが。
いちばんベタに敵っぽいクズで俗物な中年男性キャラと、ここにきて協力する展開おもろいな。
村の特権階級が一枚岩でなく「御三家」もあるからこそ。村の特権階級の権力闘争と、「部外者」「異邦人」である幸仁=御廻様と十子(とサエ)の反乱派閥と、被支配層(特に共有妻とされている女性たち)と、それから不可視化されている最周縁層「窪地の男たち」と……。こうして並べると、かなり派閥が多くて有機的で厚みのある「村」モノだと思う。『八つ墓村』とか読んだことないけどこんなんなのかな。『ゲ謎』には似ている。
千鶴江さんといい、御三家でいちばん影の薄かった田儀家の人間がここにきて活躍している。"第3の攻略ヒロイン" であるサエ√(のひとつ)を読んでいるけれど、同時に田儀家にフォーカスしたシナリオでもあるということか。
十子のいちばんの希望は、幸仁と一緒に村に残って因習を漸近的に変えていくこと。それぞれの思惑・願いがある。サエはおそらく「願い」さえ持てておらず、ただ、嫉妬・やきもちと、それを抱く自分への嫌悪感情だけがある。
マサさんは十子の祖母か、育ての親だったりするのかな。マサさんと十子のお父さんが患っている精神病の原因は同じ?
庄三-千鶴江の「夫妻」の、いびつだけど成り立っている感じもいいなぁ。ある意味、現代のロマンティックラブ・イデオロギーへのカウンターたりうる。まぁ来待村は前近代社会なので当然といえば当然だが。
千鶴江さんのスタンスほんとすごいわぁ…… 「このまま何もしないでいるのにも……嫌になっただけです」 現状の悲惨さを発見認識しながらその打破を志向する話ではあるが、かといって改革側が全員崇高な正義や倫理に燃えているのではなく(それは十子くらい)、自罰感情への防衛であったり(幸仁)、自身では主体的に何も考えられないが流されてだったり(サエ)、階級闘争のための打算であったり(庄三)、そして単にこれまでの自分の生や現状に「疲れた」から気の赴くままに動く千鶴江さんだったり……それぞれの立場や気持ちがあって動いている群像劇でおもろいですね。
元村長の正之助 以前は阿式家ではなく荊尾(かたらお)家が村の行政を担っていた。永見家が巫女の家系として取り仕切っていたのは正しいのか。
今は精神を患っている阿式家の当主(十子の父)勝は、正之助の従者、下男だったが裏切った?
「虐殺も、あった。」そして「そんなに昔のことじゃあない」「ほんのちょっと昔の話ですよ、お嬢さん」……これは、この村を「前近代」的だとしていた自分にも刺さってくる言葉ではないのか。虐殺や差別は大昔の話じゃない、今と地続きの…… めっちゃゲ謎やなぁ
「虐殺」は「戦後の混乱に乗じた……まあありふれた事件」。来待村は戦争とどう関わったのか? 「貴人」は? 手記を書いた中原は? 美壽々たちの歳の問題は? 謎があふれてきた
お~ このゲーム初の、ビジュアルノベル風サイコホラー演出
「橘姫」が十子の中に入っている? 一度十子は美壽々に食われて、その亡骸に橘姫がとり憑いた? 十子(の肉体)が太歳?
そういや「赤い椿」要素あったな、忘れてた でも壁の赤い文字は紅で書かれたもの
サエと十子をマサが「取り替えた」? 実の親子だから八千代→サエの描写がやけに詳しかったのか。言われてみればたしかにちょっと似てるか。十子の実の母は「みどり様」
マサに死に際にとんでもないことを今更告げられて涙を流すサエ これまでの酷い境遇はなんだったんだと憤るのではなく、「わたしは……これからも……この地獄を……生きていくのに」と、今後への絶望を漏らすところが迫真的。
真実を知ったサエが十子を殺してバッドエンドかなぁ……
サエに取り替え子だと聞かされて即座に受け入れてこんなことを言える十子、すごすぎる そりゃあサエが比較して病んじゃうわけだよ。
十子がサエに責任を感じて落とし前をつけようとするのも(十子の性格上わかるけれど)おかしいし、取り替えた張本人のマサさんがよりによって死に際にサエに打ち明けてしまうのはヤバいとはいえ、もとはといえばサエのような最下層の奴隷制・身分差がある村の構造じたいが悪いのに、女性同士で憎しみ合って、なぜかすべて「女のせい」になっている。それは、ラスボスっぽいのが美壽々さんであることからも言える。ようは、最終的にはこうした女性差別の「因習」は男のせい、となってくれたほうが凌辱エロゲのシナリオとして自分は納得しやすい、という話で、これはこれで狭量で身勝手だとは思うのだけど……。
いやお前が助けるんか~いw 男主人公のいないところで、ヒロイン同士で勝手に心中していたらまだ面白かったんだけどなぁ
ええっ!? おおww すげぇ、幸仁もろとも落とした(殺した)…… 三角関係で、お似合いのヘテロカップルに嫉妬してふたりとも殺してしまう病んだヒロイン。これもまたひとつの典型ではある、か…… めちゃくちゃバッドエンドじゃねぇか
ええええっ!?!? 生きてるんか~いwww
「救うとか救わないとか」「罪悪感とか」どうでもよくて、ただ「死にたくない」とこい願う幸仁 逆に十子(ヒロイン)に「俺を救ってくれ」「俺は御廻様(エロゲの男主人公)なんだから」と、必死にとりつこうとする
うーむ…… カニバリズムかぁ…… 正直いって、私はカニバリズムがそんなにヤバいともグロいとも思えないので、こういう殊更に状況の峻烈さを煽るようなトーンの展開・演出にはピンとこないんだよな…… それに、男主人公がヒロインの死体を食べるだなんて、それやってること普通のセックスと実質同じでは?と思っちゃう。むしろ「普通」のセックス(純愛和姦)のほうがグロテスクだとさえ思う(ヒロインが生きているので)。元気に生きている状態で食ったらそりゃあ酷いというか痛そうだなぁグロいなぁとは感じるけれども。逆張りアピールとかではなくて、マジでなんでみんな食人行為をグロテスク/狂気要素の象徴のように祭り上げるのか。(「みんな」って誰?)
「ヒロインが尊い犠牲となって男主人公を救う」展開だとみれば、エロゲの終盤によくあるやつだとしか感じないし。まぁ正確には、幸仁が食べようが食べまいが十子は(別のヒロイン=サエの行動により)死んでいるので、十子の「犠牲」は幸仁に殉じたわけではないが。
えー なんだか、SFファンタジー?的な、超時空間の洞窟内を幸仁がひたすら彷徨するくだりに入ったんだが。『西暦2236年』みたいな……。こういうの苦手なんだよな。主人公がめっちゃ長い時間を過ごしてめっちゃ色んな体験をしているのを一気に描くやつ。ループ・転生モノにもありがちなやつ。
というか、「穴」からいつの時代かも分からない村のいろんな光景をただ覗いて満足しているのって、露骨にエロゲプレイヤーの暗喩っぽいんだが。メタ?
なんかシンプルに十子と幸仁の関係に焦点が当たってきたぞ。かつての自分の(適当な)言葉が十子を救ってしまったことに思い悩む幸仁。エロゲの男主人公がヒロインを「救う」言葉の安直さ、都合の良さ、凡庸さを自覚して苛まれる。「あんなの俺じゃなくたって言える」
終わった~~~ 全焼エンド
なんだかラストは陳腐なB級ゴア映画みたいだった。みたことないけど。
要するに、美壽々・和比古・八千代・庄三・千鶴江といった御三家の大人たちは、サエや稀世良といった村の子供の肉を喰って長寿を得ていたということ? 村の全員が「太歳」なのか、それとも御杖代だけがそうなのか。サエも血筋でいったら阿式家の娘なんだもんな。大人同士も共食いになりそうだけど。
あの洞窟は「神隠し」の原因であり、時間の流れが狂っている? そこはリアリズムなのかな。彷徨パートで幸仁が見ていたのはぜんぶ幻覚で片がつくし。
この取り替え子√は……途中の、取り替え子発覚までは結構おもしろかった。村の人々、特にこれまで存在感が薄かった田儀家の人物たちが掘り下げられる群像劇として。そして村の隠された歴史がだんだん明かされるサスペンス?として。この村、まじで無限に「暗部」があるな。各シナリオで徐々に徐々に小出しにされていって、まだまだ深淵には辿り着かない。深すぎる。
けっきょく庄三に裏切られてまた十子との反乱計画は美壽々に潰されてしまうものの、そのままバッドエンドに行くのではなく、カタストロフをもたらすのはあくまでマサさん(や正之助)であり、そこから発狂したサエに十子もろとも突き落とされ→食人→からの彷徨パートがやや冗長。わざとなのはわかるけど。そして謎が謎を呼ぶB級エンド。うーむ……これからに期待!!
なんだタイトル画面の「紅い悪夢を喰む」って こっから新しいシナリオに進むのか
・紅い悪夢を喰む
あ、さっきの続きなんだ。村を焼いて洞窟へ戻った幸仁の彷徨その後 壁の肉「太歳」を食べて生き永らえる。
太歳の故郷「異界」を見る(辿り着く?)幸仁
めっちゃ異生物SF・異世界SFになってきた。民俗学の奥にSFファンタジーを幻視・設定するタイプの作品。
「異界」と「顕界(げんかい)」 顕界=現実世界
異界(のひとつ)を故郷とする太歳(という群体生物)は「赤」を好んで食べる 人間界の顔料「紅」がとくに好みなので、それを求めてやってきて、やがて美しい女に擬態した。
漂着したその太歳=「姫」を匿った永海(ながみ)の一族(島根の出雲の豪族の家系)が霊薬として利用
知性はないが人まねをして笑い、性的奉仕をする「女」のような化け物…… やっぱり『沙耶の唄』に連なる、エロゲの伝統的な「美少女=化け物」ヒロイン譚じゃないか! まぁエロゲに限らず、そうした「伝説」が人類史では普遍的に存在する、という射程まで含んでいるのだろうけれど。
「異客」の太歳への対処を請け負っていた永海の一族は、後に来待村となる山奥の村に招かれて、洞窟へと太歳を封印し、娘夫婦を分家の「永見」家として定住させた。
へぇ~~来待村の由来は、御廻様伝説ではなくて、永見の巫女が本家から山奥に迎えがくるのを待っていたからか!
なるほど~ 疎開かぁ~~ 第二次世界大戦末期に、本家(永海)は出雲から山奥の来待村へと疎開してきた。つまり「貴人」とは永海の一族のこと。数百年も山奥に放置されてきた分家の永見家は、本家に恨みを抱いていたので……ってことか。話が繋がった。
荊尾(かたらお)正之助……当時の来待村の村長 永見家の側近であり、来待村の有力な家系になっていた。正之助の妻が、のちの十子の実母であるみどり。正之助の下男の勝と不倫するってこと?
来待村に疎開してきた永海の一族の三姉妹(?)が美壽々・千鶴江・八千代の3人。
洞窟のなかで都合よく中原に会う幸仁 中原は2008年(平成20年)の人間。つまり1989年(平成元年)に生きていた幸仁にとっては「未来」の住人…… 手記にあった「20年」とは昭和ではなく平成だった! なるほど
平成元年に幸仁が村を焼いたことで太歳が洞窟から出て森に広がった→平成20年に生きる中原教授が森に迷い込み、太歳による時空の歪みで昭和20年の終戦直後の来待村に辿り着いた→中原は美壽々たちと接触して洞窟に入れてもらったが迷い込み、いま幸仁と遭遇している……と。 本当なら、このまま昭和20年の来待村で書いた手記(地図にない村)が残されて、平成元年の幸仁の手にわたるが、ここで幸仁が中原と接触したことで、過去を変えてタイムパラドックスを起こせるかもしれない、と。ややこしくなってきたぞ。
けっきょく過去を変えられなかった(らしい)幸仁
美壽々は永海の長男の嫁なんだ 本家の直系の血を引いているわけではない。千鶴江と八千代が姉妹であり本家直系だが、筆頭巫女は優秀な美壽々になったと。美壽々は5人子供をもうけ、夫は出征。和比古さんのことじゃないよね?
千鶴江さん……株がさらに上がってしまう 子供が出来ずに嫁ぎ先から離縁されて塞いでいたところ、この疎開でみどりの子供たちの面倒をみる機会を得る…… 千鶴江さん……
みどりの長男:正嗣(まさや) 勝とは別人か。幸仁っぽい?
美壽々さんもこの頃はめっちゃ真面目で立派な人物だ 株が上がっている。八千代さんだけ相変わらずで下がり続けている。
戦争で出雲にある永海の本家が全焼・宗主は死亡! ようは巫女の家系の本家-分家争いで、本家優位だった体勢が戦争によって覆り、分家は積年の恨みから復讐した、ということか。
復讐をけしかけたのは分家・永見の老いた巫女 永見家に忠義を果たすことを誓っている荊尾家の正之助も、忠義だけではなく、権力欲や支配欲といった私利のために協力している。どちらが善い悪いではなく、人間みんな私利私欲に走りがちで愚かだよね、というトーン。これまでの物語(本編)では正之助は美壽々たちに虐げられている周縁化された可哀想な人々という印象だったが、こうして過去編を読むと、そう単純な人物像ではないことがわかる。
めっちゃ一瞬で地の文で描写されたぞ、正之助による本家の者たちの虐殺・幽閉と、それに反抗する村の新参者・勝たちの行動が。勝は善い奴かと思ったら「共有妻」に同意するんか~い! みんな権力や富や女が欲しいだけ。
メインのH描写がこれまで唯一なかった八千代さんのグヘヘ展開がようやく……
宗主(義父)の命令にしたがって八千代を庇おうとする美壽々さん立派すぎる。十子っぽい高潔さ
処女を強姦で奪われたことを哀しむのではなくひたすら悔しさと憎悪と憤怒を滾らせる八千代さん、超差別主義者だけど好感が持ててきたな。
猿ぐつわが涎で湿る差分がいい
メインヒロイン達の母親世代が過去編のヒロインとしてこんなに活き活きとして魅力的だとはなぁ 純愛和姦モノのヒロインの親世代の話とかではたまにあるけど(『サクラノ詩』とか)、凌辱モノでこういうのは初めて見たな。メインヒロイン3人に対して、作品後半で別の3人のヒロインに焦点が当たるのは『ぬきたし』1, 2みたいだとも思う。
ここで八千代はみどりに対して究極の憎悪を滾らせて、のちに「子」であるサエへのああいった振る舞いに繋がるわけね。どう考えても凌辱し尽くした「男」たちが悪いのに、女同士で憎しみ合う。まぁ発端は永見の大巫女様だけど、もっと遡れば本家が来待村に送った娘夫婦を放置したのが悪い…… と、どこまで辿ればいいのか難しいな。
みどりは最終的にどうなったんだろう。
ここで和比古が出てくるのか! 分家永見の巫女の息子? 孫?
この大巫女は不老のために「姫」と接触しないのかな。「女」同士でもいける?
なぜわざわざ外界の上層部と繋がろうとするのか。そんなに富と権力がほしいんだ
村の古参(の男たち)は本家の女たちを、新参者(の男たち)はその侍女たちを「所有」した
しれっと庄三も登場している。勝と同じ新参者だったのか 勝の腰巾着のようだ。
肉塊状態の太歳では、適合する者にしか不老長生の効力を発揮しない。人間状態ならばあらゆる人間に対して有効、と。
美壽々→姫 の感情が重い。責任感ゆえではあるが、自分の悲惨な状況から、姫を守るという使命に生きる意味を賭けている。
「姫」=化け物=「人形」の輪辱 和姦も強姦もない 太歳は好物の「赤」を食べるために人間に擬態しているわけだけど、こうしてみると「白」をもっとも効率よく摂取できそうなんだよな
美壽々曇らせとしての「姫」のHシーン 縋っていた信仰が瓦解する
人間がしてほしい反応を返す、理想的なセクサロイドとしての「姫」=太歳 そういう異生物
ペニスに紅を塗って姫に咥えさせるさまが避妊具みたいでおもろい
守ろうとしていた「姫」が自らの幻想の押し付けでしかなかったことに絶望する美壽々。作中時期的にも、守ろうとしていた神聖な国=天皇とは幻想でしかなかったと知って絶望する人々の隠喩だと読みたくなってしまうな。
生真面目で責任感がありすぎるゆえに、一度精神の支えを失ってしまうと脆くも崩れ去って豹変してしまうタイプの美壽々さん。
正嗣とかいう正之助の長男だけ善い奴すぎて浮いている(実際に) 母のみどりは美壽々や正嗣のように気高く突き抜けた善良さもなければ、八千代や正之助、勝のような邪悪さもない、ひたすらに凡庸なひととして造形されている。
ところどころすげぇ省略されてサクっと進むんだよな、この過去編。凌辱シーン以外は尺を切り詰めている。
正嗣による本家の女の救出と山籠もり作戦、それに対する分家側、正之助と勝のやり取り、見せしめの本家侍女たちの惨殺などがめっちゃ雑に語られた。正嗣や美壽々たちだけでは村の森から脱出できないんだっけ。できるけど侍女も助けようとしたから失敗に終わったのかな。
みどりと千鶴江は立場が違うだけで性格はかなり似ている。だからこそ、子供を産めるかどうかで嫉妬することに……
美壽々さん過去編でほんと良いキャラになったよ。理想が崩れ去ったあとで「全てをゆるさない」と誓い、汚く悪どくもしぶとく生きることを選んだ、ひたすらに「強い」女性。まさに『みすずの国』のみすずを連想した。
堂河内(どうこうち)勝っていうんだ やっぱり庄三は勝の「腰巾着」だった。
やっと戦争終わったのか 元凶の「老いた巫女」が相当邪悪ではある。子孫の恨みとはいえ……
最初起こった本家の近衛の男たちの虐殺は村ぐるみで「なかったこと」にされ(南京大虐殺…)、虫害を祟りだとして恐れる村人たちをコントロールするために、直近の本家侍女たちの虐殺の事実は利用する。こうして御廻様伝説が作られたのか~。
過去編、はじめは壮大な異世界異生物SFが始まってどうしようかと不安だったけど、思ったよりちゃんと来待村の「現代」に至るまでの過程を(端折るところもあれど)かなり丁寧に描いてくれていて、その内容も、それぞれの利害が絡み合う群像劇(取り替え子√で垣間見せたものの元ネタ)で面白い。幸仁が少しずつ見てきた村の実態や伝説がどのように形成されてきたか、けっこうしっかり設定されて描き込まれているのでこの世界に浸れる。
これが現在の「無礼講の夜」の始まりなのか~ 美壽々たちはそれをほぼそのまま存続させているのだな。しかも自分たちも抱かれてたよな…… 庄三とかかなり憎いんじゃないのか。
台風によって村は半壊、外界とは途絶され極限の飢餓状態に。分家の巫女は全滅、みどりの幼い子たちを含め、勝主導で口減らしされる…… 共同体の秩序は天災や外敵といった外部要素によって乱される。世の定め
勝と正之助がどちらも相当に酷い 八千代も相変わらずですごい
ただ一人になってしまった最愛の息子、正嗣を死なせないために「姫」の肉を喰わせるみどり。我が子可愛さに狂気に走る母親、というステロタイプ。
混乱に乗じて勝は正之助に対するクーデターを成功させる。飢餓状態における一種の集団狂気によって人肉(のようなもの)を貪り食う男たち。禁忌の意識から、1人でも多くの者に食べさせて安心しようとする心理おもしろい。
うおおこれはすごい。性的暴力ではない形での暴行であり精神的な虐待 こういうスチルシーンがあるんだなぁ
『BLEACH』5巻「剣を握らなければ……」のカニバリズム強要ver.
これ飯食いながら見るもんじゃないな……と思いながら牛丼を食べている。
こんなにも美壽々さんへの暴虐があるとは。メインヒロインといっても過言じゃない。稀世良とかもう記憶の彼方だし。
このシーンが本作の "核" だろう。ゴア的に『Euphoria』『フラテルニテ』ほどの残虐さはないが、精神的な屈辱感と禁忌感のなかですべてを踏みにじるこの行いは、それらに匹敵する迫力があった。窒息させるのはクロアプのひとつの頻出要素だよな、その2作でもあったし。
姫の肉を食べ終わった全員で「発情」する。ここすごいな、男も女も対等に発情していて良い
なるほど、これが太歳という異生物の生存戦略ってことか。人間に喰われることで細胞に寄生して命を繋ぐ。人間たちの群像劇から一気にまた人間と異生物の利用し合いになった! おもれ~~
やってほしかったことをちゃんとやってもらえるうれしさよ もはや悪しき「因習」でも「凌辱」でも「和姦」でもなく、集団ヒステリーと麻薬物質による狂気的興奮により、単なる「生物」としての生殖。『すば日々』のドラッグ乱交を思い出すが、こちらは異生物の思いのままに人間が操られている点でより楽しい(?)ですね~
もしかしてここで皆の子供を孕んでいるのか。美壽々は和比古と、千鶴江は正之助と、八千代は勝と、みどりは庄三と……ではなく知らんおじさんと。十子の父親は誰か、という話になる。
「胃子宮」は草 すごい発想だなぁ
美壽々の巫女の力と、和比古の森の知識が合わさることで外の里に脱出できるってわけね。
「県の役人」っていうけど何県なんだ一体…… 島根じゃあないよな
美壽々がその後、いかに村を手中に収めて復讐を成し遂げていったのかが、またあっさりと語られる。勝の愛人から巫女の身分を獲得し、御三家制を提案して家の名前を「託宣」で決め、自身は永見家の巫女として和比古と結婚し、姉妹をそれぞれ阿式家と田儀家の妻とする…… こうして今の村の体制が出来ていったんだなぁ
なんで千鶴江や八千代まで憎んでいるんだ。八千代はまだしも千鶴江さんまで……。村にかかわる全ての人を憎み、復讐することにしたんだな……。
太歳を食べて永遠の命が欲しい理由、千鶴江は「死んで地獄に堕ちるのが嫌だから」なのすごく良いですね
ようやく式年大祭の成立まで辿り着いた! はじめは御廻様なんていなかったんだなぁ 「来待村」の真の由来を隠蔽して抹消するために、あえて名前はそのままで別の由来をでっち上げる。
集団心理と責任転嫁という人間の共同体に蔓延る愚かな性質をよく描いている物語だよまったく。責任転嫁のために人々は「神」を、信仰を、伝説を必要とする。すべては過去の罪を都合よく忘れて歴史の闇に葬り去るための口実。
それらを美壽々はすべて理解したうえで作り上げて村人たちに信じ込ませ、制御し続ける。集団を指導する才覚がありすぎる。
自分でこれと決めた目的のためにすべてを操って壮大な復讐に人生を賭ける美壽々さん、やってることとその動機はともかくとして、かっけぇ……かっけぇよ。
村人たちだけでなく御三家の者たちにも、別の「秘密(うそ)」を吹き込んで騙す。式年大祭で調伏された「鬼」役の娘の肉を食べたところで不老長寿にはならないが、そうだと信じ込ませて、いつか彼女らが死ぬ日まで生き永らえさせるという復讐……。もし本物の姫の生まれ替わりの太歳が見つからなかったら、美壽々だってそんなに長くは生きられないはずなのにどうするつもりだったんだろう。先に自分が寿命で死ぬ可能性もあるのでは?
……いや、その前に、トランス状態の美壽々が「予見」したって言ってたな。太歳の細胞が、自身の繁栄のためにそういうビジョンを見せておく、と。やはり太歳という異生物に寄生されて、美壽々すらも都合よく操られていると見ることは可能だろう。
美壽々さんは「姫」がすべての元凶だと信じているけれど、冷静に考えてとんだとばっちりだろう。もし永海の一族が「姫」を所有してなかったら、戦争末期に本家は美壽々たちを来待村へと疎開させなかったのだろうか。そんなことはなくない? 仮にそうだとしても、そもそも「姫」とは太歳という異生物なのだから、憎むのもズレているような。まぁしかし、美壽々さんの立場では、「姫」を守るために永海の巫女筆頭として嫁がされて生きてきたのだから、今更それを曲げられないのもわかる。「姫」への巨大感情が反転して巨大な憎悪へと換わる。これ、巨大感情憎悪百合だろ・・・太歳の「姫」を女性だとすればだけど、少なくとも美壽々視点ではめっちゃ巨大感情-憎悪-捕食-百合だよな。そして、太歳じたいには生存生殖本能しかないが、それによって美壽々が「姫」への巨大感情を抱くようにコントロールしていると解釈することができる。相思相愛やね
美壽々さんが作り上げて維持している、村の式年大祭と不老長生に関する「秘密(うそ)」を段階ごとにまとめておくと、
・一般の村人たち → 式年大祭は祟りを鎮めるための儀式、あるいは自分たちの犯した禁忌と罪を「過誤記憶」で忘れるための都合の良い口実だと思っている(美壽々によって思わせられている)
・御三家の者たち → 式年大祭で調伏された鬼役の女には「姫」が宿り、彼女を食らうことで不老長生を再び維持できると思っている(美壽々によって思わせられている)
・美壽々 → トランス状態の託宣で予見したように、いつか村から「姫」の生まれ代わりの娘が生まれてくると信じており、それを喰らうことで村に復讐し続けようとしている(細胞に寄生した太歳によってある程度操られているともいえる)
というかんじか。調伏の儀のあと御三家だけで鬼女の人肉を食べる儀式、意味ないと分かっていながら、他の御三家たちを騙すために自らも参加して喰らうのがすごい。本物の生まれ代わりの太歳は誰に食べさせる予定なのだろうか。自分だけなのか、御三家だけなのか、村人なるべく全員になのか。いずれにせよ美壽々の考える復讐にはなりそうだけど。
うおおおお ここで「椿」さんが出てくる! 太歳の「姫」の生まれ代わりにして、十子の前身?
椿は御三家の娘ではなく共有妻のひとりから生まれたが、御杖代として永見家で育てられた。
なるほど~ 「御杖代」は「御廻様」よりも前から存在していた風習である。しかも、いずれ喰う「姫」の生まれ代わり候補であることを他の御三家から隠すために美壽々さんが上手く整備した。突然いなくなっても不自然でないように、普段から修行や儀式として森の中を歩かせて「神隠し」だと認識させる。
ってことは、やっぱり生まれ代わりの太歳は美壽々だけで独占して食べるつもりか。自分だけが復讐のために永く生き続けると。
椿あっさり喰われて退場しちゃった…… 喰われるところが端折られて。
久しぶりの幸仁視点。十子が椿の、そして「姫」=太歳の生まれ代わりだったことを知ってより絶望する。でも退屈には抗えない。
マサさんが(未来で)住むことになるボロ小屋にはみどりが閉じ込められていた。八千代の復讐
おお、ここでガチの親子姦! 息子は母を犯していることに気付いていない。『オイディプス』やね
みどりはめちゃくちゃ酷い状態になっていると書かれてたからどんなもんだと期待していたのに、スチルでは全然じゃん。肩透かし~
息子の正嗣にとっても「肝試し」として八千代に強要されているもので、善良な正嗣は目の前の女(母)を思いやってあくまで事務的に慈悲の心をもって犯している。それがいっそう悲劇性を高めていて良い。
あっさりみどりさん亡くなった。 マサさん登場! あっ・・・・・・そういうことか!!! うわ~~~ つまり十子はみどりと正嗣のあいだの近親相姦によってできた子供だったのか…………。単なる近親相姦Hシーンではなくて、物語上ものすごく重要なシーンだった。
マサは幼い頃にみどりに救われて恩を感じている。マサのほうが若いのか。戦前から村にいた永見家の女中ってとこか。
偶然にも、みどりが出産の断末魔を上げて死んだ日の夜、八千代も出産する……雷の夜で、マサがこっそり持ち込んだみどりの赤ん坊は阿式家の誰にも気付かれない。
性行為時の「喘ぎ声」と出産時の「喘ぎ声」の相似性 どちらも「生殖」のプロセスだから必然的
赤ん坊のうぶ声、CV入ってるのに「ボイス登録」が出来ない。
こうして見せつけられると、マサがしたこともまた、サエ(八千代の子供)にとってはマジで途轍もなく酷いよなぁ…… 本編で単に虐げられていた可哀想な「弱者」の犯した罪が次々に描かれる。もちろん、だからといって虐げられていいわけではないし、「弱者」ではない八千代たちの犯している所業も描かれるので、どいつもこいつも極悪非道なことをしている。ただし、ここから「みんなそれぞれ悪い」「どっちもどっち」という素朴な相対主義(→日和見主義、冷笑主義)を見出してはいけない。それぞれの利害や私怨、立場によってそれぞれに愚かで罪深いことをしてきた「歴史」が語られるが、ここでは歴史の中で(あるとき)虐げられて周縁化されている者でも、ちゃんと利害関係のなかで主体的に罪深い行動を取ってきたことを描いている点を肯定的に評価すべきだと思う。つまり、この作品の思想は「愚かで罪深いことができるからこそ "人間" である」ということだ。「人間は愚か」というニヒリスティックな性悪説ではなく、愚かさの中にこそ人間の尊厳を見出す、という逆説である。
ここでの「人間」と対置されるのが異生物の「太歳」だろう。太歳は個や意志や主体といったものを持たない群体状の生物である。人間の女性に擬態した「姫」だって即物的な反応しか持たない「人形」のようだとされる。そうした太歳は原理的に「罪深い」「愚かな」ことは出来ない。そもそも罪深さや愚かさといった倫理道徳規範の概念が当てはめられないためだ。
ただし、何らかの形で生命を繋いでいくための巧妙なシステムを有している点では人間と同じ「生物」である。すなわち本作において人間とは、太歳と本質的に同じような生殖システムに操られている「生物」の次元と、自身の利害や私怨に基づいて愚かで罪深い行動を主体的に起こせる「人間」の次元という2つの重ね合わせによって成り立っている。前者の次元を如実に示していたのが、「姫」の肉を喰らった村人たちが発情して乱交する場面である。あのとき、個々の人間のあいだの身分差や因縁といった社会的関係は消えて、ある意味で「平等」に動物化していた。しかし、あのシーンが終われば、さっきまで動物として喘いでいた美壽々や八千代や勝などはそれぞれにまた「人間」に戻って社会関係を復活させ、あくまで「冷静」に私怨に基づいて動いていく。このギャップに思いを馳せると滑稽にも思えるが、愚かな人間の根源にはこの滑稽さがある、というのをこの物語は見事に表現している。そして、その滑稽さを見つめてこそ「倫理」が立ち上がるだろう。たしかに人間はみんなそれぞれに私利私欲に基づいて他者を虐げる愚かな生き物である。しかし、だからこそ、個々の非道で残虐な行為をあげつらうのではなく、社会の構造・システムの良し悪しに目を向けるべきだ。人間は本来的に愚かな生き物であることは前提のうえで、そうした愚かな生き物である人間が集まって社会を作るときに、どうしたら、その愚かさゆえの悲惨な物事を最小化できるのか、制御できるのか。そうしたレベルで人間(社会)を見るべきだろう。このゲームは、むろん、具体的な解決策を提示するものではない。しかしながら、まず、人間は平等に愚かであり、その下にはいち生物でしかないという事実が横たわっていることを認識することで、愚かさを「滑稽さ」と読み替える視点を得ることができる。また、そんな人間の滑稽さを受け入れてはじめて、差別を招くような人間の性別や民俗、人種などにまつわる本質主義を退け、「罪を憎んで人を憎まず」の精神で、あくまで社会構造の問題点を吟味する視座に立つことができる──そういうことを、教訓的ではないかたちで示していると読めはしないだろうか。
八千代→正嗣 の、恩を仇で返してしまった罪悪感を必死で見ないようにしたい感情。八千代にもまともな倫理は少しだけ残っていた……今更過ぎるんだけど。正嗣を村から追放するのも自分の罪悪感を消すためでしかないし。
お~~なるほど~~ ここで幸仁と正嗣が出会うのかぁ。ようやくTrueエンドへの光明が見えてきたぞ。正嗣はすごく男主人公っぽいと思ったけど、こうして終盤に男主人公の前に現れて協力体制を築くポジションなのね。準主人公といってもいいか。
過去と未来を等閑視する視座での幸福功利主義から、過去において村を全滅させようとする正嗣。反出生主義み。
それが幸仁にとっては、愛する十子を「生まれなかったことにする」処置であるために容易に賛同できない。きわめて反出生主義っぽいが、厳密には、一度も生まれていない子(未存在)を出生させるべきか、という問題系なので微妙に、かつ決定的に異なる。ただ、フィクションではこうして時間SF要素を持ち込んで、ある「キャラクター」を生まれさせなくするべきか否か、という形を採らざるを得ない。なぜなら、マジで一度も登場していない「キャラクター」を存在させるべきか、という問いは読者への訴求力が著しく欠けてしまう(ピンとこない)から。
十子を生まれなかったことにするべきか。この幸仁視点での問い・葛藤が前景化してくると、古臭いロマン主義というか、ヒロインを犠牲にして世界を救うべきか……というセカイ系っぽい方向に進んでしまうのでイヤだな。
・・・いや、幸仁もむしろ「十子を生まれさせないこと」を支持するのか! 悲惨な最期を遂げる十子を慮っているだけではなく、そもそも幸仁自身がこれ以上生きなくて済むことに安堵しているから……。なるほど。いいな。ものすごいペシミスティックな、「いま・ここ」からいなくなりたい、という直球で純粋な希死念慮に救いを求める。この方向にちゃんと舵を切れるのも18禁ゲームならではというか、凌辱抜きゲーならではというか……。こんだけ酷いさまをさんざん見せつけられてきたんだから、そりゃあ死にたくもなるわな、という説得力がある。
正嗣とともに台風後の村へ戻り、正嗣が太歳を喰うことは阻止できて無事に死ぬも、その後の大きな流れは変えられず、幸仁はまたまた洞窟へ逆戻り。何回やるねん。正嗣もあっさり退場してしまった。中原教授とほぼ同じだった。
幸仁の自己逃避をメタ認知しまくって自己嫌悪しまくる一人称の語りの内容けっこう好き。「十子という存在の陥穽」。十子への想いに縋ること自体が逃げでしかないことを自覚しながらも、逃げる。言い訳を続けながら。
何百年、何千年とひとりで彷徨い続け、試行し続ける過酷で孤独な主人公の運命を描く展開じたいはあほらしくて苦手だけれど、その年月や試行の積み重ねが、ヒロイン(十子)への愛情の重さの演出としては位置付けられず、逆に、幸仁が十子に縋るのは愛ゆえではなく幸仁の弱さ・愚かさゆえの口実に過ぎないことが強調される点はたいへんに良い。わかってるぅ~
「鬱ゲー」じゃなくて「悲劇」と言おうか。このゲームはまっとうな悲劇としてかなり出来がいいと思う。悲劇って、最終的にバッドエンドじゃないと駄目なのかな。途中で悲劇的な要素・展開がある作品全般を指せないのかな。「地獄」という語は作中にも出てくる。ただ、『宝石の国』などの「鬱作品」を「地獄」だなんだと形容して盛り上がる風潮がやはり嫌いなので、あんまり使いたくない。
あ~ そういやあの夜に幸仁を殺そうとした刺客いたなぁ。ループ物の多くが採用している王道すぎる展開、どうして予想できなかったんだろう。
・・・あれっ、違った? 十子や稀世良、サエがまだいない時代!?
ここで選択肢!!! いま既読95%だぞ。残り5%
>十子の望みを、叶えよう
美壽々たち永海の本家が疎開してきて、分家の正之助による虐殺クーデターが発生する前の時点にやってきた幸仁は、自身が「異客」として村を祟り治める神になる。災害・土砂崩れを予言して村を救う。そうして全ての残虐な歴史をかき消す…… めっちゃとんとん拍子だな。あっさり。
戦後、永見家は無事に出雲に帰った。逆に本家の巫女たちが村に残る。
八千代さんは正嗣と結婚したんかい。ここのカップリング二次創作で人気そう。
この世界線では、そのふたりの娘が十子なのか! 要するに正嗣の善良な遺伝子が十子の善性の本質ということか。母親はみどりだろうが八千代だろうが置換可能。(でも、正嗣が災害後に無事死んだ世界線ではみどりと村のモブ男のあいだの子が十子だから、逆に正嗣が可換でみどりが固定になっている)
「サエ」は、勝と、みどりの娘とのあいだに生まれた。こっちは勝が父であることが本編のサエと共通している。父系……
稀世良は本編と同様に美壽々と和比古のあいだの子だが、ふたりは結婚していない。
…………めっちゃ平和なハッピーエンドであっさり終わった!
「みんな良かったね~」なんだけど、あまりにもあっさりとぜんぶが幸福に収まりすぎてて何も感動できねぇ! こんな簡単に全てを救えるなら、幸仁は何千年もなにを彷徨ってたんだよ……。
ただ、過去に舞い戻った幸仁が村をまるごと「救う」ことの英雄性みたいなものが希薄になるように努めて演出されていたのはよかった。「救ってやったぜ!どうだ俺様すげぇだろう!」という感じではまったくなく、ただひたすらに疲れ果てていて、もうたくさんだ……という風にしてあっさりと救い、そして幸せな村を見届けて消えていった。お疲れ~(本当に疲れたのはここまで読んできた私ですけどね)
あと4%!
>もう一度、十子に会いたい
ええ……さらに3つに分岐するのか。あと4%だぞ
>もう一度……!
姫を攫って洞窟で喰うも、それを村人に見られていたために、今度は幸仁が村のみんなに喰い尽くされるエンド。村のその後はほぼ変わらないけど、幸仁にとってはやっと死ねるので安堵しただろう。
>十子……!
あの十子を生まれさせるために、逆に正嗣に肉を喰わせる。
また分岐かよ
>十子を俺のものにする
幸仁が十子を求めてヤンデレ化してしまった。あからさまにバッドエンド
ここでロリ十子の触手凌辱シーンがあるのか…… てか幸仁思ったよりずっと化け物になっとる!『沙耶の唄』の逆
「過去の俺」がその十子と出会うも、なんやかんやで流れ去っていき、「十子」は何度も生まれ代わり、それを化け物になった幸仁は愛する。生まれ代わりの純愛譚を逆手にとったような。
これだけ色々やってきて、最後の最後が触手Hというのは、抜きゲーとしての矜持を感じる。
あと2%!
>十子を幸せにする
産んだばかりの我が子に死に際に母がかける言葉を「醜悪で無責任な願い」と断じたうえで、自分の十子への想いもまた同じであると考える幸仁
お~~ 取り替え子√の洞窟に落ちた場面で、今度は幸仁(太歳)が自分の肉を差し出して十子を生かすのか。なんかトゥルーエンドっぽいぞ。
なるほど! さっきのバッドエンド分岐でのロリ十子の触手姦を踏まえて、今度は同じ触手によって十子を生かす、という対照構造があるのね。うまいな~~触手Hシーンをこうやって活かすのすごい。
すごい良い感じであっさり終わった。白い景色を最後に見るのはさっきと同じ。
あと1%!
>無理だ……!!
あっさりバッドエンド
これでシナリオ既読率100%、全クリアだ~~~~!
え、結局、序盤で幸仁を襲った謎の男の正体は回収されなかった。たぶん幸仁自身だと思うけど。無数の失敗した試行のうちの一つとして、特に説明もされないまま終わった、ということでいいのだろうか。
稀世良が幸仁を「御廻様」だと認識して連れてきたワケも特にフォローはされなかった。