あの頃(00年代)のエロゲのイデアみたいな作品……良くも悪くも。 冗長でゲンナリする寒いノリや拙いテキストが全編を覆いつつも、ときどき目を見張るような良いシーンやシナリオ、美しいイラストが現れて、嫌いになりきれない…… 追加された外伝も計8エピソードのうち半分は非常に面白かった。あとケロ枕作品のいちばんの美点がキャラの衣装の魅力にあることは間違いないと思いました。
実プレイ日数:13日(2022/7/8〜2023/11/25)
総プレイ時間:37時間50分
H2O本編:20時間
√ after and another:17時間50分
本編だけなら58点くらい。アフター/アナザー集だけなら71点くらい
・まとめの感想
あの頃(0年代)のエロゲのイデアみたいな作品……良くも悪くも。
冗長でゲンナリする寒いノリや拙いテキストが全編を覆いつつも、ときどき目を見張るような良いシーンやシナリオ、美しいイラストが現れて、嫌いになりきれない…… 追加された外伝も計8エピソードのうち半分は非常に面白かった。あとケロ枕作品のいちばんの美点がキャラの衣装の魅力にあることは間違いないと思いました。
わたしの怠惰によって、『H2O』本編と『√ after and another』(外伝)のあいだを1年4ヵ月間も空けてプレイしてしまったために、正直、外伝を読んでいる時点でほとんど本編のシナリオやキャラのことを忘れていて、外伝シナリオを読みながらなんとなく思い出していく……という、到底褒められたものではないプレイ体験になってしまった。この作品には申し訳ないことをした。本編に関しては「基本的にめちゃくちゃつまらなかった」という大味の感想しか覚えておらず、具体的に何がどう駄目だったのかは当時付けていた以下のメモに託す。(それを読み返してから外伝をプレイすれば良かったのでは?という正論が聞こえてくるが、わたしの怠惰の前では無意味ッ!!)
そして、外伝の締めくくりとなる「思い出の果てに」(はやみアナザー)では、まさにそうした(本編の内容を忘れている)わたし自身をなぞるように、沢衣村での記憶を失ったはやみが村に里帰りしてトラウマに向き合い思い出してゆく……という物語が展開されるため、「俺やんww」とびっくりすると共に、なるほど、この『H2O』という作品そのものが、良いところも悪いところも自覚的にひっくるめて「懐かしく思い出される」対象へと位置付けられたがっているのだな(そしてそれはかなり実感にも合うなぁ)、と腑に落ちた。『H2O』というか、もはやあの時代の空気を刻印した懐かしき「エロゲ」文化そのものへの態度と提言のようにどうしても読んでしまう。 ──決して良いところばかりではない。褒められたものではない。時代遅れの差別的な因習がたくさんあって、それでも同時に、今の忙しい時代が忘れてしまった牧歌的な空気と風景がある。なによりわれわれ2次元オタクの「ふるさと」である。だから忘れたくない。思い出したい。「あってほしい」。エロゲへの思い入れを鮮やかにこの作品への思い入れへとすり替える手法は反則だが、『H2O』という作品にはそれがふさわしいと思えてしまったのだ。
外伝では他に、「はやみの友達」「雪の降る道」「夏草」がそれぞれ、仰天するほど面白かった。確変していた。ケロ枕・すかぢ作品は同性愛や異性装、複数プレイといった周縁的なジェンダー/セクシュアリティ/性的嗜好が(「正常な」性-愛の物語のなかで)しばしばガッツリ描かれるが、その側面が「外伝」だと各ライターの手腕のもとに思いきり躍動していて感動する。各エピソードの執筆者を知りたい。
【プレイ中のメモ】
・本編
フルスクリーンだとアス比が変わっちゃういつものやつ。
音声持ち越し機能ある。
背景CGがみたいんだけどどうやってテキスト消すの。Blindnessボタン押しても反応しない。プロローグだから?
詩的を目指した典型的なラノベ文体でキツい。やっていけるかすでに心配
OP!
すかぢさんプロデュースなのね。
背景 吉田誠治さん!?!?
うおおお今度こそまごうことなき夏の田舎ゲーだ〜〜〜〜〜いくぞおおおおおおお
あ、右上にテキスト消去ボタンあった。Blindnessはモノクロになるのか。どういう設定??
7月3日
色盲なのか。『色づく世界の明日から』だ。
通常時の文体も超キツいんですけど。ラノベより酷くない?? 一文一文読むたびに脳が溶けていくようだ。
これ常時フルでテキストが表示されるビジュアルノベル形式か。同じ人が喋ってるのに「〜〜」「〜〜」と括弧が改行して連続するやつすごい嫌だ。
エロゲの洗礼を受けている。自分がこれまでやってきたエロゲはまだ一般人向けによく作られたウェルメイドなものだったんだな・・・
ボクっ子ヒロインか。
目が不自由なひとが相手の顔を触って美人かどうか判断するやつ、なんか最近読んだなと思ったら松浦理英子『親指Pの修行時代』だ。
やっとイラストのピントが合った。やっぱ背景いいな〜〜。文章も話もいまのところキツすぎるから背景と音楽だけを楽しみにやろう。
初スチル。黒パンスト。Blindness、モノクロってわけじゃなくて微妙に色味が残ってるのね。これでしか見えない秘密の差分とかないよね??
精霊会議?
ロマンあふれる木造学舎のCG、神。
ここで初選択肢!!
>ひなたちゃん?
おお、なるほど? 頭に触れることで初めて、ひなたちゃんがカチューシャをしていることがわかり、立ち絵にカチューシャが付く。叙述トリックみたいなことし放題じゃん。たぶんあるんだろうなぁ。実は腕が4本あったとか。肌が全身真っ赤だとか。
主人公:弘瀬は都会の進学校にいた。「偉い学者先生の息子」。痛い設定全部盛りみたいな奴だな。
男子モブ、顔にAとかBとか書いてあってビビるわ。ホラーかよ
>女だてらにガキ大将って感じだな…
田端ゆいさん。これまた典型的な高飛車お嬢様。
お、スチルで主人公の顔が出てきた。確かに圭みたいな美少年だ。
さっそくいじめ描写。貧乏なはやみさんを標的にしている。
叔父さんガタイすごいな。マッチョイズムが作品のあちこちに通底している。
7月4日
ゆいさんもしかして全攻略ヒロインをいじめるのか? にしても、いじめ加害者の首謀者が男子ではなく女子生徒に設定しているところもすげぇエロゲって感じ。すば日々では違ったと思うけど。CARNIVALのあの先輩とか思い出す。
村長の孫娘のひなたちゃんですらいじめていいんだ。ゆいさんも村の有力者の家系だったりする?
えっ!?!? ゆい→ひなた の百合パターンか!?!?
7月5日開始まででいったんおわり。
7/9
SD絵もかわいいな
>(似顔絵の授業)そうか。はやみちゃんがいたんだ
>(給食)ゆい達の班で!?……で、でも…
>(昼休み、皆に遊びに誘われる)意外だなぁ
毎晩の「one day」パートは音羽が主人公について言っているってことでいいのか?
7月6日
先生もはやみさんへのいじめを看過してるのね。もはや協力してるとすらいえる。
ただ、今のところはいじめ描写は(呆れはするけど)相対的にキツくない。それ以外の文章・描写のほうがはるかにキモいので。
ボクっ娘だけでなく男の娘キャラもいるのか。……いや、トランス女性? 作品の無自覚な性差別が強すぎて何もわからん。「キミだけは『普通の子』だと思っていたのに〜〜」という主人公の台詞がコメディ調で処理される世界観こわい。
でた!直球のホモフォビアだ!古いエロゲをやっているって感じがする。
はまじさんのセクシュアリティはようわからんけど、それよりも両の手首の錠前?はなんなんだ。いかついファッションか?
>まあ、ね
スチルで「え?」って言ってるギャグ調のはやみちゃんの顔めっちゃかわいい。
>…………
ふたりの風車が壊されてしまって泣くはやみさんを抱きしめて、自分がするように風車を想像させるシーンええやん
>これで女の子のお弁当が食べれるんだ!
音羽さん、主人公の死んだ母親の亡霊だったりとかはしないだろうな
7月7日
七夕イベントは特になく、村の地図作り?と称して遠足。
新しい場所に移動して新背景CGが出るたびに「こんな感じかな?」と主人公が想像するの面白いな。
7月8日
夕暮れの風景じゃなくて逆さ縛りで頭に血が上ってただけかいww
はやみさんとひなたさんが普通に嫌いあってるというか溝があるのすげぇ好きだ。ヒロイン同士が仲悪いのが性癖かもしんない。
うわっ、SDキャラの漫画のコマ割りみたいなイラスト演出だ。すげぇ。なんでこんなにイラスト方面に力が入ってるんだ。
露骨な分岐選択肢だ。はまじさんもルートあるのか!?
>はやみちゃんのこと?
7月10日
はやひなてぇてぇ〜〜〜〜
てっきり、はやみと仲良くするひなたにゆいが圧力をかけたのかと思ってたけど、はやみの両親が村八分?にされたときに助けてくれなかっただけか。がっつり親世代というか、村の因縁のスケールでいじめ=迫害が発生している。
琢磨とはやみ。「独り」であるお互いが相手のことを心配していて、お互いに相手の欺瞞を糾弾し合うの良いな。
はやみと2人での下校スチル、はやみも目を瞑っていて、琢磨ははやみのほうを向いて微笑んでいるから、見かけ上は目の事情が逆っぽくなってるのが良い。嘘で塗り固めた笑顔でなくわかりあえる「友達」が琢磨にも初めて出来たのだとイラストで雄弁に語っている。
「影」を使うのも上手いな。あえて実像を映さないのは目が見えない琢磨の主観の疑似表現ともとれる、と思った瞬間に「琢磨は(自分の)影さえも見えない」ことを強調されて、むしろ実在感そのものに直結するものとしての「影」であるのだと理解がスライドするのが心地よかった。(音羽に影はあるのか?)
そして、畦道に長く伸びた2つの影が「手を繋ぐ」描写。ここで琢磨にとって初めてはやみの存在が直接に実感として知覚されるのを、わたしたちプレイヤーは間接的にしか知ることが出来ないという見事な反転!!! うおおお演出めっちゃうまいやん!!! 文章スキルをすべてイラスト・演出スキルに回したのか。(良いシーンはテキストもそこそこ良かった。)
ギャグで落とさんでもええのに……せっかく良いシーンだったんだから……。
今のところ、意外と良いシーンは良いシーンであるな。主人公とはやみの関係はシンプルに素敵。典型的な「可哀想な子供」同士の共依存/慰め合いではあるけど。
あと、琢磨の悩み──「悪いことをしなくちゃ生きていけない人も悪いのか」「良い子でいることはそんなに良いことなのか」的なものも、すごく素朴なものではあるけど大事だし、彼の向き合い方がすごく実直で好感が持てる。夏の田舎のロケーションも、こういう簡素な道徳倫理を扱うのに合っているかもしれない。
やっぱり「ビジュアルノベル」たるエロゲにおいて「目が不自由な主人公」というのはものすごくクリティカルな設定だ。小説や漫画や映画での視覚障碍主人公とはわけが違う。常に画面に映っている風景CGやキャラの立ち絵が主人公には「見えない」わけだから、プレイヤーは主人公とは別の世界を認識しているのだという自覚をプレイヤーに不断に促す仕組みになっている。すなわち、本作ではプレイヤーと主人公はまったく別の位相にいる存在者であり、プレイヤーが主人公に "感情移入" することは(少なくとも通常のエロゲでのようには)不可能である、ということだ。これは「プレイヤー≠主人公」スタイルの自分にはものすごく都合の良い設定だ。この時点で非常に自分向きのエロゲであるとはいえる。
メッセージウィンドウ形式じゃなくて、全画面にテキストが表示されるビジュアルノベル形式であるのも、主人公の視覚障碍設定と絡められそう。ヒロインの立ち絵が常に文字で遮られる様子は、琢磨の主観を戯画的に表現しているのだともみなせるし、あと、「誰が発言したか」が文字としては一切表示されない形式も、音声でしか基本的に発言者を判別できない琢磨の疑似体験といえるか。ウィリアム・ギャディス『JR』じゃん!!!
7月18日
いきなり日付が飛んだ!?!?
あっさり目が見えるようになるんかい
アクション(ケンカ)シーンの文章もかなり酷いなぁ
7月24日
海辺デート。タイトル回収。神様と歩く砂浜の足跡。やっぱりはやみさんとのいい感じのシーンの文章は良い。
7月25日
おうちで看病
7月31日
はやみとの別れ。7月が終わって父のいる都会に帰る……BAD END?
まだ続いた。幼少期回想。保健室が嫌いなのは病院の匂いが嫌いだからか。
7月3日
戻った!? と思ったら数年後の再会編だった。官僚になるとか言ってるけど大学生?高校生? そもそも最初は中学生だったのか?小学生?
はやみさんの髪、個人的には結わないほうが好きだなぁ
7月4日
やっと明確に告白をした。琢磨から。
回想と称してもう何度も読ませたテキストをまるごと使い回すのってどうなんだ。フラッシュバック的に短く差し挟むならまだしも、全部を引用するから無駄に長くてテンポが死ぬし、負の効果しかないと思うんだけど。
母の自殺の血の色を否定するために色盲っぽくなったのか。つまり、生まれつきの視覚障碍と色盲は独立しているわけか。実際の併発率とかはしらんけど、琢磨の設定のなかではふたつは別々のものであるのがポイント。
7月5日
「大学一の秀才」大学生でした。はやみは今何して生活しているのか。無職?
初Hシーン。の最中に選択肢が!
スチル(体位)が違うだけでテキストはほぼ同じだった。ここでも文章使いまわしかい。イラストの種類はめっちゃ多いのに……
アコースティックなエンディング!!!
12:30
もう終わった。早いな。でもこれがはやみTrue ENDだよね?
再会編はものすごく陳腐な、可哀想な者同士の《純愛》譚で、正直「無」の感情で見ていた。もはや嫌うだけのモチベもない。
学園編の下校時に手を繋ぐところ(影スチル)がピークだった。あそこと、その前の風車破壊想像シーンは良かった。はやみさんはツインテより黒髪ロングストレートのほうが好きです。ツンデレだからってツインテにしなければいけない法律はない。
あと、「はやみを見つけたい」という意志の力で「うおおおおお」と気張れば視力が回復するのは意味不明だ。琢磨の目が見えない状態でのHシーンを期待していたのに。。。
琢磨ママ、いくら息子の障碍の罪悪感で精神を病んでいたからって、その幼い息子が見ている前で電車に轢かれて自殺するのは流石に勇者すぎる。
63点くらい。
はやみアフターストーリーが開放されてる! もう見たほうが良いのかな。読むか。
・「はやみの友達」(はやみアフター)
12月18日 めでたく東京で同棲してるのね。
三人称だ!!!
1月18日
と思ったらはやみの一人称
東大マウント草
1月24日
ゆいさん下手に更生せずに開き直ってる感じめちゃくちゃ良い。仲直りからの女子トーク猥談いいね……と思っているうちに、なぜか幼馴染いじめ加害者/被害者レズビアンHにまで発展していた。なんだこれ。最高かよ。もとは琢磨を誘惑するためだったはずなのに……逆ホモソーシャルってこれのこと?? 男性を触媒にして女性同士で性的な親交を深める……。
ゆいのHシーンほしいなぁとか呑気に思ってたが、まさかこういう形で持ってこられるとは……予想外過ぎて素晴らしい。
はやみ-ひなた の関係といい、はやみ-ゆい といい、地味に女女関係がアツい作品だな……
いじめられていた人と友達になれたのは、時が経ったのもあるけど、田舎から東京という空間的な環境の違いがいちばん大きいだろう。
1月25日
三人称に戻った。いや、琢磨の一人称も混ざってる。
ゆいとあんなプレイしたから琢磨相手でも余裕ができて無双してるのホントおもろい。
1月26日
アフターおわり!!!!!! ちょうど2時間半。
うおおおおおゆいお前…… こんな好みだとは思ってなかった。神
はやみ√の本編の最後の方の、琢磨とはやみの純愛に全然ノレなかった身としては、こうして後日譚である種、琢磨という本編主人公を疎外する形で女性キャラ同士の関係に焦点を当てて、最高の歪んだ愛情の物語を見せてくれたことが本当に嬉しい。
最後の失恋したゆいの独白で、本編で琢磨とはやみが乗り越えた「泣きながら笑う」を再登場させるのにも必然性があるし……。
83点くらいあげてもいい。
あれっ、アフターストーリー、「FOOTPRINTS IN THE SAND」ってのが新たに開放されてる! これは本編ではないのか。なんかしらんけどこれも長そうだな。後回し
・ゆいルート
とりあえず例の露骨な分岐選択肢でゆいを選んでみる。
>ゆいのこと?
→だめだ、はやみ√に行ってしまう。もっと前の選択肢からやり直そう。
>誰だろう?
……
>ゆいのこと?
7月14日
ひなたとはやみの友情裏切り回想が、また違った導入から見せられている。文章の内容はまるまる同じ。ここでも使いまわしかよぉ!
これゆいじゃなくてひなた√入ってない?
「ひなた」の本名はほたるで、自分のせいで亡くなった完璧な姉の代わりとして生きていた。は〜またこのパターンかよ。はいはい
やっぱクソ田舎の保守的な村の環境がすべて悪いんや……
「はやみから嫌われておくことで、自分が傷ついたときに少しでも笑顔になってもらいたい」というひなた(=ほたる)の歪みが極まった考え方、嫌いじゃない。
ほたるもはやみも、そして琢磨も、全員がDV被害者(現役でもある)で、自己肯定感が地に落ちている。そういうキャラじゃないと感動エロゲは作れないのかしら。
7月15日
はまじちゃんスク水の腰にも錠前つけてて草
なるほど。内面化されたtoxic masculinityへの疑念と自己批判から「女」になったと。それって結局、性差別的規範から抜け出せてなくね?とは思うけど、まぁ子供だし、当人にとってはそれが必死の防衛機制だったのだろうなぁ。トランス女性なのか単なる女装癖なのかもよくわからんけど、多分そこらへんの概念を知らずに書かれているから仕方ないのだろう。時代的なものもあるし。
というか、ほたる√に入るために、先にはやみとの仲直りをあっさり済ませておいたってことか。そりゃあ級友をいじめ続けるヒロインと「純愛」でイチャイチャするなんて攻めたことはできないだろうからね。
7月24日
ルートごとに攻略ヒロインの危機を救うために気張れば目が見えるようになるのね。
はぁ!?!?!? そんなあっさり村の差別が撤廃されていいのかよ……ふざけんな〜〜〜。「これで差別はなくなりました」? 一日学校の授業のかわりに先生がお話しすれば子供たちからも差別はなくなる? 呆れて物が言えない。
この大広間にはおそらく女性は1人もいないし、そもそもほたるの爺さん(村長)が「改心」したきっかけらしい琢磨の勇気ある言動も、愛する女性を守るためというきわめてヒロイックな動機に支えられている。しれっと琢磨の祖父が反対側の襖から現れたり、一同(男衆)で拍手する描写だったり、あらゆるところに父権的な因習は根強く残っており、それをこんなあっさり見かけ上解決できるとすること自体がとんでもなくグロテスクだ。きも〜 そもそも視覚障碍者を踏みにじっているわけだし。
……いや、これ逆に意識的に「まだまだ父権制は残ってるよ」をやってる可能性あるな。孫娘を紹介して「それでは、ほたる。琢磨様にお断りして側に仕えさせて頂きなさい」とか、琢磨のお祖父ちゃんが琢磨に「勉強しっかりやってるか? こういう豪勢な料理がいつも食いたいならわしの家に来い」的なこと言うのとか、わざとじゃなかったらなんなんだ。 ほら〜〜やっぱり「わが孫娘と契りを結んではどうだろうか? 孫娘の顔もみたいことだし」というベタベタなセクハラかますし……。
「差別がなくなった」あともしぶとくはやみをいじめようとするゆいさん、信頼できる……ころっと態度を変える先生とか他の子たちよりも全然好感が持てる。
なるほど〜〜。今度は「弘瀬家」という別の権威による抑圧にすり替わっただけ、だと認識されているのか……。ここでゆいに「感情を隠すための笑顔の仮面」をさせるのもうまい展開。
いつの間にかバックログに発言者の名前が【琢磨】「〜〜」 みたいに表示されるようになってる。ライターが変わったから??
これゆい√入ってるか?
色盲になった原因の(母の血の)赤色って、風車のときにはやみが選んでいた色でもある。琢磨は空の青色が好きだと言っていた。あれはトラウマ解消的な意味合いもあったのかな。
また琢磨の幼少期回想まるごと同じやつだ!!
いや同じじゃなかった。母の自殺じゃなくて琢磨の自殺未遂を助けて死んだパターンか。はやみ√では省略されていた。
ゆいの兄貴カッコいいな。晃一くん。雪那ってはまじの妹か。葛藤のすえに彼女を傷つけたことに苦しんで、逆に抜け出せなくなっているのか。
雪那さんキャラ立ちまくってんな・・・
あれ? 晃一と同い年くらい? はまじの妹じゃなかったっけ。
やっぱりここでもゆい-雪那というヒロイン間の関係がなかなか良い。逆ホモソーシャル
坂本タケミくん、また違ったタイプのイケメンだ。晃一は「親友」と呼んでいるのに、向こう側は晃一を「田端さん」と呼ぶ非対称性が哀しい。
戦うときの掛け声が「静」と「勢」。保守と革新だとすると逆だけど。
幼き日の願いも忘れて雪那を傷つけてしまった罪の意識から、積極的に村の業を背負おうとする晃一。泣くことを嫌い、人の弱さを嘲笑わないと壊れてしまう。手下たちと違って晃一だけは酒にもタバコにも逃げずに自罰意識に浸る。自ら父権制の権化となろうとする。
ここで琢磨の覚醒シーンに追いつく。敵さんも色々と悩みながら粛清を遂行していた。
まぁベタではあるけど、この長い回想が入る前よりは納得がいくようになったかな。学校の廊下で竹刀をとって晃一と雪那が決闘するのとか、大人世代の業を子どもたちが自分たちのスケールで再演しようとしている感じがなかなか哀しくて良かった。
雪那と雪那パパ稲垣さんが救おうとしている「弱者」の村の人々がいっさい登場しなかったのはやや不満。現在時制でははやみがいるけど。
7月27日
やっと回想おわったか!!! 長かった!!! いま雪那は何してるんだろう
7/11
7月28日
ゆいにラーメン食わせてからの海デート。なんかなぁなぁで子分2人含めて全て丸く収まって、あとはゆいとの恋愛一直線っぽい。
そもそも琢磨が晃一を傷つけたことにそんなに罪悪感を持たんでもいい気がするが、琢磨はそういうやつなんだろう……
7月29日
ラーメン好きに加えてサッカーが得意という属性までゆいに追加された。
ゆいのスチルは夕日バックのものが多いな。
7月30日
とってつけたような先生の背景フォローに呆れて草も生えない
夕焼けから夜になって教室ックス
あっさり晃一と雪那のカップルも成就してて草。実質晃一も男主人公みたいなもんだし、琢磨と対比させて重層的/多角的な物語にしようとしているのだろうけど、似たような男のロマン話を二度も見せられて苦痛ではある。雪那かわいいけど。
うおーーやっぱり兄妹連続でシーンやるんだ。これもしかして同時刻にやってるってこと?「グミのような弾力の乳首」とか表現まで重ねてきててワロタ
ゆいが雪那に会いに行って「兄に会って気持ちを伝えて」と説得するシーンがあれば、少しはこの茶番感も拭えたと思う。
「あれから一ヶ月」
9月1日
たった1ヶ月だけど琢磨はなるべく早く会いに来るって言ってたし妥当か。
ついに直接2組のカップルが一同に会して、ゆいと雪那の2ヒロインが映るスチルで〆か。
エンディング!!! 別の曲と映像だ。さすがケロQ/枕系列の作品。
えっ、「√ after and another」? このシナリオは続編のほうってこと?
最後の階段のスチル、サクラノ詩の弓張学園のやつじゃん。この時代からすでにあったのか……まぁ最初のバージョンは既に公開されてるか。
ゆい√おわり。
はやみ√と同じで、琢磨と両想いになっていい感じになる終盤でどんどんヒロインへの興味が失われる。雪那も同じく。アフターストーリー「はやみの友達」のゆいが最高。この√だと普通に異性愛者ってことになってるし。
あんな学校ぐるみでのいじめ/村ぐるみでの差別をしてたのにあっさり解決してみんな仲良し〜になるのはふざけてるだろう……と怒る気もおきない。もともとそういうふわふわしたレベルのお話だし……
61点くらい?
おそらくもとのH2Oとしては、はやみ√のほかにひなた√と音羽√がある3√制で、そこに追加版としてゆい(&雪那)√と、はまじ√?が増えたのだろう。
・ひなた√を目指す
→たぶん行けた。昨日までのゆい√と途中まで(叔父さんが襲われてひなたの前で覚醒して晃一たちを倒して村の掟が改正されるまで)は同じ。
はまじ√かと思った。なぜかはまじがモブ男子2人との決闘の肩代わりをして、髪を切って男子制服に身を包む。
BADエンドかと思ったらひなたちゃんが向こうから走ってきて告白してキスをした。よかった〜BADエンドじゃなくて。
数年後 7月3日
成長したひなたの私服すごいな。これ何系のファッションって言うんだっけ
祖父に反発して弘瀬家の呪縛を断ち切ったつもりだったが、幼少期の母の死のトラウマがあり、弘瀬家を離れた自分の生の価値を信じられない→まだわかる
父親に電話したら意外と優しかったので(あとはヒロインと両想いックスで)解決→は??? これも「お前が思っているより世界はちょっとだけ優しい」なのかもしれないが……いや、優しいとかじゃなくて都合が良すぎるだろう。微温的なシリアスでしかないというか、「微温的である」ことがシナリオの態度からして致命的なんだよな。
本編いい感じに両想いで〆ておいて数年後にあっさり再会するけど尺稼ぎのようにもっかい申し訳程度のシリアス?苦悩展開を入れるのマジでやめてほしい。とっととセックスせいお前らは。茶番だ。
7/13
ひなた(ほたる)の1回目のシーンから。画はいいんだよな、画は…… 肉体への影の付け方が素敵。
7:40
ほたルートおわり!!!!!! すぐ終わった。やっぱりほたる√から派生した追加分のゆい√のほうが長い。
最終的には、とにかくほたるちゃんが好みではないのが最大の問題点であると認識した。はじめから男主人公に惚れていて、彼を様付けして、「わたしの身は琢磨様のものです」といったりするような、何もかもが男に都合のいい自律的でないキャラクターがとても苦手だ。はやみにだけはキツく当たってるのだけは結構好きだったけど、それも中盤から解消されちゃうし。
57点
あとは……音羽√と、あるなら はまじ√かな??
残りのアフターストーリーは本編完走後に読もう。読む気があれば……
・音羽ルート
ひなた(ほたる)ちゃん苦手だったけど、それに勝るとも劣らないほどに音羽ちゃんも好みでない……キツい……
一緒に海に行ったヒロインのルートに入る決まりになっている。視力回復もこの√だと音羽関連なのかな。
いつもの(ヒロインといい感じになる前振りとしての)幼少期回想パート。このルートでは初めから母の死の真相が明かされるのか。
ヒロインに優しく全肯定して慰めてもらうためでしかない主人公の過去のトラウマ設定ほんと寒いよ〜〜これがエロゲだよ〜〜
結局、視覚障碍(色盲含む)設定も同じ位置付けだからなぁ…… ビジュアルノベル×視覚障碍ってのは上で書いた通り(メタな)形式的に面白いとは思うんだけど、ストーリーとしては非常にまずい。
……えっっ!?!? 言ってるそばからしれっと視力も色覚も回復しててワロタ。母の真相を思い出せば色盲だけじゃなく全てが元通りになるのかよ。視力が弱いのは母が死ぬ前から、生まれつきのものじゃなかったの?? 逆に主人公のこれまでの歴史のすべてを否定しちゃってる気がするんだけど大丈夫??
新キャラ出てきた! えっっ!?!? 御桜稟!?!? サクラノ詩の初期ver.(体験版)はすでに同ブランド(枕)から公開されてると思うけど、ここまでガッツリそっちとも繋がりあるんだ。すば日々とだけじゃなくて。
草薙直哉ときたぞ。これ新ヒロインというよりゲスト出演って感じかな?? 『枕』ブランドとしての統一的な世界観の戦略
お〜〜 数年後、都会でも御桜稟と同級生なのか。なるほど、あの夏と今、あの田舎と都会の橋渡し役として起用されてるってことね。琢磨のほかにも、その両方を経験する人間がいることで、彼が忘れかけている「精霊」に再会するきっかけとなる。
「絵の具」「神様」「人には凡そ到達出来ない領域」……露骨に目配せしてくるやん……
「会いに来た」……当然草薙直哉にってことだよね。やっぱり、琢磨が都会に戻って通う学園って弓張学園のことで、「都会」って弓張市のことなんだね。いうほど都会か……? いや、沢衣村に比べればそうだけど……
お〜〜 白ワンピだ。やっぱみんなイメチェンしてくるなぁ。黒ワンピのはやみと対でもあるのか。
あ、音羽が死んだほたるの完璧な姉なのか。ほたるの好きな少女漫画のキャラだったもんな、なんとかの精霊。ってことは音羽=ひなたで、ひなた=ほたる……ややこしい…… 対になるのはほたるのほうだった。
うーん、まぁわかるけど、正直、音羽とほたるの絡み(絡むことはできない)というか匂わせが薄かったので納得感はあんまなく、むしろテキトーに余ってるキャラを結びつけて同一人物にしたろ!そうすればなんかいい感じの伏線・感動展開になるやろ!レベルの浅い魂胆を透かし見てしまう。妹のことを想うひなたとしての自我と、天真爛漫でふわふわした音羽としての自我が単純に矛盾している。キャラの多面性・奥深さに奉仕しているようにはとても受け取れない。いくら死んで精霊になったから性格変わってはっちゃけてるのだとしても……
で、琢磨が音羽の『約束の人』だったのはなぜだ。理由はなく、ただそういう運命だったってことか。
ずっと待ち焦がれていた人とセックスして文字通り昇天。さようなら〜〜〜
音羽ルートおわり!!!
お、これは「はやみ・ひなた・音羽」の3人全員のルートをクリアしたから見られる本編のグランドエピローグだな。琢磨は晩年にあの夏の少女たちを思い出す。
今の音羽ルートで否定していた気がする「永遠」「透明な感情」に回収されているけどいいんだろうか。アイロニカルな結末?
はやみ√で話したタイトル回収のエピソードを再びまるごと、さも大事そうに繰り返す。ほんっと最後までこの作品はなんかズレてるなぁ……
そもそもこの挿話じたいがどう受け取ったらいいのかよくわからん。最初にオチを聞いたときはハッとするけど、よくよく考えてみると「だから何?」という。ここでいう「神様」が本作のヒロインたちなのか? たしかにさんざん都合よく慰められていたし全肯定してくれていたけど…… 「神様は絶対にあなたを見放さないから信じて感謝しなさい」が元の挿話の主題だとすると、「エロゲ(の美少女ヒロインたち)は絶対にあなたを見放さないから信じて感謝し(てこれからも創作者・メーカーを崇め讃えて買い支え)なさい」ってコト……!? まぁ、とことんテンプレな内容のエロゲ(純愛和姦シナリオゲー)だから、一貫しているとはいえるかもしれない。
音羽√は56点くらい。
これ はまじ√もちゃんとありそうだな。メインヒロイン3人に入ってはいないから、やっぱりゆい√と同じように追加されたシナリオなんだろう。
・はまじ√
ここで「√ and another」版のOPが!!
雪路(ゆきじ)ちゃん。はまじの妹。何歳下
ガッツリ弓張学院出てきた。草薙直也、圭、鳥谷、ノノ未も。懐かしい。鳥谷CVと性格ぜんぜん違くて草
もうだいぶサクラノ詩の設定が固まってたんだな。琢磨お前天文部の部長だったのか。サクラノ詩に出てきてたのかな。
ラッセルの世界五分前仮説。すかぢさんが書いてるのが丸わかりの、読んだ本自慢パート。
二千年桜……あっちでは千年桜じゃなかったっけ。
はまじ√おわり!!!
Hシーンはおまけ外伝に回したのかな。
読んでいてほとんど心が動かされない虚無シナリオだった。サクラノ詩を再プレイしたくなるどころか、より嫌いになったかもしれない。直哉と圭の漫才的掛け合いもほんとウザいし、やっぱり草薙直哉嫌いだわ〜〜という思いを強めた。
シリアスパートの、はまじがずっと琢磨を監視していて裏切られたとショックを受けるくだりも、そのあとで実ははまじは他の弘瀬家の監視から琢磨を守っていたのだと知って手のひら返しするくだりも、ほんと意味わからんというかしょうもないというか。琢磨の父も出てくるたびに株を落としていく。
没落して村での立場が危うい八雲家を救うためってのが原初の動機だったのに、最後にはあっさりと「家の名前なんてどうでもいい。妹こそが大事」と放棄するのも、じゃあ最初からそうしろよと思ってしまう。そう考えられないはまじの弱さを克服する話ではあるのだろうけれど。
はまじと雪路の兄妹愛礼賛バナシも、あっそうですね〜という。結局はまじは雪路の母になろうと女装していただけで、特にトランスセクシュアルとかではなかった。そして、はまじ→琢磨は明らかに同性愛となった。まぁそういう設定じたいは特に悪いことではないが。
結局、はまじ-雪路による散らない桜・春休みループは二千年桜とは関係ない?みたいな締め方をしていて、それは単純によくわからん。沢衣村にあった桜の山?森?と関係がありそうな描き方もしていたが。
お母さんのビジュアルが出てきて夢で励まされる展開もキツかった。音羽が化けたものなのか、混ざったものなのか知らんが。
あとテキストの誤字が異様に多かった。一度も推敲校正してないのかレベル。すかぢさんにありがちなんだっけ?
55点。
とりあえずこれで本編はぜんぶ終わったぽい。
外伝「ATO-GAME」全8編のうち残りは7編。うーん……唯一読んだ「はやみの友達」はまさかの激アツ展開ですごく好きだったが、普通に数時間かかる長さはあった。あと7つも同じくらいの長さとするとキツいな……本編がつまらなすぎてモチベが地に落ちてるし……
~ここで放置して1年数か月の期間が経つ~
・FOOTPRINTS IN THE SAND(はやみアフターアフター) 約2時間30分
「HAYAMI After After」 12月14日。琢磨とはやみ、2人で過ごす2度目の冬 季節感ちょうどいいな
おそらく「はやみの友達」の後日談(一年後?) 街にいる琢磨・はやみ・ゆいの元に村からひなたがやってくる。どうやら家のことで街に逃げてきたらしい。ゆいの家に泊まっている(ペットとして)。
初めははやみ視点の地の文だったのが、途中からヌルっと琢磨視点に切り替わっている。……と思ったら、いつの間にか三人称視点になっている! どういうことやねん。……その後も、また琢磨視点やはやみ視点に戻ったりと場当たり的だ。ようは地の文も各キャラの台詞(内心の声)みたいなもんだということか。
ファンディスクというか、ひたすらに虚無のだだ滑りコメディが続く。きつい。ホモフォビア(レズビアンフォビア)も酷い
これはこれで、往年の「エロゲっぽさ」のステレオタイプを地で行っているので趣深くはある。
実ははやみが他の3人から総愛され?
過去のはやみのトラウマを払拭し、今度はピンチを助けるひなた。今回はこのふたりの関係に焦点を当てるのか?
野良犬プルを飼い始めるはやみと琢磨。しかしペット禁止のアパートなのでゆいに飼ってもらうことにする。
挿入される「memory」の兄妹の犬アプチの話とはどういう関係?
なんにせよ、ものすごくつまらないシナリオだ……いつ終わるんだ……
「プル」は2人の思い出の風車の赤と青が混ざりあった「パープル」由来。つまり、このシナリオははやみと琢磨2人の「子供」を巡る物語だということ。流石に実の子を扱うのは面倒だったか。
アプチ=プルで、この哀れな犬が実際に辿ってきた過去をはやみは夢見ているってこと?
ひなたが家を逃げ出した理由は夕食のがんもどきだった、というギャグオチ。それを聞いてはやみとゆいがひなたを殴り始めるのは、先程まで少年たちがプルに暴力を振るっていたことの皮肉な再演ってこと? ペットへの愛情を謳っておきながら結局お前たちも暴力を行使する浅ましい人間に過ぎない。
今のところ、キャラのファッションのデザインがやっぱり良いなぁ〜という再確認をできたのしか美点がない。『すば日々』のコスプレが今でも人気なように、ケロ枕のゴスロリ系ファッションヒロインの魅力は今でも色褪せない。
海辺に来た! これで章タイトル回収して終われるぞ! ゆいの日射病ナイス!!
サクラノ詩のラストみたいなスチルだ。しかし、ふたりの間にプルも付いてきてるのに、はやみはそれに気付かないでか「二人分の足跡……」と独白してるの草 やっぱり犬をないがしろにしてるじゃないか。そもそもこの話は、はやみと琢磨の幸せなエピローグのために犬を道具として雑に投入しているのでキツいんだけど、最後にそれが再確認された。
こわっ。もう一人分の足跡。ホラーかと。「はやみを幼くしたような女の子」……はい、出ました。いつものヒロイン再生産クローン娘パターン。ミソジニーの権化でうんざりする。(娘だけでなく母親の場合もよくある)
それ以外にも、男主人公とヒロインの関係の高まりを演出する(今後も続くふたりの幸福な関係を"確定"させる)ために「子供」が道具的に用いられているのも何よりグロテスク。
ペット主義、ミソジニー、出生主義……自分の嫌いな要素が見事に集結した素晴らしいシナリオだ…… それぞれを裏返して動物倫理(ヴィーガニズム)、フェミニズム、反生殖主義になる。
エンディング曲のオケが良い。さすがピクセルビー。イラスト/グラフィックと音楽だけは高水準を保ち続けるケロ枕作品
アフターストーリー全8つ中2つが未開放だ。
・命の共有(ゆいアフター)
11月25日。ニアミス
ゆい√の後日談だ。弘瀬グループ代表の琢磨に引け目を感じているゆい
美少女がラーメンを啜るスチルだ!
はやみとひなたが先回りして男女カップルのデートの「模範演奏」をする。
ゆいも琢磨も、自分の出産時に母を亡くしている。エロゲ特有?のマザーコンプレックスが男主人公にもヒロインにも共有されている。「お母さまから『預かった』命」をふたりで共有して支え合い、人を幸せにするために生きていく。看護師という夢。……ゆいって本編でめっちゃはやみとかをいじめてたよね? まぁいいけど……
ゆいさん衣服がいちいちエッチだ……
村を出て5年後、看護師になったゆいは母の墓前で戴帽式の宣誓をする。〈父〉の不在……
・雪の降る道(ほたるアフター)
救急車じゃなくて霊柩車w
ほたるさんは可愛いなぁ 裸エプロン自慰!
弘瀬グループを継がないのははやみ√だけで、ゆい√やほたる√では継ぐ決意をして婚約している。
どのアフターストーリーでも、琢磨と結ばれなかったほか2人が、新婚生活に押しかけてくる導入なのは変わらない。
ほたる√だと琢磨とゆいは敵対関係のままなのか。何も覚えていない……
「買い物は女の仕事」とか、ちょくちょくはやみさんのやべぇ差別発言がきてウケる
男主人公が、婚約者とその同性の親友の関係に嫉妬する展開。そして3人目の高飛車女となんやかんやで良い感じになる……これはヘテロカップルの両方がそれぞれに浮気っぽいことをしているってことか? ええやん 四角関係W不倫
>「ふん! あなたは黙って、私とほたるが愛し合う姿を見ていればいいのよ」
すごいことになってきたな…… 「はやみの友達」でのはやみとゆいのレズビアンプレイはふたりきりでだったけど、今度は琢磨の前で見せつけながらやっている。そして、スチルとしては裸体のヒロインふたりが "こちら" を見ている一人称の構図……
ええ……何してるんだこれマジで。ヤバ。3Pになるどころか、互いが取り合っているはずのほたるをそっちのけで琢磨がはやみを犯し始めた。はやみを謝らせるための勝負
琢磨→ほたる←はやみ のハズが
琢磨→はやみ→はやみ の入れ子強姦構造になっている。なにそれ? ムカデ?
ここで選択肢!?
>こうなれば、是が非でも謝らせる。
>それは、はやみへの情に、勃起していた。
激ヤバ展開で最高だ。クリスマスの夜に恋人(ほたる)に性的に近づく女性(はやみ)を懲らしめようと、恋人を守ろうとしていたはずが、結果的になぜか自分がその女性に欲情してレイプ(しかも処女貫通)していた……恋人の目の前、というか "裸体の上" 、隣り合った「穴」のわずか数cmの差で……
「はやみの友達」といい、『H2O』はアフターストーリーでたまに確変するんだよな。
えっ!? ここから更にまた別の(3人目の)女性に走るのか!? 最高の向こう側へ行こうとしている
いじめ加害者側のゆいやその兄に対して、むしろ琢磨があの夜に暴力で懲らしめてしまったことを後悔しているのか。それは明らかにさっきのはやみへの性暴力と同型だ。すごい皮肉。すごい業の深さ
>「ねぇ…弘瀬。……最後にひとつだけ……私の方から聞いてもいいかな?」
>「え、…あ、ああ…なんだ?」
>「さっき…私が好きだって言ったとき…少しでも、心が揺れた?……迷った?」
>「……」
>「少しだけなら…な」
>「そっか……あはは」
> 乾いた、笑い声。
>「ざまあみろ」
> そう言って、きびすを返した彼女。
> その肩が震えていたのは、…寒さのせいであろうか。
ゆい〜〜・・・・・・ 素晴らしい失恋ヒロイン…………
しかもこれが「はやみの友達」よりも更に凄いのは、家では眼の前で裏切った恋人と、レイプしてしまった恋人の親友が待っているということ……。ゆいだけが失恋ヒロインの座に悠々と居られるわけではなく、事態はもっと混沌としている。見方によっては、3人のヒロイン全員が「失恋」している。(し、琢磨もまた情けなさと後悔とで色々と終わっている)
>この人は…そう、なのだ。
琢磨がほたるを「この人」呼びするの良いな
ほたるの暴力的な優しさと共感力によって、なんかめっちゃ強引にうまく良い話にまとまっていっている……なにこれ??
けっきょくは琢磨の総愛されハーレム展開ではあった。はやみ→ほたるの感情は「恋愛」ではなく、異性愛主義が強固に保たれたのは残念だが、はやみの性差別的な保守発言はそれの伏線であったのだな。てか食事前のはやみの神への祈りからして凄みがあったよな。
FOOTPRINTS IN THE SNOW
ほたる、婚約者を未だに「様」付けし続ける古典的な貞淑な妻像を地で行くのはどうかと思うが、そういう人じゃないとこのシナリオをまとめ上げることはできない……
>お兄ちゃんも、…きっと、泣けばよかったのだ。
うおお ゆいの兄の〈男らしさ〉の呪縛にさえもこうして言及し、解放する── しかもクマのぬいぐるみ要素までいい感じにまとめてくる
終わったww はやみがツインテールなのも琢磨のためなのか。
最後は失恋ヒロイン同士がコメディ調で「喧嘩」を始めて終わる……
マジでこのシナリオ書いたの誰? 知りたい。藤倉さんなのか?
>ほたるを愛する。
え? Hシーンで挿れる先がほたるになっただけで、その後はなぜか最初の√と同様にはやみを抱いたことになっている……つまり、あっちが正史ってこと? こっちはダミーの選択肢みたいなもんか。まぁ挿れてなくてもはやみの裸を襲おうとしたのは変わらないからってこと? そういう解釈をしないと変なことになっている。
→両方の選択肢を読み終えたら、新シナリオ「レインボー」が解放されてる!!
・魔法少女マジカルひなた(ひなたアフター、70分)
ひなたが誰か完全に忘れていたが、ほたるの姉か。なにも思い出せない
村を逃げ出したほたる・はやみを招き入れてなぜか共同生活をしている琢磨
あ〜〜 いたなぁこんなキャラ! 登場してようやく思い出した。
「悲しいけど、これ戦争なのよね」……やっぱりガンダムの台詞だった。メタネタも。
いつのまにか琢磨の「彼女」になっている。でも幼そうに見えて意外とひなたって大人っぽい節がある。
愛について。ニーチェ、ノヴァーリス、スタンダール、ラクロ、モンテーニュ、モーム、萩原朔太郎…… すかぢさんか? でもそれらの空疎な衒学的な引用を皮肉っている。
氷川里奈! 氷川里奈じゃないか!! 喫茶店で働いている。
ひなたの長手袋とハイソックスが良い
骨董品店の店主、陳が最後に琢磨の「眼」について語る。生の世界と死の世界のどちらも見える眼。ひなたはその境界にある「青い空間」にいた。『サクラノ詩』みのある幸福論。……やっぱすかぢさん?
・レインボー(ほたるアナザー)
絵本。予想通り幼児化した琢磨
陳が「アナザー」世界とメタ発言
陳が氷川里奈信者の大学生サークルの顧問になる(?) あの教授と対決するも変なビームを浴びせ暴走させてしまう なんでもありだな
琢磨が描いた絵本「レインボー」をひなたが読み聞かせる 運命のつがい 片方だけの靴下
またしても、失われた〈母〉の幻影を現在の恋人(ほたる)に投影して、〈母〉の乗り換え(バトンタッチ)を行う
便利な若返りプレイ用の水と化した あぅあぅ♡
「雪の降る道」のラストシーンへと飛んできた陳がはやみとゆいに殴られて終了 そう繋がるのね
ってアレ? 残りの1つも開放されてる!?
・夏草(真紀シナリオ)
真紀って誰だ。モブ? マジで記憶にないキャラが出てきた。クラスの快活な女子 かわいい
沢衣村の学園時代の外伝。夏休み
美容体重というものを知って気にする真紀
はまじ久しぶり〜いたな〜〜
ノーパンダイエット。美容意識への目覚めとともに性(自慰行為)への目覚めを真紀の一人称で描く
外伝とはいえ、エロゲヒロインの完全にひとりきりの自慰シーンはあまり多くないからとても嬉しい。ハプニング的に見られていたとか、見せ合いプレイ的なものはままあるけど。
真紀さんめっちゃ可愛いな〜 サブキャラゆえのあまり特徴のない正統派美少女デザイン
まき→はま 尊い……
昼間の川から夜の学校のプールへ。水中というエロス 女装と露出、「変態」性で繋がるふたり
めっちゃ良いな〜〜 高校生の夏休み、自分の性的な身体の発見。その自然さが分からず、変態・異常だと思い込んで悩んでしまう……という普遍的な青春の私的なドラマに、はまじという「男の娘」(女装男子)との親密な関係の変化への戸惑いというドラマが絡み合っている。ド好みの夏のエモい=エロい物語だ〜〜キュンキュンする…… それが、長編エロゲのおまけシナリオで、サブキャラ女子の一人称という形で綴られる位置づけもとても良い。やっぱ自分は女性主人公(一人称)のエロゲ/ノベルゲームが大好きなんだと思う。水上由岐とか、秋本みすずとか…… 「男性主人公」がひとつのヘゲモニーを成しているエロゲ/ノベルゲーという文脈のなかだからこそ輝くものがある。この「夏草」なんか、特に本編は弘瀬琢磨という典型的な少年主人公モノでありながら、外伝で周縁的な女子キャラに寄り添って性と人間関係の話をする……しかも、その相手がはまじというこれまたクィアな存在である点まで完璧。夏休みの最後の5日間、という時期設定もすばらしい。
(女性キャラの一人称ノベルゲーが好きなら乙女ゲームをやるべき。それはそう。やりたい)
久門(くもん)真紀っていうんだ。八雲はまじ(妹がいる)
夜のプール内で裸で背中合わせ!……を、両側からの2枚のスチルで交互に表現する!(真紀の一人称地の文は変わらない)
はまじのジェンダーアイデンティティってどうなんだっけか。トランス女性なら百合というかレズビアンプレイってことになるが…… ともかく、他のシナリオのように、国家によって認められた「普通」の男女(婚約者)が愛し合う行為へのカウンターとしてこれ以上ないものがあるな…… いや、まぁはまじがシスヘテロ男性ならこれもまた、ヘテロの性行為ではあるんだけど、性器結合主義には逆らっている(背中合わせで自慰し合う)。そもそも琢磨とはまじではCVの有無も、ビジュアルの扱われ方としてもまったく異なる。
水中で背中合わせ、というのがなかなか面白い。要するに、プールの水が一般的な挿入行為における「体液」の代わりとなっていて、互いに性器を向き合わせて近づけて結合させる "内向き" の地政学(地性学)が文字通り裏返って、それぞれが "外向き" のまま、浸っている水と、背中/尻という性器以外の肉体の「体温」や「震え/ゆれ」によってエロスを交感する、極めて反-体制的/反-体勢的/反対-性的な性行為になっている。これだよこれ!!! こういうのを求めてエロゲやってんだよ!!!!!
しかも、お互いに相手は見えていないわけだから、視覚優位のビジュアルノベルという形式自体からも距離をとっている。もちろん、プレイヤーはそれをスチルという形で存分に「見る」ことができるわけだけど、逆にいえばプレイヤーとキャラクターの位相の差異を強調していると言える。まぁ百合エロゲとかでは当たり前な性質ではあろうけど。
>お互いの合わせた背中が突っ張る。
>弓なりになりそうな勢いだが、貼りついた相手の背中がそれを拒む……
エロすぎる
放課後の教室で座って今度は向かい合わせの自慰プレイ。そして強姦未遂……のあと、今度は真紀から誘って側溝(膝まで水)で結合してしまった……ああ……
あ、はまじの女装ってそういう事情だったっけ。何も覚えてない。妹:雪路を守るために母の姿を借りていた。ごめんなさい、百合ではなかったw
今度は真紀を異性愛者の男として守るために、「ちゃんとしたボクを見てもらいたくて」男装をする。これはこれですごくマッチョイズムに囚われてるなはまじ……
>「彼みたいに……琢磨くんみたいに……たった一人で戦える……そんな人になるから、だから」
やめてぇ〜〜 はまじは今のままでいて〜〜〜
おわり!! 夜のプールで背中合わせに自慰してた頃はマジで最高だったけど、最終的には「正しい」ヘテロ恋愛-性器結合主義-ロマンティックラブイデオロギーに見事に収束してしまって残念。真紀とはまじ自体の関係はめっちゃ感動的だから応援したいんだけど…… 惜しいなぁ〜〜 まぁ自分が本編のはまじについて完全に忘れていたのが悪いともいえる。。
・思い出の果てに(はやみアナザー)
陳、ほたるアフターからはやみアナザーの世界へ。音羽(ひなた)アナザーに元いたらしい。
7月。今度ははやみが若返りの薬を飲んでしまう。琢磨と同じく、幼少期にトラウマがあり強い自制をしていた反動で精神まで退行して沢井村にいた頃の記憶が抜け落ちてしまっている。思い出すために沢井村へ…… なるほど、そういう舞台設定か。
はやみの新衣装かわいい!
迫害され虐げられていた「村」のことを忘れ、ただただ自然の綺麗さに驚き、「こんなところなら一生住みたい」と言うはやみ。自ら逃げ出した村だというのに…… これはなかなかに象徴的な状況だ。
ほたる(ひなた)のいる神楽家(村長の家)に泊めてもらうはやみと琢磨。ここでは、ほたるははやみ・琢磨たちと和解しておらず、疎遠なまま微妙な関係らしい。それでよく泊めてくれたな。
自分のふるさとに残していったものは、良いことも悪いことも、思い出になる。自分の記憶として、懐かしがって今を生きる糧にすることができる思い出に……。
「忌まわしい記憶をそれでもなお思い出すべきなのか、忘れたままのほうがいいのではないか」というベタなテーゼが、しかしこの作品の締めくくりとしてしっくりくる。この風景の記憶が……
>「わがままを言ってすみません。でも、どうして私があなたのような人にこんなに大切にしてもらえるのか、知りたいのです」
あからさまにメタな総まとめエピソードであるのとはまた別次元で、まさに自分もこのはやみのように、沢井村での『H2O』本編の記憶をかなり忘れているので、思い出したい……と、メタにオーバーラップしてしまっている。
>言葉にできないことは相(すがた)を見るしかないのかもしれない。二人の気持ちは、二人の思い出の相から推し量るしかないのかもしれない。けれどねはやみ。これだけは言っておくよ。僕ははやみを愛している。多分それは色んな理由や条件があったりするのかもしれないけれど、それは些細なことだ。
すごく…… じんわりと良いです。エロゲの幸福の原風景のあまりのナイーブさに浄化されそう
ふにゃふにゃはやみ、原型なさ過ぎるけどちょっとこれは反則級のかわいさだな
はやみと琢磨が出会った、何気ない田んぼ道。これは……!! エロゲの何の変哲も無い "背景美術" にこそ価値を見出す行為じゃないか!!! すばらしい……
>「…なんだか、不思議です…琢磨さんにそう言われると…この場所が、なんだかとっても特別な場所に見えてきます」
土地の記憶をめぐる旅
はやみの長い黒髪(を撫でること)がひとつのキーになっているっぽい。風が髪を撫でるように。記憶を手繰り寄せるように。ちょっと中島みゆき『糸』(さよ朝のヒビオル)っぽい。
教室という「牢獄」に吹いてくる一陣の風。それは孤独な自分の価値を肯定してくれる癒やしと救いの風だった。
やばいめっちゃ良いんだけど。なにこれ。すげぇ正統派の感動展開と丁寧な文章に圧倒されている。
>琢磨さん。…琢磨さんは…私の風です。
>…こんな私に、…優しさを注いでくれる…
>私が…私を好きになってしまいそうなくらいに…
>生きていることが…愛おしくなるくらいに
愛おしさと悲しさ。
なんか『H2O』自体がめちゃくちゃ良いものであったかのように錯覚というか記憶改竄させられそうなほど良い、メタ-エピローグなんだけど。なぜなら「決して良いことばかりではない過去の沢井村での日々(=『H2O』本編)を、少しでも "いい思い出" として思い出したい」という祈りについての話だから。ズルいんだけど感情移入がすごい。俺もいい思い出だけ思い出して救われてぇよ・・・
しかもひなたとはやみの関係までめちゃくちゃ掘り下げてくるじゃん…… はやひな尊い……
てか、「ほたる」じゃなくて「ひなた」か。えっと、元々はひなた-ほたる姉妹だったけど、姉のひなたが死んで(精霊「音羽」になって)代わりに妹のほたるが「ひなた」と名乗ってたんだっけか。何も思い出せねえ…… エロゲでよくある姉妹/双子の名前入れ替わり・相続ギミックややこしい。
うわ〜〜 はやみだけでなく、琢磨もまた音羽との思い出を忘れている…… すごいなー……
「あ〜ん…」のスチルの食材にまでモザイク入ってて草 そういや、エロゲで「料理下手」なヒロインのモザイク料理がよく出てくるのって、Hシーンのモザイクと関連付けられるのか?
>そう、
>二人でいられたことが大切なことで、
>ここで行ったことは、
>それほど刺激的ではなく。
>忘れられても仕方のなさそうなことばかりだから。
まじでズルない? 要するに、本編の退屈さ・つまらなさを自覚した上で、「アナザーストーリー」でそれを引っくるめて昇華させようとしているってことでしょ。うお〜〜
しかし、上の幸福論といい、のちの『サクラノ詩』に繋がりそうな要素ではあるんだよな。
何回目のサブタイトル回収だろう。……正確には思い出せないが、もう何度も見てきていることは覚えているぞ!!
ひなた(ほたる)の過去のおさらい回想パート。ありがてぇ。だいたい当たってた ほたるの爺さんがクズすぎる(両親も)
はやみの記憶が失われているからこそ、こうしてすんなりとストレートにほたるの後悔の贖いと解放が出来る。それは反則じゃないか、という気もする……それこそ、本編に対して不誠実だと。しかしこれは「アナザー」の物語であり、そして何より、わたしは本編の内容を忘れている。だから少なくともわたしがそう言える立場ではない。
琢磨と神楽の爺さん(村長)、権力者の男ふたりが月夜に縁側で酒を酌み交わす。 ……古い因習に囚われて過疎化し時代に取り残されて消えゆくであろう沢井村、まさにこの『H2O』を典型とする古き良き(悪き)「エロゲ」そのものの隠喩のように読んでしまうな…… 「エロゲ」(夏の田舎)を魂葬しようとしている?
諦めを見せる村長に反論する琢磨。弘瀬グループの巨大資本によって、村を保護するという目論見。すべては小日向はやみのふるさとを守るため。
>私が守りたいのは、この場所にある昔ながらの暮らしぶり…昔ながらの自然…そういうものです
>いずれ、この国にはそういった場所が必要になると思うんです
>時代の流れが激しさを増せば増すほど、人の心はどこか、古く懐かしいふるさとを求めるようになるでしょう…そこに自分がおいてきてしまった思い出を見るのでしょう
・・・エロゲの話にしか聞こえん(泣) 「村」と「国」……
しかし、こうして男性の権力者同士の「語らい」(≒シーン)によって、大事な未来のことが決められるというのはほんと悪しき父権制だな〜〜
黒はやみさんと白はやみさん。彼女の長い黒髪が強調されていたのは、まさしくこれまでの記憶=黒の象徴だったってことか。それが、この月夜のスチルでは月明かりに照らされて白みがかっているところまで抜群に上手い。
しかも、一瞬、黒はやみさん側が地の文になっていた。これは、地の文の視点が不安定でコロコロ変わるという本作の文体がここぞとばかりに活かされている。
あの夜ほたるに助けてもらえなかったの(だけ)が本当にはやみのトラウマだったのか……男主人公(琢磨)が完全に蚊帳の外なの良いな。
記憶が戻ってほたはや和解記念に、あの頃の学園生活の再演。そんな反動的で不健全な……
なっつい居間! 琢磨の家の背景だ…… これに懐かしさを感じられることが嬉しい! まだちゃんと覚えてたんだ!!
・・・これは…… 大人になってすでに異性の恋人がいる男が、別の女性にあの頃のように朝起こされるのを再現するってめちゃくちゃ背徳的でエロいな……
これはいけません! ほたるさんのブルマなんて…… で、たっぷりと見せておいて、はやみはSDイラストなの草
>「……よかった、ハッピーエンドだ」
……よかった、ハッピーエンドだ
脱いどる。解散っ!
月見酒もまた『サクラノ詩』か。
>「いいことも、いやなことも。 たくさんつめこんだ…心のふるさとです」
『キリンの国』を思い出す台詞。
最終ラウンドか
ここで選択肢www
>言ってもらう
これ猫化するかしないかの差分なのかな。てか猫化ってなに?(今更) これもまた黒猫(黒い毛)だけど……
>やめておく
やっぱり猫化していない。あとはやみの直接的な淫語も少し抑えられている。
「懐かし」さ この一言でまとめられる気がする……この作品を…… 好きになれたかは、わからないけれど…… 少なくとも懐かしく思い出せる対象にはなったと思う。「僕たちのふるさと」に……
おわり!!!!! 乙!!!!!!!!
読後感が良い……あたかも内容も傑作だったかのような……