FF愛に溢れたイカサマ麻雀RPG。ボリュームたっぷりで遊びごたえ十分。麻雀に疎いのでやる前は少し敬遠していたが、いざプレイしたら寝る間を惜しむくらいにはハマってしまった。純粋にゲーム性のある作品として面白いしFFシリーズが好きな人には是非プレイして欲しい一作。
FFはナンバリングタイトルだと1、2、4~10、12、13プレイ済。
麻雀はルールと簡単な役(平和とか)を知っている程度の初心者。
そんな自分でも特に苦戦する事なくクリスタル編(ノーマルモード)をクリアできました。
50時間近く掛かったけどそれがあっという間と思えるくらいには熱中して楽しめたし、コストパフォーマンスはもちろんクオリティの面でも申し分無し。とは言え隠しダンジョン、ギルガメッシュ編にはまだ手を付けていないので遊び尽くすまでにはまだまだ時間が掛かりそう。
プレイ動機としては「歴代のFFヒロインとあんなことやこんなことができる!しかも陵辱もある!」というのが一番の目的で、イカサマ麻雀に対しては「面倒くさそう」とか「そもそも麻雀で詰まってHシーンまでいけなかったらどうしよう…」という感じで不安しかなかった。
最悪面倒になったらセーブデータを当てて回想だけ見ればいいかなとも思っていた。(しなくて良かった)
ところがその印象がガラッと変わるほどイカサマ麻雀のゲーム部分が面白かった。
プレイ前:「Hシーンを見るためにイカサマ麻雀をやる」
プレイ中~クリア後:「イカサマ麻雀をやる(強い敵と戦う)ために物語(Hシーン)を進めていく」
こんな感じで手段と目的が完全に入れ替わった。
普通の麻雀って自分のような初心者からすればまず役を覚えるのが面倒だし、ちょっと覚えたくらいでは全然上がれない(勝てない)、或いは高い点数で上がれないのが敬遠する大きな理由なんだけど、本作の場合だとそんな事はまず起こらない。ツミコミ技を使えば配牌を揃えられるしリーチ技を使えば簡単に一発が付く。非常に楽だし爽快感がある。
なので取り敢えず感覚的に綺麗な形(同じ数字を揃えたり順番に並べたり)を作れば良いのかなーくらいの認識でも上がれるし全く問題ない。むしろ自分がそうだった。
最初は役とか知らなくても上がれるだけで嬉しいもので、意図せずとも高い役が付いた時は更にテンション上がる。イカサマ麻雀はこの嬉しさを容易に、何度でも味わえるので非常に取っ付き易いと思う。
進めていけばどんな形を作れば良いのか自然と覚えてくるし、今度は高い役を自分で作ってみようと欲も出てくる。そこから役を覚え直して麻雀の打ち方をネットで見始めてからはもう止まらなかった。
でもイカサマ麻雀だけだったらここまでハマらなかっただろうし、「FFをベースにした」イカサマ麻雀だからこそここまでハマる事ができたと思う。
「ファイア」「サンダー」「ブリザド」といった黒魔法はもちろん、「バハムート」のような召喚獣、更にはクラウドの「超究武神覇斬」、スコールの「エンドオブハート」といったキャラクター固有の究極技まである。全シリーズの主要メンバー全員が仲間になるのでお馴染みのキャラクターを選択、お馴染みの技を駆使して戦っていく事になる。敵もエクスデス、ケフカ、クジャ…と歴代のラスボス系キャラ勢ぞろい。
やっている事はイカサマ麻雀でもそこに愛着のあるキャラクターと技が出てくるとやっぱテンション上がる。
作品の至るところからFFシリーズに対する愛を感じられるのも好印象。
原作を思い出させるギルガメッシュ(FF5)、オルトロス(FF6)の語り口調と扱われ方。
ゴルベーザ(FF4)の「いいですとも!」、皇帝(FF2)の「ウボァー」、リノア(FF8)の「おハロー」といったシリーズ屈指の名(迷)言やイベントが何個も登場するので原作プレイ済なら思わずニヤリとするはず。キャラクターの絡みを見ているだけで楽しかった。
装備品も「リボン」といったお馴染みのものが登場。効果もちゃんと原作に準拠。
あとは終盤ワールドマップ時のBGMが「仲間を求めて」に変わった時は思わず鳥肌が。最初にプレイしたのがFF6なので特に好きなんですよね…。
ストーリーもFFらしいクリスタル物語として纏まりつつ、その中でもFF10のシン討伐のようなクリスタルとは馴染みが浅いシリーズの戦いも上手く絡めていたのが良かった。
とまあHシーンそっちのけでイカサマ麻雀の部分にハマってしまいました。と言うか当初の予想とは裏腹にHシーンではむしろ興を削がれるかたちに。
別物とは分かっていても歴代ヒロインが簡単に股を開くのは見ていて凄く複雑。エッチ勝負を仕掛けるベアトリクスとか見たくなかった…。主人公の性格もちょっと受け付けなかったしBLとかでよく言われるカップリングってこういう事なのかな。
まあでも設定でHシーン自動省略が可能になるので苦手に思った人は使えば良いと思う。自分は飛ばすのが嫌なので使わなかったけどシーンは殆ど流し読み。
◆まとめ
FFと麻雀、ジャンルは違いますが多くの人に親しまれている事は共通しています。この二つを下地にした本作は他の作品にはない強力なバックボーンがありました。なので面白い作品になったのはある意味当然の事と言えるかもしれません。それでも、ここまで魅力的な作品に仕上がったのは偏に製作者の元ネタに対する深い愛情があったからだと思います。二次創作の同人ゲーとしては最高峰の作品だと思いました。FFシリーズが好きな人には是非プレイして欲しい一作ですね。自信を持ってお勧めします。
◆おまけ
・自分のラスダン攻略時のメンバーと攻略法
A:アーロン ゼル ユウナ ルールー
B:スコール マッシュ パロム テラ
C:クラウド カイエン ティナ ミンユ
サブのジョブは全員ソルジャー。HP・ダメージ限界突破装備。全員に魔法防御アップ、HP+30%アップ装備。
最前列三人にはST限界突破、肉体強化、代打ち四暗刻殺し装備。
終盤だとステータス面でのキャラクターの差は殆ど無くなるので基本的には好きなキャラで固めても問題ない。でも固有アビリティ(リーチ技)が優秀なキャラを選んだ方が良いと思う。アーロンはリーチ技こそないが敵全体ダメージ+CLV5減少の「陣風」が非常に協力。
テラ、ミンユはそこまで好きなキャラじゃないけど序盤からお世話になっていたし結局最後まで使ってしまった。アビリティやマテリアの付け替えが非常に面倒・時間が掛かるのでどうしても終盤加入するキャラは使いづらい。本作の数少ない欠点の一つ。でもクリアしたしテラ→ポロム、ミンユ→エアリスの俺得パーティに変えたいな。ミンユは肉体強化持ちだしテラにはST限界突破付けてるから変えるのが面倒だけど。
基本的な戦術としては相手のCLVを削りつつ火力でゴリ押し。
たまねぎ剣士が覚える「代打ち四暗刻殺し」は相手が代打ちに変わると何もせずとも配牌が四暗刻単騎の形になるので非常に楽。なので早めに相手を倒す事だけを考えてた。
召喚獣は初手バハムート一択。後二列の六人全員に装備。途中でたまにフェンリルも使用。メテオ、ケアルガ、アレイズ、エスナガも全員に装備。
あとはブレイクも一人か二人装備しておくと数が少ない雑魚戦が楽になる。
侍が覚える敵全体ダメージ+CLV3減少の「居合抜き」もかなり重宝。前二列の六人全員に装備。これを連発して相手に何もさせず、メテオや固有リーチ技でごりごり削っていけば特に苦戦する事なくラスダンは攻略出来た。たまに相手の技で配牌が破壊されたりするけど対策に迫られるほど厄介でもなかった。むしろ究極の塔の方が辛かった。
隠しダンジョンをクリアしたらまた追記するかも。