リリースする順番が違っていたなら、ひょっとしたら。
前作・前々作が「人によって好き嫌いが極端に分かれるであろう作品」だとしたら、
本作は「物足りないと感じる人はいるかもしれないが、比較的万人に受けるであろう作品」といった印象。
前々作「鬼うた。」のネタバレになってしまうのですが、とあるキャラの自殺描写で完全にKOされてしまい
さあ、どんな爆弾が埋もれているのやら…とおそるおそる(怖いもの見たさで)プレイ。
主人公の一馬君はダメな子ですが、ゲームを投げ出してしまいたくなるまで不快というレベルでもなく
ヤンデレを推していたわりにはそれほど過激な描写もなく。
最後まで謎を残したまま終わってしまう樹子さんや
終盤ほぼ空気になってしまうシロちゃんなど、一部キャラ描写の不満点に目をつぶれば
作品単体として楽しめるレベルだと思います。
一度クリアすれば解放される(誰のルートでも大丈夫)テレビショッピングや
警備報告は作品設定のひとつとしてなかなか秀逸。
いい大人ふたりによるガチバトルにも笑わせていただきましたし、
闘うメイド・三島葉子を好演した櫻レオナさんはもっと評価されるべき方ではなかろうかと。
返す返す、多くのユーザーが様子見、あるいは離れてしまったであろう
前作の舌禍騒動?が悔やまれるばかりです。