おるごぅる氏はキャラ立てが上手いと改めて感じた
兄妹の関係は勿論、友人関係も上手い書き方をするライターだと思う。
この作品、フルプライスでは無いからシナリオは短いが無駄な部分が無く内容がギュッと詰ってた。
無論好きになった作品だからこそもっと長く楽しみたかったが、テキスト水増しの為の助長なシナリオよりは良いだろう
短いがフルプライス同様の価値はある。
栞の「お兄ちゃん」になりたいなら是非買いに行こう！
ここからは、各キャラについて感想を書いていきます。
ネタバレを気にせず書くのでご注意を。
涼(主人公)
やはりこういうテーマでは終始妹の栞を第一に考えてるのがいいね。
どんなに栞との関係がギクシャクしようとも、満員電車では栞を守り、部活で遅くなる栞を駅まで迎えに行ったり、覗きをしようとした馬鹿共にキレたりと他にも沢山あるがとにかく栞の事が何よりも大事だという所が良く伝わってきた。
普段は冷静で大人しい涼が栞の事になると人が変わるところや、妹の放尿をじっくり観察したり、ゾウさんをやったりとネジの外れた一面も持っているのも素晴らしかった。
涼は最後まで良い「お兄ちゃん」だった。
栞
涼に冷たくしたりギクシャクしてはいたが、本意は違うんだろうなぁというのが感じられ球技大会のシーン、入れ替わりＨのシーンでその内面を見せられて完全に嵌った。
入れ替わりＨでの栞のゴリ押しや、涼を剛にとられると思って嫉妬するシーンとか可愛すぎる。
あと、Ｍ気質な所もグッド。
麻衣
初めは麻衣にはあまり興味が無かったのだが、栞√の麻衣視点のシナリオを見るともう・・・
なんとかこの娘にもハッピーエンドを、という思いが募った。
栞√のラストシーンの意味は良い方で解釈してるが、もう少し引っ張って完全にハッピーエンドで終わって欲しかったかな。
美紀
美紀の√はあるが、やはりサブキャラとしての方が光る。
涼をモノにしようと積極的にせまってくる所が可愛かったりするし単体で見ると良いんだが、麻衣・栞√をやった後はやる気がおきなくなる。
彰
口ではなんだかんだ言いながらも涼同様心の底から妹を大事に思ってて(こちらは兄妹愛だが)こちらも良い「お兄ちゃん」
涼と親友というのもよく表現されてた。
好感の持てる良い親友。
剛
まさかああいうキャラになるとは・・・
しかし、ただのホモキャラで終わらずに涼とのバスケ特訓のシーンとかも良かった。
その他の感想
麻衣√ラストの涼のセリフ、栞√ラストのＥＤに繋げる部分や、エピローグ後の仕掛け等、名シーン・名演出も光った作品。
このスタッフに次回作も期待してます！と言えないのが残念。
最後にこの作品で個人的に残念なのが、ラストが少し物足りなく感じた
確かに綺麗な終わり方ではあると思うんだけどもう一押し欲しかった。
おまけで後日談でも入れてくれてたら最高だったのになぁー。