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offさんのDies irae ~Amantes amentes~の長文感想

ユーザー
off
ゲーム
Dies irae ~Amantes amentes~
ブランド
light
得点
88
参照数
606

一言コメント

もうpspでは容量的に限界なのかもしれない。UMDは長いこと頑張った、だからそろそろ休もうか。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

まあPCでやれよと思うけど人には人の都合というものがあるのです。
PCで出来ないorやりにくい場合もあるのです。ゆえに携帯機で、しかしハードとディスクの性能ががが。

中二バトルゲーという印象に押され気味だが意外にもシナリオゲーである。
座の概念による世界観とシナリオの適合というか一致、融和?みたいなのが良い。
現実には存在しない世界観を利用した展開が好きな自分にはたまらない。
私が神だから私に従えとか、次世代の座のためにお前らもう必要ない、などぶっ飛んでいます。


一長一短のシナリオ&テキストは尖っていると表現出来ます。
例えるならば円錐型でしょうか、その先端に突き刺されば好きになれます。
突き刺さった状態でさらに底面へ向かって進むと、刺さった部分が広がりファンになります。
そして先端に刺さらなかった場合は自分には合わなかったとなります。

逆に尖ってない万人向けのは半分に割った球体ですね。
割った面を横にしてその面に向かって突っ込んでいきます。
円形なので沢山の人が半分に割った球体の窪み部分にはまり、円の中心または円の端に到達します。
円の中心は深いので特に楽しんだ人で、中心から見て外の人ほど浅く楽しめたと言えるのです。

何が言いたいかというと、クセの強いものは好き嫌いが大きく分かれるが好きになる人は特に好きになる。
クセが弱いもの、例えば万人受けするものはみんな楽しめるが、その楽しむに浅い深いが存在するということです。
つまりシナリオ及びテキストは人によりけりで、自分としてはどストライクでしたという落ち。

実はこれイラストで買ったんですよね。パッケ買いというやつです。
ネットの広告に限定版のパッケージが写っていて、なんだこれスゲェってなって絵に惹かれ衝動買い。
それくらいGユウスケのイラストは魅力的ということですね。

音楽はヨナオケイシのファンに一発でなりました。
Einsatzがしびれるぅぅぅ惚れるぅぅぅ。
それ以外はオペラを意識したものが多かった気がする。

ここから内容。
聖遺物というか渇望のおかげでキャラクターがとても魅力的に感じられた。
どうも感情移入出来ない体質でして、この渇望に続く渇望で渇望が強いほど強くなるという中二と相性がいいです。
途中で中だるみするという巷であるあるネタなのですがこれは本当。
ただし作品が中だるみしてる訳ではなくてプレイヤーが中だるみ、もとい胃もたれしてしまうのです。
前記のように願いが強いほど強くなるので、基本オレが~とかオレの願いが渇望が~などが多いです。
さらにキャラが多くて内容が濃く、クセの強い奴ばかり登場するので、プレイヤーがもうお腹一杯状態になるのが真実だったりする。
味が濃いものばかり食していたらそりゃ胃もたれするわな。

裏を返せばクオリティが高い、内容がしっかりしているってことなんだけどね。