凡人が歩む長い長い旅路の果てに得た答えは
vol.1で起こった出来事を認められない英雄に仮面の男から与えられたのは3つの力。「強靭な肉体」=ヒーローの身体、「戦術」=カードデッキ、「運」=やり直し(セーブ&ロード)の力。これらを駆使してナンシーの死を回避しようと努力する英雄。しかし、何度繰り返しても変えられない結末に英雄は徐々に「またやり直せば」という思考が当初抱いた願いを蝕んでいく。
在り来たりな展開ではあるが、どうしたって人間は“たられば”を求めてしまう。悩んで悩んで迷って迷って、大切なモノすら忘れかけて、忘れたくないと弱々しくすがり付く男は同じ姿をしていながらも相反する。世界に振り回されて自分に振り回されていく凡人でしかない男。周りが見えてない、明後日の方向へ向かっているけれど、それがとても人間味に溢れていてなんとも言い難い感情が顔を出してくる。