タイトル画面無しはやりにくい。CG部屋も最初はどこから見ればいいのか分からなかった
あと1日あれば文化祭の準備が間に合うのになぁ、と悩む主人公が見つけた不思議なお店『機巧屋(からくりや)』で出会った不思議な少女・黒翼とテトメトに時間を追加する時計を貰ったところから物語が始まる。
ちょっとSFな学園モノって感じだけど、時間を追加して問題を解決するっていうだけで普通の学園モノとはあまり変わらないかな。色々と凝った設定はあるけれども、最終的な印象は普通の学園モノ。個人的には賽の目クラブ発足~各ヒロイン集結の小噺だけでなく、そこから今に至るまでの話も書いて欲しかった。お互いが何故好きなのか、っていう部分がふんわりしてるせいで気持ちが伝わってこなかった
1/2summerと同じく、こなみの強い強い願いの結果「主人公が転校しない世界」を作り上げていたというラスト。黒翼はその解決の為に主人公たちの地にやってきて、1/2summerと同じくそれっぽいことを遠回しに言うだけ。ここは時空が歪んだ世界なんだ!というのが主題のせいか、時計の正体も桜織√の鏡も「魔法が籠ったアイテム」ってだけ、抄が見つけた二人だけの世界も「昔の賽の目クラブが作った研究用空間」で終わる。あまり関わりはないんだろうけど、それだけだと凄いご都合アイテムな印象が強い。全体的に色んなものが語られず「そういうもの」で片付くのもご都合感の加速に繋がっている。
最後までプレイしてみて主人公とヒロインの話っていうよりは、地球上には見えないけど魔法は存在していて異質な時空間を黒翼が解決していく話のなかでその異空間の渦中の者達の人間模様を描いてる、というような印象を抱いた。