今でもキラリと光るものはあるが・・・
昔に絵を見て気になっていたのがようやく手に入ったのでプレイ。
古い作品だけあって、システム周りはチープ。
エロシーンは４ヒロイン×１回・・・これが許されていた時代。
多少のことは目をつぶるべきだろう。
シナリオは思いのほか悪くない。
演劇を題材にした学園青春モノ。
派手さはないがテンポが良く、言い回しも感心する部分が多く、テキスト周りはむしろ最近の作品の平均を上回っているとすら感じる。
大きな売りになるほどではないが、堅実にまとめた印象。
ＣＧは塗りが流石に時代を感じさせるが、原画そのものは今でも十分見られるレベルだと感じた。
グラフィッカー内でのレベル差が激しかったのか、制作途中でレベルが上がったのかはわからないが、絵によって塗りのレベルが極端に違うのは気になった。
レベルが高いものは仕上げに手を入れれば今でも通用しそうではある。
そんなわけで、一応この作品の売りはこの“絵”だろう。
絵以外を求めて手を伸ばすのはやめておいたほうが良いと思われる。
まとめると、絵が好みなら無難に楽しめる、という評価に落ち着く。
古い作品ということもあって、期待なんぞこれっぽっちも持たずにプレイしたせいか、個人的にはなかなか楽しめた。
ただし、致命的なまでに文章と絵が噛み合ってないので、その点を笑って流せるかどうか、プレイヤーの器量が試される・・・のかもしれない。
バックから挿入してるような文章なのに、絵は全然違ってたりな。
恐らく制作工程が滅茶苦茶だったのだろうな・・・。
もう少し造りがしっかりしていたら70点台は軽い。
今風にリメイクしたらわりかし良作に仕上がりそうである。
エロは各ヒロイン１回のみということで、サンプルで公開されているＣＧのシーンが全て、ということになる。
エロ目的の場合はサンプルを参照すべし。
ちなみにエロイッカイダケなのに中出ししないとか、今なら結構なチャレンジャーのような気がする。