うまい。純粋にすごいと思う。その理由は簡単。だっていろんな人が批判してることそのものですもの。
基本的に目に入ってくるこの作品への批判は大体次のことだ。
「対象年齢が低い」
でもこれって逆に考えてみるとすごいことだ。
ある意味リアリティーが恐ろしくあるって言ってるようなものである。
なぜならこの作品の舞台が学園であり、登場人物はほとんどがそこに所属する学生だからである。
ほら、すごい。
僕がいつも小説を読んだりゲームをしてて思うことは、
「え? なんで感情移入できるの?」
ってことだ。
確かに無意識のうちに感情移入してしまっているのかもしれない。
けど僕自身は全然そんなつもりはないし、感情移入した結果、感動して涙をこぼすことなんてほとんどない。
感情移入できるような話が極端に少ないからだ。
なぜなら僕には、僕の人生の中でいろいろな作品の主人公たちと重なることが、ほとんどない。そんな人間に感情移入できるなんてどうかしてる。それは感情移入したんじゃなくて、物語に引き込まれてしまって、第三者の視点でかなり作品の中に近い位置に近づいてしまっているだけだ(と思う)。
でも別に主人公に感情移入が出来ないからといって、それはほとんど作品に評価をあたえるときにマイナスになるわけがない。
第一、こういう場所での批評は、主観的な評価ではなく、客観的評価が求められる。それならば尚更、感情移入云々という議論は、すべきではないように思う。
でもあえて、僕は言いたい。
「これ感情移入するって。
だってリアルに若いんだもん」
今では悩まないことも、あの頃は必死に悩んでいた。
今では些細なことも、あの頃はとても重大だった。
そんな経験が、確かに自分の中にあるからだ。
そんなわけで僕はかつてないほど感情移入してしまったわけである。
もちろん前述したとおり、これは加点要素にはしていない。(っていってもまあ若干ははいってるだろうけど)
最近はリアリティーの有無が批評の重大なファクトをしめているようだ。(はっきりいって馬鹿みたいだけど。もうゾライズムは古いって。フィクションなんだから本当は知識とかってのも必要ないはず。話が面白ければ知識が全部嘘であっても高い評価を受けるべき。話の大筋の面白さとか展開よりも小ネタとか小さな矛盾点に文句言いすぎ。)
それなら正当に評価されてしかるべき作品である。
だって皆さんが仰っている批判の通り。「対象年齢が低い」のだから。
[追伸]
主人公がかっこいいと思ったのは俺だけかな?