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nosiosさんの星織ユメミライ Perfect Editionの長文感想

ユーザー
nosios
ゲーム
星織ユメミライ Perfect Edition
ブランド
tone work's
得点
70
参照数
3127

一言コメント

(GiveUp) 「銀色、遥か」が面白かったので購入したが……

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

まず主人公に魅力を感じなかった。と言うよりかは独りよがりが過ぎて気持ちが悪い。
HPでは責任感が強いと書いてあるが、そのような描写は見当たらない。よく言って愚直。軽妙ではなく軽率。
言動は基本「自分が良いと思ったから」であって、ヒロインが許容すると言う展開が序盤に見られた。これが私には辛かった。気持ち悪っと思った私とヒロインの感情が乖離して一気に冷めてしまった。


この次の作品である「銀色、遥か」では見守る大人が存在し、「月の彼方で逢いましょう」では主人公やヒロインに寄り添う大人や友人が存在した。
今作品でも友人である幼馴染が存在するが、彼はストーリー上のお助けキャラであって笑いあうような存在ではない(ように思えた)。建築家の大人も存在するが彼は先にいる者であって見守る者、支える存在ではなかった。
もしかしたら別ルートで現れるのかもしれないが、上述した通り主人公は私にとっては微妙な評価。話の展開で主人公の性格に成長が見られたとしても既にヒロインが主人公に惚れているので悪い評価が覆るほどに性格が変化することは無い。


シナリオの方は悪いわけでは無いが盛り上がりに欠けるのが多い。
というか盛り上がりを意図して書いていないのだろう。あくまで日常をメインに綺麗な物語を描いている。
だからヒロインが今作の評価となると考えたのだが……違和を引きずったまま終わってしまった。
恐らくは惹かれ合う描写が少ないのが原因だろう。私が主人公を微妙だと思っているのも関係あるかもしれない。
ただ知識関係は面白い。表面上なのだろうけど知った気分になれる。



と、マイナスの感想を書いて思ったのだが
これは私が「銀色、遥か」や「月の彼方で逢いましょう」等を背景にこの作品を透かし見ていたことがこの評価となってしまったのだと考えている。
感情的な温かさを求めていたからこそ、星空のように綺麗なこの作品には寂しさを感じてしまった。
中盤から最後まで彼女たちは綺麗なだけ。綺麗事を見ている気分だった。

「彼女たち」であって、ヒロイン一人一人。主人公一人としてみれば良いところが多い。

とどのつまり馬鹿な私が求めていたものとは違った。ということですね。
なら時間を置いてプレイすれば評価が上がるはず。よって一時放棄です。
ヒロインかわいい! を体が求めたときにやるとします。