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normal_numberさんのMagical Charming!の長文感想

ユーザー
normal_number
ゲーム
Magical Charming!
ブランド
Lump of Sugar
得点
70
参照数
502

一言コメント

萌えゲーとして花マルをつけてあげたい

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

Lump of sugar制作のPCゲーム「Magical Charming!」の紹介・感想です。

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1.概要

そしてまた夏休みが終わってしまった......。
青春を謳歌することなく過ぎ去る日常に落ち込む主人公の「律」。

そんな彼が、絶望から目覚めると、日付はまだ夏休みの直前。
しかも、見知らぬ天井の下。
それに加えて、見知らぬ女の子に捕まり、身動きが取れないでいる。
これは夢......?

「けど、夢じゃないんだな、これが」

突如、目の前に現れた、自称魔法使いの女の子「オリエッタ」。
「あんたが魔法を使えるせいで、私の平穏な日常が台無しよ!」

魔法......?
律には、なんのことだかさっぱりわからない。
けど、このままではまずいということだけは理解した。

「俺はどうすればいい?」
「原因を突き止めなきゃね」
「なるほど。どうやって?」
「それを一緒に調べるのよ!」

オリエッタの理不尽な要求を受け、律は知る人ぞ知る名門の女子校へと編入する。
その名は「ウィズレー魔法学院」。
全世界に散開する魔法使いを集めた、魔法学校だ。

そもそも魔法というのは、女性のみが扱える能力である。
魔法は影響力の強い力なので、それを乱用、悪用しないよう、
魔法使いは総じてこの学校でしっかりと教育を受けるルールなのだという。

よって、この学園は魔法を制御、抑制あわよくば使用不可にさせ、
一般社会の常識で問題が起きないようにする為に存在していた。

そこに現れた男の魔法使い。
当然、学園でも注目の的だ。

こうして彼は、自分が魔法使いになった原因を探りつつ、
ドキドキハラハラなハーレム学園ライフを満喫するのであった。

(Magical Charming!:あらすじから引用:http://www.lumpofsugar.co.jp/product/magicha/story/index.php)

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2.感想

メインヒロイン4人から成るTRUEのある萌えゲー。萌えゲーとしては珍しくゲーム要素やTRUEなど深く練り込まれている。
4人とも可愛く、各ルートではとてもニヤニヤ出来ました、一番おりんちゃんが好きです。
クロノカードの要素も、かなりゲームとして完成されていたと思います、
時々突拍子もないものも出てきて、おもしろおかしく進めることが出来ました。

正直、主人公の段取リズムは寒いと思ったけど、萌えゲーの構成を作る上では良く作用していたんじゃないかな。
でも、それを利用してしっかりと個別毎に少しずつシナリオ的にも解明していくのも中々良かった。
特に顕著なのがおりんちゃんのラストとかですかね、ああいう疑問を残して他のENDでも少し触れて
TRUEで問題解明、というのは中々良かったです。



では、各ヒロインとTRUEに触れていきます。

おりんちゃんは、いつもは高飛車まではいかないまでも「お嬢様」という、真っ直ぐな部分が可愛かったです。
ニット帽の件とか、主人公に送られた物ではないけれども、あの純真さにやられました、むっちゃ可愛かったですね......
最初は恋というものが分からなかったけど、デートをしているうちに自分の気持ちに気づいて悩んでるのも可愛かったですわ、はぁ最高。
主人公に振り向いてもらう為に胸を大きくしようと必死な所も最高なんですよね、健気で一途とは若干ズレてる所が良いです。

姫百合先輩も良かったです、誠実さがあり、何より主人公に尽くす姿勢も本人の付き合ってから見え隠れしていた
甘い可愛さもあってか、かなりルートや段取リズムに合ってましたね。
ステディモードの最後の告白シーンとか最高でした、姫百合先輩が嬉し泣きする所で思わず僕も貰い泣きしてしまいました
(萌えゲーで涙を流すタイプのオタク)

とても可愛かったね秋音さん、男装時も特有の可愛さがあり、女だと分かっても更にドキドキさせられる可愛さもあり、
女の子らしさをギャップ的に意識させられましたね、最高。
どちらかと言うと親友的なポジションでしたね、恋人になってからも、それはそれで可愛かったので良しですが。
最後も綺麗に締めてました、ラストみたいな終わり方、結構好きです。

諷歌ちゃんはツンデレっぽいけど、若干好きなのを隠しきれていない感じが良かったですね、遥そらさん最高です。
妹のバストをメジャーで測るシチュ、個人的にものすごい好きでした。
後は最後の寄せ書きのシーン、萌えゲーであのような暖かいシーンがあると、とても良いですよね、またまた泣いてしまいました。
そして、その後の告白シーンはクロノカードも上手く作用し、学園生活などを振り返って萌えゲーとして、
満点あげてもいいくらい最高だったと思います。
兄妹としても、恋人になるステップとしても良い告白シーンでしたね、最高。

恋人になってからも、おりんちゃんとはまた違った「分かりやすさ」があって、とても可愛かったですね......
やっぱり恋人になってからの「兄さん」呼びは、遥そらさんの声に甘さも感じて尚の事、良かったですね。
ウェディングドレスの時も、普段恋人、そして妹として接してきた諷歌ちゃんに、またいつもと違った大人の雰囲気を感じて、
結婚ということも相まって、オタクは三度目の涙を流しました。それからのデレっぷりも最高でしたね、
寝起きにあんなセリフ言われた日にはたまったものじゃないですよ、寧ろ股間に溜まった物がまた出てきますよ。

TRUEも残しておいた伏線を怒涛の勢いで回収し、しっかりとクロノカードを絡めて集大成となっていたのが、良かったです。
締めに入るまでが何処となく学?王のような感じでやってて楽しかったです。
メアリー先生のパートが少し難しかったり、ランディのパートも「あ......これでいけるのか」と思うような
物があったりと、初見でクリアした人は中々凄いと思います。ちなみに僕は途中で攻略を見ました(池沼)

イスタリカちゃんも良かったよね、一見悪役のように見えてしまうけど、登場人物の誰もが誰かの為を
思って行動してるのが萌えゲーって感じで良かったです。
ラストもオリエッタのための演出がとても好きです、しっかり萌えゲーとしての固め方を
意識しているのが良かったですね、満点。

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3.小話

エンドも色々ありましたね、全裸ENDとか下僕ENDとか支配者ENDなど、
どれも突飛で一つネタを挟むものだったので、回収もそこまで苦ではありませんでした。
お茶漬けENDとか、もう狂気を孕んでいたよね、どうやったらあんな締め方ができるんだ......

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4.締め

萌えゲーとしての側面も持ちつつ、TRUEではしっかりとその世界観から成る本筋をまとめあげ、
クロノカードという要素も絡めてしっかりとゲームとしての体系を保っていた良い作品でした。
ヒロインも全員可愛いので、萌えゲーとしても優秀だし、伏線や萌えゲー部分の根幹に
関わる重要なものをTRUEで一気にまとめあげているのも好印象、とても面白かったです。

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評価:A
プレイ時間:約20時間

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