海を目指したくなりました
Check&Stripe制作のPCゲーム「俺たちが死んだ夏、天使のいた三日間。」の紹介・感想です。
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1.概要
『もしも、あなたの世界があと三日で滅ぶとしたらどうしますか?』
自称"天使"を名乗る謎の女が問いかける。
生きることにまるで執着をなくした"孝介"。
残された時間の中で太陽のように微笑む"夏海"。
親に捨てられ心を閉ざした"柚季"。
いつもと何ら変わるはずのない世界。
そんな世界で終りを知り、俺たちはただ海を目指した。
そうして辛いだけの現実から逃げ出した。
たった三日だけの夢の世界へと逃げ出したのだ―――――。
(公式が消滅していた為、げっちゅの商品紹介から引用)
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2.感想
「もしも、あなたの世界が、あと3日で滅ぶとしたら、どうしますか?」
BGM、世界観、題材と上手く運んでいたが、テキストやそれに伴う描写不足が否めない非常に惜しい作品。
感動を演出する場所はかなりタイミング良く掴んでおり、BGMなども山場でしっかりと持ってくるのだが、
欲を言うのならば後一歩そこに至るまでの過程や描写を丁寧にして欲しかったですね。
テキストのノリ的にはかなりハイスピードでギャグも映えたが、そことの兼ね合いが題材的にも
若干難しそうではありました......キャラはキャラで立てさせてるのは好印象でした。
エピローグやエンドが複数あるものの、結果的には一本道だったので、やりたいことは伝わってきました。
しかし、如何せん前記した描写不足があり、個人的には後ほんの少しで大成したのに......と
惜しい気持ちでいっぱいになってしまいましたね......
好きなシーンをいくつか挙げるのならば、夏祭りの柚季や夏海のシーン、
夏海の主人公への告白シーンが好きですね、作品内で描かれる「世界の終わり」は予想出来ていた
からこそ良い部分がありましたが、後もう少し何かアクセントが欲しかったです。
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3.小話
いやぁ、ホントに惜しい作品なんですよね。
感動の極大点は複数ありながらも、BGMも相まって某鍵作品を彷彿とさせるが、
そこに至るまでの過程を後少し丁寧に描写するだけで、点数的には10も20も違った気がします。
題材や世界観的には個人的にはドハマリしたのですが「後少し」という惜しい気持ちが
尾を引く珍しい作品だったと思います。
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4.締め
同人ならではの短さがありますが、そこも功を奏してるのではないでしょうか。
エピローグもこの作品としてのテーマとエンドらしさを連想させる良い終わり方でした、
しかし、惜しい所が色々ある、個人的には楽しめたけど、まだ振り幅はあった。
そんな作品でした。
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評価:B+
プレイ時間:約3h
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