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nonameさんのPia♥キャロットへようこそ!! G.P.の長文感想

ユーザー
noname
ゲーム
Pia♥キャロットへようこそ!! G.P.
ブランド
カクテル・ソフト
得点
70
参照数
1319

一言コメント

全体的な品質に問題が無く、シナリオも意外にテンポ良く進む。最近のF&Cにしては全体的に出来が良い作品だが、過去のPiaキャロとは全くの別物で、シミュレーションは無し。爆発オチを初め数多く散りばめられたパロディネタは、昭和生まれの人で無いと楽しめないのが難点。エロゲシナリオライターが悩むであろう、パロディ元ネタの平成20年問題がここに。

長文感想

評価は5段階でA~E

■システム:B
800x600の標準的なシステムとなっている。設定類も標準的。
メニューバーが無くなり、CPU使用率設定等は出来なくなった。
イフェクト設定が完全に切れず、高速設定にしてもお決まりの
「WELCOME TO PIACARROT」画面切替がやたら長いのが難点。
スキップ速度はそこそこ速い。

■絵:A
相変わらず、非常に微細かつ美しい絵。
量は標準的だが、キャラにより枚数に偏りがある。

■声:B
主人公以外フルボイス。
音量バランスが悪いのか、一部ダミ声が煩く感じる声優が居るが、
それ以外は発声、発音、抑揚に問題なし。

■歌、効果音、音楽:B
若干場面とずれたような、使い回しに無理がある音楽があるが、
それ以外は全体的に良い出来。歌は好みが分かれるかも知れない。

■シナリオ:B
F&Cが出した過去2作と比較するとまともなシナリオで、テンポも良くそれなりに楽しめる。
シミュレーション部が無いので、長っとかダルっとか思わなくてもプレイ出来るのは嬉しい。
過去のPiaキャロシリーズには無いお笑い傾向のシナリオで、伏線や設定は基本的に気にしてはダメ。
個別シナリオは全般的にテンプレ傾向あり。
Hシーンの数がキャラにより1~3と異なり、総数は少ないが、適度にエロい。
難点としては、作中でライター自身も述べているが、パロディの元ネタがあまりにも年代的に古く、プレイヤーの大半が分からないであろう事。
今時爆発オチをされても、アメリカンジョーク並みに理解されないのでは。

■トータル:B
Piaキャロの皮を被った別の作品で、中途半端ではあるがお笑い系の話として、そこそこ良く出来た作品となっている。
昭和生まれの人なら、細かい事を気にせずに、頭を空っぽにすれば楽しめるかも。