バトル回避で勝てない人も安心。シナリオはノリで勝負しているが、中身もそれなりに楽しめる。前作が好きな人には文句無くお勧めで、知らない人もプレイに支障は無い。細かな評価は長文で。
評価は5段階でA~E
■システム:B
Exhibitシステム。
挿入ムービー等にある15FPSの画面は、動きのカクカク加減がストレスを溜める。
CGモードで出る輪っか(左右で小差分、上下で大差分表示)がかなり使い辛い。
基本的には大きな問題は無いのだが、このシステムはどうにも重く感じてしまう。
■絵:A
質、量共に問題なく、十分に綺麗。
■声:A
全般的に演技、発音、発生に問題なし。
■歌、効果音、音楽:B
過去作品で聞いたような音楽が多い気がする。
効果音は悪くは無いが、上記同様の点はある。
歌は良い。
■シナリオ:A ※カードゲームの評価を含む
現代舞台のファンタジーで、和洋折衷の古代神話等が設定ベース。
世界観については前作踏襲の別世界での話とのOHP説明通りだが、前作より元ネタの設定を前面に出している気がする。
続編では無くアナザーで、前作を気にせず楽しめる。
構成はシナリオ選択による2名x2ルート、更にその中からシナリオ選択による個別ルート、最後に個別を選んだキャラのエンドと言った作りだが、完全な個別ルートのシナリオ中での割合は共通シナリオとの比較で言うと4:1程度と少なめ。
基本的な流れは一本道の為、実質的には似たような話の周回プレイとなる事が多い。
話の内容は神話や魔術等の細かな設定の薀蓄よりは、登場キャラクタの情動や掛け合いの面白さの方に比重がある、と言うかある程度知っている前提で話が進められているように思えるので、この手の話が苦手な人は話全体が良く分からない可能性がある。
カードゲームについては、周回プレイを前提とした考慮がなされており、ゲームバランスもそれ程悪くない。
初期段階のカードではバトルには苦労する点もあるかも知れないが、徐々に慣れていくのもこの手のゲームの楽しみの一つだろうと思う。
ただ、これを面倒臭いと思う人には、このゲーム自体が合わないかも知れない。
テキストの品質は高く、誤字脱字等は殆どない。
■トータル:A
Exhibitの重さは気になるが、製品の質は総じて高い。
話の内容自体も展開テンポ共に良く、シナリオでも楽しめると思う。
ただし、カードゲームが気に入らないと作業傾向が高いので注意。