どんなトリックがあると思いきや、予想できるはずがなさすぎるぜ……
恐らく、これまでの人生で一番面白かったゲーム。
この『面白い』には、様々な意味が込められている。
一つ、お話の面白さ。
一つ、謎の難解さ。
一つ、トリックの破天荒さ。
一つ、全てを組み立てたクリエイターの素晴らしさ。
言葉にすればこんなところだろうか。
しかしそれでも97点をつけたのは、所持しているも未だプレイしていない『YU-NO』がこれを上回るのではないかという期待があるからである。
さて、ever17について。
もうね、全ての話が一つに繋がるという『後味の良さ』を演出した点に尽きると思います、このゲームの見所は。
プレイヤーは思うんです、いつになったら終わるんだろうなー、と。
このゲームは長いですから、きっと誰かのシナリオで一度は思うんです。早く終わって、ちまたで噂になっている面白い部分にならねーかなー、って。
でもね、そんな思いは最後には正反対になる。
あー、どうして? もう終わっちゃうの? もっとこの人たちの話を見ていたい、ずっと見続けていたい! って。
なんていうんですかね、もしもですよ、もしもこのゲームの中盤が中だるみせずにわくわくの連続だったり衝撃的な感動シーンがあったりしたら、最後の大団円で感じられる『別れたくない気持ち』は存在しないと思うんです。
クリエイターがわざとそうしたのか、偶然にそうなったのかは知りません。そもそもこういうシナリオ展開になったこと事態が奇跡的であり、意図的か意図的でないかなど関係ない。どちらにせよクリエイターが素晴らしい構成力を発揮したことに変わりはないのですから。
最後に、感動とは関係ありませんが、一言。
「チャーミングだから、チャミ」
これは『エビじゃないもん、みなせだもん!』に匹敵する台詞だと思うんですが、どうですかね(笑)
お後が宜しいようで。