シルヴァリオサーガ一作目。私自身が全年齢版プレイ済みであることを踏まえていうと、全年齢版を買って欲しいです。
作品への好感度 S(S・A〜E)
他人へのおすすめ度 S(S・A〜E)※シルヴァリオは必ず本作から
前置き
すでに全年齢版プレイ済み。
以下各ルートの感想です。
ミリィ√
シルヴァリオ世界の本筋自体にはあまり切り込みませんが、主人公周りのことを精算するためのルートとしてはよくできています。一番主人公が真人間になれたルート。
また、本筋に切り込まないためにヒロインや親友についても様々な描写を織り込む余地があったのがよかったです。
チトセ√
チトセの謀反理由、ヴァルゼライド殺害理由には納得してもモヤモヤするルート。
例えば共通√冒頭で死んだ部下を貶すのに、主人公には隊への帰還を何度もお願いする等、ルートヒロインであるチトセの行動に軍人キャラとして受け入れられないものも多かったところがモヤモヤの原因かと思います。詰まるところ身内びいきが過ぎるってやつです。
「恋する乙女(というより発情期のメス)」と「国を背負って立つ軍人」というものの両立の難しさを感じました。
ヴェンデッタ√
覚醒の応酬や基本非戦闘員であるミリィやイヴ、ルシードの奮闘、アスラとジンの親子?対決、ヴァルゼライドとカグツチの共闘など見どころも多いです。
ただしこのルートが終わっても主人公はちょいクズのままであるので、ライターの片割れが語ってる主人公の今後も鑑みるに主人公については微妙です。決して面白くないわけではないですが。
その他
・ヴァルゼライド閣下
主人公属性の敵かつシリーズ通して1番人気の人。私はそこまで好きではないですが、一本芯があるところは好きです。
・全年齢版との差異
全年齢版はHシーン無しではありますが、本編内でもいくつか追加スチルがある上、とても重要な追加ストーリー(次作トリニティの前日譚含め)もあります。個人的にはエロが使い物にはならないため全年齢版の購入をおすすめします。
総評
王道熱血作品に、その物語に挟まることさえできないような砂粒(主人公)が立ち向かうというノリの作品です。でもその当の主人公も、砂粒ではなく自己肯定感が明らかに低いってだけの類稀なる人間です。
そこらへん含めてちょこちょことモヤモヤするところもある作品ですが、次作のトリニティの内容を把握済みであるため、改めてやるとあまり深く考えずにやれました。面白かったです。