田舎の大自然で繰り広げられる不自然なシナリオ
「今からすごい秘密を暴露するよ」みたいな雰囲気を醸し出すも、実際中身は別に大したことない、という展開が多用されます。どうにか話を盛り上げようとしてるのは伝わるんですが、内容が内容なのでただの臭い演技にしか見えず、それに感情的になる周りの人物たちの不自然さがより際立ちます。また、個別√も最終的な話のオチに持っていくための不自然な事象の発生・感情の萌芽が見受けられるため、主人公たちの等身大の青春を感じられることはなく、ライターの人形遊びを終始眺めているような気分になりました。
ここまで聞けば最悪ですが、光るものはあります。夏を感じる美しいCG(一部違和感あり)、透き通る青さを感じる美しいBGMや歌は間違いなく一級品です。また、人形劇の域はでないけれども、うまく人間関係を活かした見応えのあるシナリオも一部あり、瞬間的な満足度としてはそう低くないと思ったり思わなかったり。
何を見るかによって評価が分かれる(おおよそは低評価だと考えられる)作品だとは思いますが、私は一瞬でも夏の青さを感じさせてくれたことに感謝をこめて、考えうる最大限の良い点数をプレゼントします。この評点も、傍から見れば不自然極まりないでしょうね…。