聞いていたよりは全然面白かった。ただし、前作よりも殺し合いメインになってしまって、感情の描写が薄かったのは事実である
キラークイーンシリーズで行けば3作目となるであろう今作
設定は前作のコンクリートの閉鎖空間から、自然の閉鎖空間へと変化した
前作は広いながらも閉塞感満々だったが、今回はちょっと広々してる感じもあった
ゲームの設定も、セカンドステージに関しては前作よりも殺し合いの要素が強まった
その分、このゲームの独自性が少し失われ、単純な殺し合いの読み物に成り下がってしまったのも事実
注目しておきたいのは、このゲームにはメイドさんの存在が大きく絡んでいる
この人がどう動くかで命のやり取りが変わる そのくらい強い
チェーンソー持ちながら拳銃の弾を平然と避けて突っ込んでくる 考えただけで恐ろしい
なのに修平の言葉には忠実でご主人様とまで慕い上げる
後に理由が分かって2週目にこのメイドさんの扱いの不憫さを感じるわけだが、そこは今は割愛する
それ故に、サブキャラでもダントツで出番があるのである それ故に一番好きになってしまった
反面、ろくな描写もされずに死んでいくプレイヤーもいる
この差はなんなのか 規格外の強さを持ったメイドさんがゲームに大きく影響しているのは確かだが、ほかのキャラクターにも同じだけの出番を与えてあげる必要はあると思う
以下は周回ごとの感想
alone
体験版部分の掴みは本当に良かった
不可抗力から始まるセカンドステージ、急にシビアになるクリア条件、殺し合いの始まりでございます
琴美の死によって感情を失った主人公が、人を殺して回るのがメインになってくる
本当にこの章は詰めの甘さを感じた
ラストの終わり方をあのようにするために、最後に無理やり調整を効かせているとしか思えなかった
減点をするとしたらそこだけである
どうして、修平を慕って修平のために動き続け、体まで重ねたメイドさんは殺せるのに、たった今再開した妹には情けをかけるのか
勿論、この演出がなければ1週目の黒幕が分からなかったのは事実だが、それでもこの展開は自分の中ではありえなかった
どうせなら最後まで徹底してほしかった
この√タイトルの意味としては、大切な人を失い、一人で生きていくことになる、妹、玲、まり子のことがメインになっている
rebel
この√タイトルの意味は、反逆者、反抗する者
ゲーム内容に照らして言えば、初音、何よりメイドさんのことを指しているのであろう
初音は大祐に反抗することによって殺すことの快感を覚え、メイドさんは修平の意志とは関係なく人を殺して回るのである
それに加えて注目したいのは、aloneよりもペアにおける、片方が目の前で死ぬパターンが増える
一番心に残るのはやっぱり司の死であろうか
普段はガチガチに理論武装している司が、最終的に愛する人を守るために身を盾にする姿は、見ていてとても素晴らしいものであった
この話では、最終的に修平と琴美が結ばれることがメインになる
それ故に、ここまで頑張ってきたメイドさんは案外簡単に沈むことになる
この人をそんなに軽く扱っていいのだろうか
ここから先は、メイドさん視点で話をしたいと思う
彼女の夢は、ご主人様と一緒にチェーンソーで世界を救うことであった
そのためにロッカーに潜んで自分に相応しいと思う人を探し、修平を見つける
当然修平は彼女の酷い過去は知らないし、こんな不審な人を仲間につけるわけにはいかないので、振り払う
ここで彼女は初音に騙され、良いように使われることになる
ここで彼女は何を思うか ご主人様のためなら、何でもする 何でもするんです
だから初音の言葉も信じて行動する ご主人様のためなら疑うこともなしに
その結果待っているのは、数々の戦いにおける対戦相手の死
ここで彼女は100%悪いと言えるだろうか 自分の夢に盲目になっているので、目の前のことをこなすしかないのである
そして待っている先は琴美との戦いであり 自分の死
自分の夢に盲目になるあまり、人に騙され、人を傷つけ、最終的には自分も死ぬ
本当に悲しすぎる結末である 辛い過去を背負った1人の少女の夢は、儚く散るのである
彼女に感情移入することは難しいが、少なくとも自分はこのメイドさんが好きなのでこうも考えてみた
彼女を追っかけてプレイしてみるのも1つの楽しみ方かもしれない