主人公の立ち位置って重要。前作と今作では面白さのジャンルが違う。
前作主人公が何も知らない一般人だったのに比べ、今作主人公の真夜は退魔師の組織に属している。
この主人公の立ち位置の違いが、前作と今作の面白さの違いだと思う。
前作の主人公である操は、魔を宿してしまった事から発作に悩まされる日々が続く。
自分の体に何が起きているのか、これからどうなるのか、未知の恐怖を感じながら日々を過ごす。
何も知らない一般人ならではのサスペンス的な面白さがあった。
今作ではサスペンス的な面白さはあまり無い。それは主人公の立ち位置が退魔師側なのが原因かと思われる。
グリゴリや敵組織の知識があり、真夜自身も強く、覚悟もある。真夜は操に比べ強者の立場であり、未知に対する恐怖もあまりない。
操は訪れる展開を受け入れるしかなかったが、真夜はある程度自分の意思で進む事が出来る。今作ではアクション的な面白さがある。
エロに関してだが、今作も充分エロい。が、ヌルい。この手の作品にしては悲壮感みたいなのがあまり無い。
輪姦やレイプ等の陵辱もある事はある。なのに何故ヌルく感じるのか……。
思い当たるのが妹である真梨花の存在だ。
この真梨花、姉である真夜の事が大好きで、真夜に酷い事をした人物に対してきっちりと制裁を加えてくれる。そこの描写もあっさりではなく、追い詰めてー的に丁寧に書いてくれているので、結構なカタルシスも感じる事が出来る。
この様な精神的救済があるおかげでヌルく感じてしまうのかもしれない。
ただ、真夜がヤクザに捕らわれて延々犯され続けた結果、精神が幼く退行してしまうのにはツボった。それとファイバースーツが妙にエロかった。