本といえばラノベ以外は読まないとかいう人はあんま合わないような気はした。自分は全然好きだし、特に舞台や雰囲気は好みだった。あと初めてのE-mote作品
E-moteすげぇってのは素直に思った。あと鉄道知識0です。
・物語全体、舞台設定周りについていろいろ
結構そのあたりの話が面白い一方で、TIPS等はあるものの普段触れないような用語が結構多いため、細かい理解が追いつかなかったりうまくイメージできないものがあった。
一方で、この話大体全部わかってるというような人たちには蛇足的説明になってるのかもしれないし(実際どうなのかはわからない)わかってるからこそ尚更面白く感じる部分もあるかもしれない。
そんな感じはあって若干ネックはあったが、踏み込んでる内容でできてるからこそしっかりとした物語の基盤や背景がしっかりしてると思うし、鉄道だけではなく地域の復興という面と絡めることができてると思う。
元気キャラとか年配のキャラが結構がっつり出てる一方で、キャラによってはほどほどくらいになってるのもまたThe地方の地域に根付いたって感じを増幅させてる気がしなくもない(偏見)
たぶん実際のところ現実はもっとがっつりなまってて何ってるのかわからないんだろうなぁって思うけど、聞きなれない側としては割となまってる感じしてしまうね。
これだけの物を書くのに各種関連知識も触りだけではなく結構しっかり触る必要があったと思うし、舞台設定するにも元となる地域について結構調べる必要があるはずなのでその辺りも含めてすげぇなって思う。そこしっかりしないと、鉄道若干絡めつつの恋愛周り中心のなんちゃってシナリオになるだろうしね。
そのあたりとは別で別に若干個人的に物語設定わかりにくいかなぁって部分はあった。
結構この人たち学生…あれ普通に働いてるって思った部分とか(長期休暇中っぽいけど稀咲先輩とかがっつり働いてる感じあるし)、
男女両方一緒に風呂に入ってすげぇナチュラルに会話してるあたり(さすが日々姫、ポーレットあたりは多少恥ずかしがる部分あったけど)
その辺りとか、微妙に設定周りですぐ呑み込めない部分とかがちょろっとあった。
日々姫絵が得意だけどそこまでがっつりだったのか、とか真闇姉すごい人ってのも割と物語の自然な流れの中で捉える必要あったとかその周り。ある意味自然な流れかもしれないけど。
・個別
Hシーンを完全に独立させてしまったのは悪くないと思う。割と僕その辺飛ばす人なのでシーン抜きで会話の流れがそもそも作られてることになるし。CS化することあるならそのあたりの修正もいらないだろうしね。
ただ、そこあったほうがいい流れになったなぁって部分ももちろんあったけど、それを言うのはわがまま。
攻略順番
日々姫->ハチロク->ポーレット(好きなキャラを最後に残していく順)
メインキャラ後そのまま解放されたサブキャラやって次のメインへって感じ。
どれか1ルートに集中してるってわけでもないし攻略順は好みでよかった。
個人的にシナリオよかった順に
ハチロク>ポーレット>日々姫
サブキャラは解放元のキャラのルートの途中から分岐して2,3チャプターくらいだしこの攻略法で正解だったかもしれない。おまけ程度だし好きにって感じだったけど。
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日々姫
話全体としては悪くもなくまぁまぁいい感じというところ。
よくある主人公とヒロインが成長していく過程をっていうより、日々姫だけがどんどん成長してるって感じは強い。
むしろその辺をメインに描いているような印象はなくもない。
恋愛感情面の話は最後のほうはいい感じの流れで突っ込んだけど、主人公が日々姫を女性として意識し始める部分周りは若干無理やりねじ込んだという気がしなくもない。
元から支えるという意味では家族としてとか仲間として方面の意識で結構やってきたのもあって、恋愛感情要素はあるものの物語的な意味だと結構蛇足要素個人的には感じるせいもある気はする。(あの関係になったからこそってのもあると思うけど)
その辺り要素を抜きにして、日々姫を中心とした御一夜復興周りのための物語と考えれば全然いいと感じる。
別件だけど、チャプター?が切り替わるときに若干話が切れてるように感じたところがあった気がする。
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ハチロク
日々姫ルートの感じからしてまぁE-moteはすげぇって思ったけど、シナリオまぁまぁな感じのゲームかなって思ってやってたんだけど全然面白かった。
レイルロイドのハチロクとの絆周りを過去の出来事と絡めて深めていってるのもあるので恋愛周りの環状周りの進め方も自然で、互いが互いを支えているって感じが素晴らしかった
人のつながりを感じる場面は多少あったものの、そこよりハチクロとの絆周りが中心になってるので、その辺が向こうよりこっちの方が自分に合ってたのだと思う。それとかキャラ補正抜きでも全然こっちの方が、物語の起伏大きく感じる気はするけど。
1回目のHシーンはあそこ流れて的に入れたほうが絶対いい流れになったと思う。
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ポーレット
OPめっちゃ好き。
他のルートに比べて若干違う感じの方向性を感じる。他はなんだかんだ8620にかかわる機会が多かったけど、こっちはそれが少な目だったということがそう感じさせるかもしれない。
シナリオ全体としての雰囲気やつくりとしては悪くないし、特に最後のチャプター2つ辺り。
ただ、ポーレットとの過去の繋がりあたり、夢で出たとは言えさらっと流されてしまったり、ポーレットの過去の傷周りも割とさらっと終わらせてしまったように感じたところが少し残念にも感じる
本筋のマイントレジャーの話ともうちょっと絡めて行けたほうがもっとよかったなぁって思うけど、本筋を崩しかねないのでこの辺りに落ち着くのが一番なのかねぇ。
稀咲
あのキャラが、これである。
真闇
めっちゃ焼酎飲みたくなってくる。
凪・ふかみ
今更だけど、日々姫祝い酒って言って飲んでるしいい年齢だったのね。
サブキャラ勢だと一番いい感じの話だったと思う。
れいな
結構ふわふわーってした無垢な感じがある一方で、知識とか判断とかしっかりしててその辺りのギャップもあっていいキャラしてるなぁってのを改めて感じた。
グランド
元忠さんがさくっと納得してくれたり、びっくりするほどサクサク進んでしまう。
グランドというより後日談的な雰囲気で軽く読んでくおまけルート感はする。ナインスターズとかその辺考えると一応グランドエンドっぽさはなくもない。
ED曲はなかなか良かった。
・グラフィック、音楽とか
かなりいい出来。結構こっちの面でも期待してましたが、十分すぎる。
特に背景CGはかなりいい感じの雰囲気だしてるし特に好きな部分。
CGがきれいに仕上がってる分その辺りはさすがに薄れてしまってるけど、登呂流湯とかのトタン屋根が微妙に浮いてるところとか、少し塗装が剥げた感じやコンクリの割れ等で田舎感の雰囲気をちょろちょろ残してるのがなかなかのポイントに感じる。
その辺きれいに再現しすぎると汚く見えてしまうしバランスがいい感じではないかって思う。
音楽周りは好みだと思うけど、自分は十分に好き。
・システム回り
機能としては十分。CG鑑賞とかはE-moteのおかげもあり結構細かい設定ができるのは好きな人にはたまらないと思う。
ただ、演出等の関係でタイトル表示~操作可能になるまでの時間がちょっと長いのと、E-moteの関係かスキップが若干重くなってしまってるのがちょっと気になったところ。
選択肢が実質ないみたいなので分岐既読の関係で飛ばすことないし気にするものではないと思うけど、そもそもバー触ればさっと飛ばせるしね。(一回エラー落ちで元の場所まで未読スキップするくらいだった)
・総合
ここがちょっと…とか結構書いてるけど、細かいところだったりするし、十分いい作品だと思う。
ただ、シナリオ自体飛びぬけていいってものではないし(そこそこくらい)、シナリオ全体の雰囲気的に、めっちゃ面白い作品とまでは言えないし、個人差はやっぱ大きいと思う。
まず、テーマとして鉄道味ない人は普段触れないような部分に触れる比重が多いので、その辺りをどう思うかで楽しめるかはだいぶ変わると思う。
個人的には用語どんどん出てきて、若干説明されてるけどいまいち理解できない部分とかもあって、んーってなったけど、なんだかんだそういう話は嫌いではないし、悪くないと思う側の人。
あと、設定、その他もろもろがしっかりしていて、その周りが下地となり、全体的に丁寧に作られた作品という印象が強い。
ただその部分がネックになってるとは言えなくもない。
御一夜の復興のため周りの話が(ルートによって内容は違うが)ほとんどであり、よくある日常だらだらパートのような箇所がないので若干窮屈な感じがする人はしてしまうと思う。(俗にいう横道にそれたうんたらがない)
キャラデザ周り見て、その辺のこと期待してた人は結構いると思うし、多くの人がエロゲに求めるのはその辺だと思うので。(個人的には別に気にしないけど)
自分はこういう作品も全然好きだけど、キャラゲー好きな人にはそういう面があるので勧めづらいし、話を読むこと自体が好きな人に勧めるくらいかなと思う。
どうでもいいけどこれがプレイ数100本目らしい。こっちに登録されてない作品とか(エロゲじゃないし)含めると厳密には違うけど