原点回帰によって改めて思い知らされるブランド力
穢翼のユースティアを挟んでの、ブランド原点回帰と感じました。誤解を恐れずに言えば、夜明け前より瑠璃色なの後継作と思いました。学園モノとファンタジー要素の組み合わせだけで終わらない、登場人物の機微やテンポの良さ、プロットと風呂敷の畳み方などどれも秀逸の一言に尽きると思います。まだまだ不勉強な点がありプレイした作品も決して多いとは言えない私なので参考になるかは怪しいですが、暫定で最も好きな作品です。感想としては、上記にも述べたとおり夜明け前より瑠璃色なの有名な批評の一つがとてもマッチすると感じたのでそこから少しお借りする形になりますが、「大きな感動や衝撃があるわけではないが、ただただこの空気が終わってほしくないと思った。」というのは正になのではないかと私は感じております。敢えて難点を探すのであれば、共通ルートが長く、各ヒロインのルート分岐後が1名を除いてほぼ変わらない、そして短いことです。ただ私個人としてはこれ以上長くなると怠惰に感じることもあるのやもという思いから、さして気にはなりませんでした。すごく肯定的に見れば、もっと見たかったという想いの裏返しということで納得しております。