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nasuergsさんの僕ママ×友ママ交姦ハメップ性活 ~母性あふれる僕らの巨乳ママたちは背徳に身悶えながら甘えん棒を貪り喘ぐ~の長文感想

ユーザー
nasuergs
ゲーム
僕ママ×友ママ交姦ハメップ性活 ~母性あふれる僕らの巨乳ママたちは背徳に身悶えながら甘えん棒を貪り喘ぐ~
ブランド
ANIM.teamMM
得点
59
参照数
1642

一言コメント

コンセプト自体は良いが、シナリオが表層的で深みや熱量が無く、描写も足りない。換言するなら3分クッキングのような作品。冒頭からモノローグも無しで「ただいまー」と子供達が2人並んだ玄関のシーンから始まる。過去作でも同様の問題を孕んでおり改善も望めない。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

世のエロゲを「良いエロゲ」と「悪いエロゲ」に大別するなら、この作品は「悪いエロゲ」の箱に入れることになる。
絵は及第点は付けられ、シーン尺はやや短いがシーン数はそこそこあり、音楽も邪魔にならない。
声優の質も平均的で、料理としては食べられるレベルにあるし、お腹を満たすだけなら問題は無い。

では何が悪いのかといえば、そういった表層的な部分では70前後という平均値を出してしまうので
地雷として認識しづらく、ユーザーに購入材料を与えてしまっている点がこの作品を「悪いエロゲ」とした理由である。

深みや熱量が無い、と書くと抽象的な意見だと受け取られるかもしれないが、
純愛ゲーでも抜きゲーでも、エロゲにおいて評価を決定付けるのはシナリオの深みに他ならない。

キャラクターがどういう背景を持ち、どういう生い立ちで、どういう人となりで、
あらゆる状況下でどのような考え方をして、それがどう変化して、どんな仕草や発言をして、そして行動に出るのか。
人はそういった行動の裏に隠された機微に触れることで感情を動かされ、例えばエロシーンでは興奮状態に陥る。

そういった点でいえば、この作品にあるのは大部分が「行動のみ」であり、
母親視点でも細かな感情の変化は書かれておらず、
あるのはテンプレート的なセリフとおざなりな葛藤、そして10文字にも満たない心情表現ばかり。

例えば、息子の友人に迫られ初めてフェラチオするシーンがあるのだが、
口内射精されて精液を飲み込むかどうかの場面で、
「吐き出したらかわいそう」
「汚いもののように扱われたら傷つくかも」
たったこの2行だけのテキストで片づけてしまう。

これが全てのシーンで同様の描写なので、
テキストやセリフによって興奮を刺激される場面は無いに等しい。

要は、絵とシチュエーションとボイスだけで押し切ればいいという作品であり、
特に息子視点のスワッピングシーンでは「母親が気持ちよさそうだから負けたくない」の一辺倒。
どんな風に責められ、どんな風に感じているかなどの詳細な描写も無い。
息子の友人の母親視点はゲーム中に存在すらしていないので
そもそもどういった思いで行為を受け入れたのかさえプレイヤーには全く分からない。

わざと書かないという表現方法もあるが、
この作品に限っては「そもそも存在していない」と考えるのが妥当だろう。
そこには、ただ主人公の性欲を受け止めるだけのアイコンとして人妻がいるだけで
プレイしている方としても何の感想も持たなかった。

ちなみに、この問題点については同じメーカーの過去作『壁の向こうの妻の嬌声』でも
まったく同様の感想を持ったので、そちらのレビューも参考にしてもらいたい。

父親(夫)の存在にもまるで言及がないのでどういった経緯で母子家庭になったのかも分からず、
肉親とそういう関係になることへの葛藤にも説得力やリアリティに欠け
初めに3分クッキングと書いたが、本当に用意された材料をただ混ぜ合わせて作ったかのような作品。

絵が駄目だとか、シーン数や尺が足りない程度ならば改善のしようもあるが、
このシナリオの深みというものは、例えば夕焼けを見て作文を書けと言われるのと同義で
人としての物事の考え方や捉え方に関することであり、ライターが異なる過去作でも同じ現象が起きている以上、
このメーカーそのものが孕んでいる問題だと考えると、改善は期待できないだろう。

スワッピング(4人)のシーンでは例外なくヒロインの一人当たりのセリフ数が半分程度になるので
シーンごとに総セリフ数が決められているきらいがあり、
そういった面でもテンプレート的な枠組みで作られた作品という印象が強く残った。

寝取られゲーとしても問題があり、息子視点では母親の情事に出くわしても
少し覗いたらすぐに我慢できずに友人の母親の元に向かってしまうので
息子としてスワッピングシーン以外では母親のHを最後まで見ることはできない。

絵とシチュが好みでヒロインはテンプレ的に喘いでいればそれで満足という人か、
エロゲにおけるシナリオやテキストの重要性がひと目に分かる点で、反面教師としての価値はあるかもしれない。