真っ先に「何故そのような服を着ているんですか？」との問いが浮かぶ。リアリティの欠如が意図したものなら仕方ないが、エロ＝露出度の高さではない。キャスト起用の幅も狭まっているし、終着点は崖しかない。
シーン尺は若干長くなっている印象はあるが
ごく普通の同級生とセフレ関係になるという点では前作に劣る。
というのも、その同級生ヒロインの普段の恰好が露出狂のような服で
エンディングまで制服を除けばそれ一着しか登場しない。
関係が進展した上でそういう服を着るのならまだしも
ゲーム開始数分の最序盤から露出全開の服である。
それでいて話の内容としては
「実は私こう見えてエッチなんだ」「そんな風には見えない意外だ」なんて会話をしている。
いやいや、誰がどう見ても露出狂なんですが？それは。
と、プレイヤーの大部分が感じること請け合い。
胸が大きいだとかその程度の誇張に文句をつけるつもりはないが、
序盤は普通っぽい女の子として描くべき同級生ヒロインに
冒頭からこのような服を着せるメリットははっきり言って全くない。
むしろ濃厚なエッチシーンがこの後に大量に待っていることを考えれば
露出の少ない普通の恰好をしている方がギャップを感じられてはるかに興奮を刺激できただろう。
私服がこの一着しかないことと
どんどんエッチな行為がエスカレートしていく展開を考えると
製作側としては露出度の高い服の方が手間が省けて良かったのかもしれないが
それはただの怠慢でありリアリティの欠如として大きなマイナス要素となるのは当然である。
また、仮に「露出の高い服を着ていればプレイヤーは喜ぶだろう」という安直な意図があるなら
それは余りに的外れであると言える。
先輩に関しても立ち絵が制服の上から乳首がはっきりと分かる表現になっている。
少し出っ張っている程度の表現は他の作品でもよく見かけるが、この作品のそれは度を越している。
システム面も「ムービースキップ」をオンにしておかないとキー入力でのスキップが出来なかったり
セーブ後に1～2秒のこう着があるのも気になった点。
声優に関しても食傷気味なチョイスだったので
シーン尺やグラフィックの塗りが多少向上しても、前作よりも評価は低くなってしまう。
■総評
発売当時、エロシーンの過度な肉感表現が話題になっていた記憶があるが
イベント絵に関してはある程度の誇張があってもそれはエロに還元できると思っている。
しかし、立ち絵の私服があのような常軌を逸したものでは
そもそもテキストの内容と辻褄が合わない。
なんでもかんでもエロく描けばいい訳ではないし、このままではバカゲーになってしまう。
抜きゲーのメインストリームを少しでも押さえる気があるなら心に留めておいて欲しい。