299枚に及ぶ人形の写真+実写背景を使った実写エロゲー。ビジュアルにインパクトがあり、大人の雰囲気を醸し出している。色物に見せかけて2ルートはありがちな展開だったのが残念。イベントは簡易でアクションシーンも単調。濡れ場だけぼかして、映像で表現したドラマで良かったのではとも思う。
全編実写。『ハニーセレクト』『カスタムメイド3D』といった3D作品群と違う、2.5次元とでも言うべき目新しさがあり、ドールに関する知識が疎い自分は、令和の観点からでも十分かわいいと思えた。写真だけあってか普通のエロゲの3倍以上のCG枚数があり、場面ごとに背景やCGが切り替わるため視覚的に飽きにくい。ただ、普通の人間すらも人形で表現しているためややこしくなっている部分もあった。
ボリュームはだいぶ薄いが、立ち絵の概念がないためこれが限界だったのかもしれない。
「愛」と「理恵」は喋るアンドロイド。人外ヒロインと親睦を深めるなんざ二次オタには慣れっこであり、シナリオの要所だけを切り抜いてしまえば地に足着いたSF展開だと思う。
一方で「アリス」は人形であり、夢を通じて意思疎通するのが良かった。後悔を空想上でやり直すという流れは、やはりそう珍しいものではないが。
■余談
背景の自動販売機はぼかされておらず、PEPSI（ペプシ）、BOSS（缶コーヒー）といった商品名ががっつり写っている。