共通ルートを終えると選択肢一つで個別に入るシンプルなシステム。主人公は名前すらなく、ボイスドラマに近い。
ワイド画面いっぱいに描かれた背景は気合いを感じたが、立ち絵もテキストもほとんど中央で完結している。中央の基本情報の補助として端があると感じた。
主人公の台詞がなく、満符で感情表現する。そのため、ヒーローの台詞は、下記のような聞き返しがいくらかある。
>「みんななら受け入れてくれる。だから、大丈夫……って言われてもな」
>「ふむ……。仕事について心配していないけれど、私に任せっぱなしにして倒れたりしないかが心配？」
押し掛け系ということもあり、ヒーローは積極的にアピールして引っ張っていってくれるが、短編に合った勢いのあるノリで良かった。ローリエのメシマズは若干くどかったが、それ以外の個性は、概ね好意的にとらえられた。
ファッションや髪の手入れが話題に出る・平均身長が高めといった美少女ゲームではあまり見られない要素は、乙女ゲーをほとんどやらない私には新鮮だった。