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nanitaroさんのとなりのお姉さんの長文感想

ユーザー
nanitaro
ゲーム
となりのお姉さん
ブランド
にくきゅう
得点
80
参照数
71

一言コメント

となりのお姉さんなので実姉・義姉ではない。じゃあ年上ゲーかといえば主人公と同学年もいる。エロ方面は女に襲われるのがメイン。その割に女性上位を貫徹できてるシーンは多くはないが、その数少ないシーンの女性上位感は良い。メッセージスキップはフェイスウィンドウクリックで行える。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

この作品は発想が良い。
ヒロインを攻略対象の「お姉さん」と主人公を攻略しにくる「モンスター」に分けることによって、
普通の人はお姉さんを攻略しに行き、ドMな人はモンスターに襲われ続ければ良いという棲み分けをしているのである。
制作者視点で言うなら、普通のエロシーンを入れて企画を通りやすくした上で、
ドMホイホイなエロシーンも遠慮なくぶち込めるという利点があると思われる。

…のだが、モンスターのエロシーンはエロゲでよくある
「後になればなるほど女性上位感が薄れて、性交シーンに至っては女が盛大にあえいでしまい、場を支配できなくなる」
もので、せっかくの発想が活かせてない。
アナル性交なら童貞セーフなどとやってる暇があったら、
ペニバンなり薬や魔力でチンポの一つや2つ生やして主人公のケツにぶち込むべきではないのか。
よっぽどセーフであろう。私も興奮する。

それでも性交しないシーンでは女性上位感が強いものが揃っており、
特に超強気のサディスト花子と、憑依されて性格豹変する玲は今でも使える一線級のシーンがある。
花子や玲といえども、性交したりペニスを口に含んだりするとチンポに負けてヘタってしまうのだが、
そうでなければ、ガンガンに責めてくれる。
女性上位やS女のキモは場を支配することである。
女自身と男、双方の快感をコントロールできている描写があるととてもチンポビンビンである。
花子と玲、共通のM男向けシーンは手コキ。
花子は女王様的に拘束して、玲は熟女的に背後手コキでせめたてていただける。
手だけ、というのが気持ちいい。
使えるシーンが少なくとも、長く使えるならオッケーですね。

M男向け、女性上位ゲーには必ずしも性交シーンは要らないのである。
女があえぐ必然性もない。
でも、それは普通のエロゲの常識には反するので、なかなかやりたがらないんだろう。


あと、この作品には裕也x主人公のBLエンドがある。
CGは無く、ギャグエンドといった感の描写にとどまるのだが、
おまけシナリオはちょっといいと思った。
このおまけシナリオは本編開始前の時間軸で、裕也がヒロインに会うドタバタ劇となっているのだが、
女好きのはずの裕也がこの誰にもときめかず、外国にいる主人公が帰国すると聞いてときめくのである。
クラスチェンジの瞬間である。
わざわざ赤面グラを用意しているのがかわいいが、攻めである。