ダメだこりゃ!以前に同じメーカーが作成したローデビルよりレベルダウン。何より以前にあったシーン回想が何故無い!システム面は明らかに進化しているのに、シーン回想がないだけで大減点。また、とあるシーンをセーブしていても、後々、強制的に別シーンへ差し替えられるのも問題。回想がない状態では非常に痛い。絵やシナリオも及第点には遠く及ばないのだが、何よりシーン回想、強制シーン差し替えは大きな問題。
評価点数がそこそこに高い為、期待をもっていたのだが、今ひとつのめりこめなかった。
一言で言えば、絵もシナリオも稚拙。
何よりシナリオはオチが簡単に読めてしまった。
早い段階でマトリクスの変異系と気づいたし、幽霊の正体も伏線と言うにはバレバレな情報の出し方。
音声はノイズ混じりで、ボリューム設定に関わらず、時々大きな音になる。
高評価しようのない、所謂クソゲーすれすれの作品であった。
絵
単純に技術力不足。
不思議と背景に違和感はわかないが、キャラクターは立ち絵、イベント絵とも違和感バリバリ。
何より「はづき」は表情変化と輪郭が合っておらず、パーツがはみ出しそう。
立ち絵は表情変化がそこそこ多いモノの、はづきに代表されるパーツとの整合がとれていないパターンが多い。
また、陸は設定上、表情が表に現れにくい様になっているようだが、多少の変化が設定されているものの、見分けがつかず固定に等しい。
イベント絵は立ち絵と別人に近く、色の少ないアニメ塗りで、そのまま動くのかと思えるほど粗い。
頭と手足のバランスがおかしく、体勢を変える度、体型が変わる。
何よりキャラに特徴が無く、それぞれ描き分けができているものの魅力に大きく欠けている。
これだけレベルの低い立ち絵、イベント絵なのに、何故か背景は違和感無く、そこそこ見られるのは不思議である。
シナリオ
稚拙の一言に尽きる。
それぞれのヒロインをクリアしていけば、自ずと早い段階でオチが見えてしまう。
伏線はネタばらしに等しく、それ以上にヒネリがあるかと思いきや、そのままエンディングになってしまう。
各ヒロインのシナリオも起伏に乏しく、共通ルートも多いことから無駄に長い。
ただ、それぞれのヒロインの選択により、別ルートで客観的に見ていたシーンを主観的に見られる部分があり、面白かったが、中途半端にしか絡ませておらず、クリエーターの都合の良い部分だけリンクさせていたのは残念でならない。
それぞれのルートをシーン等でリンクさせるのであれば、完璧にリンクさせなければ意味がない。
ゲーム
コマンド選択式のアドベンチャー。
クリアは非常に難しく、単純なコマンド選択なのに、どこにキーが潜んでいるのか、未だによく分からない。
シナリオ内容はあまり変わらないことから、意味無く難しくしている模様。
システム
シーン回想が無い以外は以前より進化している。
ただ、何故か音楽、声ともヒスノイズの様な雑音が入り、ボリューム調整も突如大きくなったりする。
また、ログで音声再生が出来ず、まだまだ課題は多い。
まとめ
ローデビルを作成したブラックライトなので、そこそこのレベルはあろうかと思い購入したが、結果的にハズレと言わざるを得ない。
考えてみれば、きらめく瞬間を作成したのもこのメーカーであったので、注意すべきであった。
同人レベルであればそこそこ出来ていると評価できるが、商業レベルでは売り物にならないと考える。
仮に定価でこのゲームを購入していれば、間違いなく暴れていた。
新品を980円で購入したが、適正価格であったと思う。