クリスマスの夢の競演
D.C.ⅠとD.C.Ⅱがクロスする聖夜の物語。
一言で言えば、ことり無双と杉並無双
『聖夜のアメージングストーリーズ』
では全体の3/4にことりが出演すると言う謎の厚遇で、他のD.C.Ⅰのキャラも多く登場する。
この後「T.P.さくら」で声優が一新されてしまうので、D.C.Ⅰとしては最後という事になるため、嬉しい計らいだと思う。
ただ、Ⅱの方はというと、ヒロインを四人も用意しておいてルートの内容は大差が無い。
過去の学園で、『終わらない学園祭(クリパ)前日』のループを打破する。
というある意味王道ネタなのだが、練りこみが足りていない。
『全校が明日のクリパに向けて準備を進めているのに、なぜか終わらない』という事象に対して、その『なぜか』という言葉に頼りきりで具体的な説明が無いのだ。
そして『準備をきちんと終わらせてクリパを出来る状態にすればループは打破できる』という説明なのだが、設定だと『認識がずれているだけで、品物等はきちんとある』のに『なぜか』終わらないのだ。意味がわからない。繰り返すが『全校が明日のクリパに向けて準備を進めている』のである。
ちなみに『Ⅱのメンバーが進展状況を観測しなくては準備が終わらない』というのを前提に物語りを解釈すると、
Ⅰの杉並が、たったひとりで全校の準備を遅延・妨害・初期化しており、
それに対して
Ⅱの杉並が、全校の準備を観測・進展させれば良い、
という、もうこいつ(杉並)だけでいいんじゃないか、という状況になる。
その証拠にⅡの主人公たちの半数が、半日音楽室で歌って踊ってそれを眺めていても話(及び、全校の準備状況)は進むのだ。
ちょっとライターはループモノをもう少し勉強すべきなのではないだろうか。
あと、絵も統一感が無い。ⅠとⅡのキャラが云々という話ではなく、たとえば小恋や杏辺りの立ち絵とCGにかなり違和感がある。
『Dungeon.D.X』
でも、ことりは無双している。
これは『装備アイテムのドロップ率が極端に低く(宝箱の9割は空かお金)、しかしレベルを上げると敵も強くなる』という
『レベルを上げれば上げるほど苦しくなるRPG』という謎のゲームである。
序盤で装備可能レベル35の武器を拾った所で、装備できなきゃ意味が無い。
そして装備可能レベルに達してみたところで、サイコロこちら36個に対して向こうは62個で応戦してきた。当然勝てるはずなんかない。(ちなみに本家、あるぴじ学園1.5のメモリアルダンジョンと比較すると、ほぼ二倍近い敵の強さ)
つまりはドロップ運こそが一番の重要事項なのである。
しかし、ことりはサイコロの数を無視して敵横一列に攻撃をする能力を持っている。(しかも、使用するのはゲージではなくお金なので、いくらでも連発可能)
ことりが居れば、レベル35まで上げてしまってもゲームは続けられるのだ。
もうこの謎のことり厚遇は何が起きているのだろうか…
とにかく、ことり無双と杉並無双の一言である。