ErogameScape -エロゲー批評空間-

nakka2007さんの瞬旭のティルヒア ~What a Beautiful Dawn~の長文感想

ユーザー
nakka2007
ゲーム
瞬旭のティルヒア ~What a Beautiful Dawn~
ブランド
Liar-soft(ビジネスパートナー)
得点
72
参照数
1063

一言コメント

無茶に無茶を重ねたら滅茶苦茶な話になった。ただ嫌いにはなれないし、ある意味面白かった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

1章の始まりとかは雰囲気が出てて割と良かったと思います。
平凡だった日常が、八郎の弟の友である林太郎が昔知己になった女性と再会したことが発端になり、
助けて欲しいと請われた八郎がその過程にて出逢うことになったりんという亜人の少女。
その道中にて現れる刺客。
男谷から授かった一振りの剣、それにはとてつもない力が宿っていて・・・・。


八郎は死線を超え、京に辿り着いた時、
雲が晴れたタイミングで、まるで唖であった少女の曇りも一緒に晴れたように言葉を聞くことができて・・・

ええ始まりやないですか・・・。
そう思ったものです。







ただ2章以降はもう力が全てを蹂躙するように歴史を滅茶苦茶にかき乱していく。
ポッと出た人が魔人になり
ポッと出た人がまた魔人になり
登場人物が死ぬ
登場人物が死ぬ

展開の流れが激しいうえ、
力のインフレは止まらず、
さらに創作やら神話やらごちゃまぜ!なんぞこれ!

で、あーあーって思ってるうちに始まった4章は読んでいる自分も無に堕ちていくような心地。
ここでも魔人の戦闘だ!天颶だ!あ!あれはなんだ!?
あっはっはっはっはっはっは。


なんぞこれ。


Hシーンは個別音声カットがないので、男の声も満載。
とはいえCGの感じからしても、あくまでシナリオとしてに用意されたHなので本当にそれだけのものだと思います。
登場人物たちが情事をしている中でどういう葛藤があったかを、モノローグ音声を添えてっていう。
服を脱いで待機する必要は全くないです。


いやもうほんと何これって思ってましたが、意外とするする読み進めることが出来たので、
地の文自体は読みやすかったのかなぁとも。
最初から一貫して八郎の考えがブレなかったってとこと、りんの心を八郎に開いていくところは良かった。意味分からなくて笑えてもそこだけは納得いったので。
函館戦争は笑顔無しには語れませんね。
何か謎を残した部分も少々あるので、もしかしたらそこは過去作のスチームパンクシリーズをやっていて分かる前提の内容もあるのかもしれないです。結社関係とかがもしかしたら。
にしても、小栗と勝の最初の方のいかにも重要人物っぽい立ち位置は一体どこへいってしまったんだろう。


そして最後はご都合主義END!
たくさんのハッピーエンド!(一応バッドも別であるが)
でも最後まで飽きずに読める!
このシナリオ書いた人は絶対新撰組が好き!土方歳三無敵かよ!でも俺も好きだ!ありがとう!
こういう歴史もあってもいいじゃんって?

おう、そうだな!