そこそこ堪能はしたけれど、他の方も評価している通り、シナリオが少々短くて薄く感じられました。長文は内容と長さについて詳しく
並びは
・ボリューム抜きでの評価
・ボリュームについて
・個人的感想
となっています。
・ボリューム抜きでの評価。
シナリオ内訳は、それぞれの作品ごとの短編シナリオ三本と、
超短編といえる、本編攻略対象キャラの後日談とH短編、およびクロスオーバーシナリオとなっています。
それぞれのシナリオの内容はというと、
普通です。
これ以外に言いようがありません。
ファンディスクだからといってはっちゃけるわけでもなく、深く踏み込むわけでもなく。
世界観や設定を崩さないように慎重に、のんびりと。
平和というか、起伏に乏しいというか、
とにかく非常に軽めです。
これらシナリオをを見ていると、
各シナリオにおけるボリュームの関係上「内容を薄くせざるを得なかった」ようにも見えました。
では、そのボリュームはと言うと。
・ボリュームについて
作品ごとの短編シナリオは、オートで流して約2~3時間といったところ、
それ以外の超短編やクロスオーバーは約10~20分といったところです。
もうこれだけで短いのが判ります。
重ねて言いますが、これはオートでの時間です。
その気になれば半分以下の時間で終わるでしょう。
これら以外に、
さほど分量の多くない『あっぷりけ放送局』。
そして、その気になれば長くできる『麻雀』があります。
つまり、麻雀をやらない人にとってはスカスカの内容といって良いでしょう。
予想以上に薄い内容に、少しばかりガッカリしてしまいました。
以上、評価を述べてきましたが、
本作品をプレイして、今までFDを出していなかった理由がよくわかりました。
まず、本編の「余り」が無さすぎる。
最初から分かっていたことですが、
本編の物語が完結しすぎていて、シリアス方面での応用性がほとんどありません。
また、基本的にどの作品も「攻略できそうなキャラクター」は本編で攻略可なため、余剰ヒロインの攻略ルートもつくれません。
今回、それに該当するのはアルだけですね。
こうなると、多少無理矢理でも話をねじ込むしかないわけですが、それもできそうにありません。
なぜなら、このライターさんは非常に真面目で、本編の世界観や設定をとても大事にしていることが伝わってくるからです。
それは美徳ではあるのですが、こうなると、どうしても外伝の話は薄くなってしまうでしょう。
それでも、親作品を一本に絞っていればなんとかなったかもしれません。
どうにも勿体無く思えました。
個人的には、
FDなんだから、深く考えずに後日談でひたすらイチャつかせときゃいいような気もしますけどね。
あえてやらないのか、それとも理由があってできないのかはわかりませんが、そういった話は控えめです。
超短編の後日談など、全くないわけではありませんが。
そんなとこで、
FDにしては高めの値段設定も手伝い、ユーザーから多少の不満が出るのは当然といってもよいでしょう。
期待していた分更に、ですね。
・個人的評価
ここまで色々批評しましたが、
個人的な感想は「まあこんなものか」といったところ。
及第点ぎりぎりといった感じでしょうか。
それは、アルのルートがプレイできてとても嬉しかったことも理由ですが、
なにより麻雀を頑張ったのが大きいのではないかと思います。
私のプレイ前の麻雀知識は、「漫画で見た」くらいでしかありませんでしたが、
マニュアルとコンチェルト麻雀講座(結構詳しく教えてくれる)でルールを学び、
四苦八苦しながら、必ず勝つまでやりました。
それだけで6~7時間はかかり、ボリューム不足感は大分緩和されました。
いやもう本当に大変だった……
このような言い方が正しいのかどうかは分かりませんが、
これが「スタッフが意図した楽しみ方」なのでしょう。
「少しボリューム不足のファンディスク+本格的キャラ麻雀」と考えれば、
値段もボリュームも納得と言えば納得です。
また、私は時間的問題から未プレイですが、
オンライン麻雀をやるのならば、満足感はかなり補完されるのではないでしょうか。
ただ、それだけに「麻雀をやらなければ不満を感じる」という人を選ぶゲームになってしまっているわけですが。
麻雀、初めてやりましたが、なかなか奥が深くて面白いですね。
徹夜で麻雀をやる人たちがいるのも頷けなくはないです。
新しいことを始めるには大きなパワーが必要ですが、
もし、このファンディスクのプレイを検討していて、なおかつ麻雀に興味がないのであれば、
ここで始めてみるのも一興ではないでしょうか。
ちなみに、
初めて起動したのが2月13日なのですが、いきなり白雪の誕生日メッセージが流れて感動しました。
こういう小さなネタを仕込むのは良いですね。